1993年のオーストリア・モーツァルト №41〈ザルツカンマ―グート №14〉
1993年7月、転職のはざまに2週間の自由(失業)期間ができて、これはチャンス。リュックを背負ったエコノミーな個人旅行で、憧れのオーストリアへ行きました。
今年はちょうど30周年、当時はスマホはもちろんなく、携帯電話すら一般にはまだ普及していなかった時代。世の中随分変わりましたね。
旅行中の日記がこの『旅日記』の元ネタです。写真も交えて旅のあれこれを思い返しながらつづっていきます。そんな、よしなしごとにお付き合いいただければ幸いです。
ザルツカンマ―グート♪ №14(ハルシュタットを楽しむ)
1993(平成5)年7月18日(日)午後
荷物を置いて外へ出た。村はずれのルーエまで行って湖畔で皆水泳などして楽しんでいるのを、ぼくはしばらくベンチに座って見ていた。(※1)
今度は山の方へ向かって歩いていくと、頂のところにケーブルカーのレールが光って見えた。ずいぶんな急こう配だ。
乗ろうかとも思ったが、もう高い所へはずいぶんあちこち上ったので下から写真に収めるだけにしようと思った。
構図をどうしようかと周りを歩いて場所を決め、上から降りてきたケーブルカーの位置も考えてバチっと写した。
すぐ横で僕と並んで同じタイミングで写したおじさんと顔を見合わせてお互いに微笑んだ。いい写真がとれたね。(※2)
さっきから楽しそうな賑やかな音楽が聞こえてくるのでそっちの方へ行くと、民族衣装を着飾った男女がフォークダンスをしていた。(※3)
――つづく――
※1 ヴォルフガンク湖畔もそうでしたが、ハルシュタット湖畔も、思い思いに休暇を楽しむ人たちでにぎわっていました。
※2 おじさんもいい写真がとれてご満悦だったのでしょう。握手ぐらいしてもよかったかもしれません。
※3 ブラスバンドの楽隊といい、フォークダンスといい民族衣装を着て、皆心から楽しんでる様子でした。彼らの表情には自信と誇りが感じられ、地元の人や観光客も入り混じって一緒に楽しむ姿が印象に残りました。
※標題画像は、湖畔の街ハルシュタットです。
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