特殊伐採で使う道具
皆さんどうもこんにちは、阿武町地域おこし協力隊、古金です!
私が前回書いた記事「新現場」から月日は流れ気付けば新現場の作業も終了し、また新たな現場での作業を迎えようとしています。
(前回紹介した現場の事についてはまた今度記事にする予定です)
そんな感じで普段僕らは作業道作成や間伐搬出等を行っているのですが、先日、なんと2日間に渡る【特殊伐採】の研修を受けさせて頂きました!!👏👏
そもそも特殊伐採ってどんなものなのか簡単に説明すると、狭い場所や伐採する木の周りに人工物等の障害物がある場所での伐採や高木や巨木を根元から倒さずに伐採することを特殊伐採と言います。
道沿いの電線にかかってるような木を切っている人を見たことはないでしょうか?
まさしくそれです。
普段僕らがやっている間伐などに比べ用意する道具は多くなり、覚える事も多く難易度も上がります。知識が無ければまず出来ない作業だと思います。
そこで今回は特殊伐採に必要な道具はどのような物があるのか、を先日学んだ事を元に紹介していきたいと思います!!
【装備編】
1.ヘルメット
まあ、これはもちろん僕らも使います。
が、僕らの使っているヘルメットはフェイスガードというメッシュ状のプロテクターのようなものが前側についています。木に登ったりする際、邪魔になったりするのでコンパクトな物を選び、別でアイガードをつけるなどして作業に合った物を選びましょう!!
(参考価格:¥18,000程度)
2.チェンソーパンツ
もちろん僕らも普段履いてます。
木の上で作業するのでストレッチの効いた物を選ぶと良いそうです!また、裾に枝などが引っ掛かりやすいので基本一緒に脚絆もつけるそうです!
(チャップスは枝などが引っ掛かり危険なので避けましょう)
(参考価格:¥22,000程度)
3.安全ブーツ
ハイカットのもので、ソールが厚いもの、また軽いものだと楽だそうです!
僕らはスパイクのついた物を使用していますが、木の上だと逆に滑って危ないのでスパイクのないものがいいようです!
たび状の物が力が入りおすすめ!
(参考価格:¥4,000程度)
4.グローブ
ロープワークが多くなるので指先が動かしやすい物、ゴム製だとロープに引っ掛かるのでウレタンや革手袋などが良いとのことでした!
下で制動などする場合はロープが熱くなるので牛革製必須!
(参考価格:¥1,500程度)
5.ハーネス
命を預ける物なのでいい物を買った方がいいと仰ってました笑
ブリッジというものがついていると体を左右に動かしやすくなるそうです!(作業場所によってはフルハーネスの着用が義務付けられているの注意しましょう)
(参考価格:¥20,000〜80,000程度)
6.アッセンダー
上記の写真はフットアッセンダー。
足につけて木登りをスムーズにしてくれる道具
(参考価格:¥17,000程度)
7.ツリークライミングスパイク
足に装着して内側のスパイクを木に刺して登っていく道具。
使ってみましたが、最初は登るの難しいですが中々に楽しいです!!
(参考価格:¥100,000程度)
以上装備編でした。
ロープ編
1.みつよりロープ
安価な物な為、対荷重が低く大きな荷重をかけると切れる。
牽引ロープ(人力)等に使うとのこと。
(参考価格:¥1,500程度、サイズにより変動)
2.クライミングロープ
伸び率の少ない物
基本2.4トン以上の対荷重が必須
(例:36ストランドのロープや24ストランドのダブルブレイドが紹介されておりました。)
(参考価格:¥50,000程度、サイズにより変動)
3.プルージックコード
熱が常に発生するので耐熱の物。
(例:800度程耐えれる物)
(参考価格:¥1,500程度)
4.リギングロープ
高いところで材を切って吊る際に使うロープ
破断強度は12mmだと4t、 14mmだと5t 、16mmだと6t〜7t程度とのことですが実際に使う際はそれぞれの破断強度の10%ぐらいと考えて使うとの事です。(衝撃荷重等を計算した上で)
(参考価格:¥50,000程度、サイズにより変動)
5.ランヤード
樹上でポジションを安定させる為の物、登る際にも使いました。
(参考価格:10,000程度)
ロープ編は以上です!
その他備品編
1.カラビナ
自分の体を繋ぐカラビナはトリプルロックの物。
リギング用等はダブルロックの物。
と使い分けているそうです。
スクリュー式も安全ですが、閉め忘れないようにだけ注意。
備考:Dタイプ:真っ直ぐに対しての荷重に強い。
Oタイプ:プーリー等をつける時など荷重の向きに動きがある際に使う。
アルミ:軽い、劣化が見えにくい上壊れる際一気に壊れる、衝撃に弱い
スチール:アルミに比べ強度は高く衝撃に強い、壊れる際は曲がる
(参考価格:¥3,000程度サイズにより変動あり)
2.プーリー
倍力を組む際などに使います!上記の物はロープ用のプーリーで、ワイヤーを使う場合はおたふく滑車を使いましょう!
プーリーも小さいものから大きいものまで色々あります!
また、上のタイプ(スイングサイドスナッチブロック)のものは角にエッジがあり、ロープが擦れて切れる原因になるのでヤスリなどで削りましょう!
(参考価格:¥10,000程度サイズにより変動あり)
3.スリング
滑車を木につける際やポーターラップを木につける際などに使います。
ベルトタイプなど様々なものがあります!
(参考価格:¥10,000程度、ものにより変動あり)
4.ポーターラップ
こちらは、樹上で切り落とした材を制動する際に使います!
オイラーのベルト理論という面白い理論がありまして、大小関係なく巻き数で制動性能は変わります。
摩擦係数がなんちゃらかんちゃらでこれは話すと長くなるので割愛。
ただ大きいものの方が放熱性能に長けています。
(参考価格:¥30,000程度サイズにより変動あり)
えー、ここまでで既に15個ぐらい紹介しておりますがまだいくつもあります。。。
(スローライン、手鋸、チェンソー、クサビなどなど)
このように特殊伐採をやろうと思うと道具を準備するのにお金がかかり、道具を選びの勉強も必要になります。
ただ、楽しい事は間違いないですね!(少し木に登っただけでも楽しかったです笑)
※自然相手の仕事なので危険は付き物です。ロープやカラビナ等道具を使う際は、使う道具のスペックをしっかりと把握して、場面に合った使い方をしましょう!
また、道具のメンテナスなどもこまめに行い、劣化等ないか確認してから使うように心がけましょう!
簡易的な紹介でしたが、興味があればチャレンジしてみてください!!
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