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松浦弥太郎『おとなのまんなか』を読んで

松浦弥太郎さんの著作は、以前何冊か読んだことがあります。

この本は、地域のコミュニティFM「渋谷のラジオ」で放送された「50歳のきほん」を元に加筆、修正をしたものとのこと。

松波さんの経歴はユニークで、若い頃大変苦労して紆余曲折を経ながら自分自身のスタイルを築きあげたかたで、『暮らしの手帳』編集長などを務めあげられました。

しかし、あえて節目節目でそれまでの認識やスタイルを切り替えて新しい何かをまた作り上げていく、そんな生き方を選んでこられた方です。

その動機や原動力や基本が何なのか、どのような考えを元にしておられるのか。

凡人であるわたしなどは、日々なじんだ仕事を生業にしているなかで、もちろんいい加減に生きているとは思っていません。精一杯のことはしているつもりです。

が、かといって人に誇れるような何か、語れるほどの何かを、身内に話すレベルではないなにかをしているとは、とても言えません。

謙遜ではなく松浦弥太郎さんの本を読むとそう思えてくるのです。

自分というものを見つめ直したいとき、人に自分が役に立つとはどういうことなのか。

そのようなことについて思い巡らすとき、松波弥太郎さんの言葉に耳を傾けてみれば答えが得られるかもしれません。

「自分の力で手に入れた幸せではないから、恩返しをしなければなりません。
「おとなとして、どんな恩返しができるだろう?
「僕はそうやって、新しい基本を作り続けていくのだと思うのです。」

巻末に、10の質問が記されています。
「1 それはほんとうに、今より少しでも良い解決方法でしょうか?……」

これから、何か迷いごとが起こったとき、少し立ち止まってこの10の質問に向き合えば、前に進めるヒントが得られると思いました。

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