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差出人不明のお届け物。その1

危機を感じるたび、幾度となく引越を繰り返してきた。
引っ越し費用だけでも数百万は使っていると思う。相当な出費だ・・・。
10年以上前、ストーカーから室内をこっそり覗けるようにドアを部分破壊された時、警察に相談したこともあるけれど「襲われている最中に電話してください」と言われて酷い絶望感を感じ、以降警察を頼りにするのはやめた。

確たる証拠がないと動けない、それは解る。冤罪とかあったら大変だしね?
でも、【襲われている最中に】ってアナタ。耳を疑ったわ・・・。

そもそも私の住所電話番号を相手にうっかり漏らしてしまったのは、警察だというのに。
※その辺の諸々は、そのうち書きます…

一応指紋採取はしてくれたけれど、それで終了。あとは週一度くらいパトカーで近辺を夜間パトロールすると口約束してくれたけど、実際どうなったのかは知らない。とにかくその時はドアの破壊や、深夜にドアポストからゴリゴリ侵入する大きな手が本当に恐ろしく、とにかく一刻も早く!という思いで引っ越しをした。

転居届で転送される郵便物にも重々注意しなければならないなんて、普通はそんなこと知らない。転居して、これでやっと・・・!と安心したころ、危機はやってくるのだ。何度も何度も引っ越しをしながら、自分の痕跡をいかに消すかと、梱包の手際だけが上達していった。(苦笑)

現在の場所は幾度目の転居だろうか、もう正確に数えるのも疲れた。友人であっても転居先を伝えるのはわずかな信頼できる人間のみに絞り、親戚の類は謀られて情報漏洩しそうなので誰にも教えず。そうやって2年ほどは静かに暮らせた。

しかし、去年の年末に差出人不明の荷物が届いた。
Amazonからだったので、ちょうど仕事用のパーツを注文していたこともあって、宛先のみを確認し、差出人は重々確認しないまま受け取ってしまった。そして玄関のドアを閉め、改めて伝票を見てから違和感を感じた。

差出人名がない。なんならショップ名もない。

一瞬にして全身から血の気が引くのを感じ、冷たくなった指先が震える。
深呼吸だ、とにかく落ち着こう。
そして、Amazonのカスタマーに電話をした。
まず差出人不明で届いた旨を伝え、どういった状況での配送にあたるのか尋ねてみると、対応してくれた女性は明るく爽やかに言った。

「お客様の住所をご存じの方からの、贈り物です♪」

きっと、サプライズの贈り物的な状況を想定しているのだろう。声から笑顔がこぼれそうに感じられるほどの、楽しさに満ちた美しい声。
だけど私にとってその一言は、恐怖以外の何物でもない。
思わず、「イヤァァァッ!」と叫んでしまった。←

慌てた様子で「どうなさいましたか!」と女性の声がした。いろいろためらったものの、簡単に事情を話して、差出人が誰なのかを知りたいことを伝えたけれど・・・「個人情報なのでお応えできません」との事でした。
せめて男性か女性かだけでも教えていただけないかお願いしてみましたが、どうしても個人情報保護で無理だそうで。
※事情を知ってしまったその女性はとても申し訳なさそうに受け答えされていました

いや、個人情報なら私のほうも個人情報なんですけど!(´;Д;`)

それをオペレーターに言ったところでどうしようもない。彼女は自分の仕事を履行しているだけだ。宛先がどうのというより、まずこの状況をどうすべきだろうか。

オペレーター「ちなみにお荷物、中身のご確認は・・・」

私「いえ、差出人不明なので恐ろしくて開けるに開けられず・・・」

オペレーター「注文して遅延したものがあるケースは・・・」

私「うーん・・・ちょっと一旦中身を確認してみます」

そしてダンボールを開封してみることにした。遅延の荷物なら笑い話になる。オペレーターにお手数をおかけしてすみませんと謝って、お礼を伝えて電話を切ればいいだけだ。

ビィー・・・(ガムテープをはがす音)

※ひとりで開けるの怖いので電話で繋がっていてもらいました
オペさんごめんなさい😭

エアー緩衝材をそっと持ち上げた下に固定されていたものは・・・


つづく。


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深紅
無いとは思いますが、万が一サポートしていただけた場合には大好物の甘いものに変わる可能性が高いです( •̀∀•́ )✧深紅がサイズアップすること間違いなしです笑