1993年のオーストリア・モーツァルト №36〈ザルツカンマ―グート №9〉
1993年7月、転職のはざまに2週間の自由(失業)期間ができて、これはチャンス。リュックを背負ったエコノミーな個人旅行で、憧れのオーストリアへ行きました。
今年はちょうど30周年、当時はスマホはもちろんなく、携帯電話すら一般にはまだ普及していなかった時代。世の中随分変わりましたね。
旅行中の日記がこの『旅日記』の元ネタです。写真も交えて旅のあれこれを思い返しながらつづっていきます。そんな、よしなしごとにお付き合いいただければ幸いです。
ザルツカンマ―グート♪ №9(ザンクト・ヴォルフガンクめぐり)
1993(平成5)年7月17日(土)夕方(写真の日付は日本時間18日に替わっています)
二軒目はひと好きのするおばあちゃんが奥で洗濯をしていた。「エクスキューズ・ミー」と僕が声を掛けたら、「アイン・モメント・ビッテ(ちょっと待ってください)」とドイツ語が返ってきた。(※1)
英語は喋らないらしい。洗濯を一区切りして、ぼくへの対応をしてくれた。「○▽◇」何人かと聞いてるらしい。「アイン(ひとり)」と答えた。「※☆♬」何泊するかと聞いているらしい。「アイン(一泊)」。(※2)
人差し指を立てて「アイン」といったら用は足りた。朝食付き一泊300シリングで部屋も奇麗だったので決めた。(※3)
カメラと貴重品を持って部屋を出てブラブラと歩いて白馬亭をやり過ごしさらに少し坂になった通りを50メートルも行った所に、iはあった。(※4)
もう宿泊はいいので、何かコンサートはあるかと聞いたら「オフ・コース(もちろん)!」と、そこのおばちゃんが胸を張って言ったので「凄いの」があるらしい。(※5)
教会前で8時半からだそうだ。そこからさらに少し歩いたところに入りやすそうで、しかもウェートレスが美人のテラス風レストランがあったのでそこで夕食を摂ることにした。(※6)
野菜添えハムステーキ、シンプルでおいしく、100シリング足らずでビールまで飲めた。チップをイメージ通りにあげることもできてカッコいい!一人なので自分でほめる以外ない。
――つづく――
※1 ザンクト・ギルゲンのペンション「フェストル」ほど規模は大きくないし、あれほどの部屋でもなかったけれど、人当たりのよいおばあちゃんに惹かれました。おばあちゃんのドイツ語は、よく聞き取れませんでしたが。(笑)
※2 「ein(アイン)」と「eins(アインス)」の違いについては、基数として独立的に用いられる場合はeinsを用い、「一つの」という意味ではeinを使います。この場合は、einsと言うべきだったかもしれませんが、まあ……。
※3 このペンションの看板は「FRÜHSTÜCKSPENSION VILLA SEEROSE」(フリュースツィックぺンジオン ヴィラ ゼ―ローゼ)つまり「B&B ヴィラ 水仙」。
※4 「もう~」と言いたくなりました。やっと見付かった次第ですから。
※5 本当に胸を張ったように見えました。地元の楽団に並々ならない誇りがあると見受けられました。そして、この後の演奏会でそのことを納得しました。
※6 自分は男性ですから旅行で美しい女性に出会うと嬉しいですね。一期一会でほんの瞬間のようなことですが……。
※標題画像は、湖畔の街ハルシュタットです。
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