プロのアイドルとして 〜NGT48の事件から〜

NGT48の山口真帆さん、菅原りこさん、長谷川玲奈さんが卒業公演をしてから1週間。

この1週間のNGT48の動きとしては、
①荻野由佳さんにFAXで脅迫文を送った人が逮捕される
②加藤美南さんのインスタのストーリー機能への不適切な投稿により研究生降格
③②の件からNGT48全メンバーのSNS運用を一旦停止
の3点である。

そもそもNGT48の事件についてはマスメディアでもたくさん取り上げられており(少し怪しいものもあるが)、SNSにも情報が供給過多なため、私が改めて書くことはないので省略する。

ただこの一連の事件で私が一番衝撃を受けたのは、「メンバー同士の軋轢がはっきりと明るみに出てしまったこと」である。
こんなことを言うと、「もともとアイドルは仲が悪いのはみんな知ってる」なんて声が聞こえてきそうだが、ここで言いたいのは「どんなに落ちたことがわかっている試験も、いざほんとうに不合格通知を受け取るとダメージが半端ない」という現実をはっきりと見せつけられるパターンのことである。

今まで卒業したアイドルが「あの頃は仲が悪かった」とぶっちゃける分には、「気づいてた!」と笑いに昇華できるが、今回の事件は現役のアイドルだった分タチが悪い。

NGT48のメンバー中井りかさんがある番組で「NGTは仲が悪い」「踊れないと嫌味を言われた」と言っていたことがあったが、当時は多少笑い(苦笑いに近い)になっていたところがある。
それは誰もが「女性アイドルは仲が悪い」や「女子校のような陰湿なイメージ」を多少なりとも持っているからだろう。
しかし今回は、不起訴にはなったものの警察沙汰になったり、運営や事務所が絡んできているのだから笑い事では済まない。

そして山口真帆さんらの卒業公演の2日後に加藤美南さんの不適切投稿が起こる。

「せっかくネイルしてるのに、チャンネル変えて欲しい」

まあチャンネルをかえるは「替える」だから漢字も間違えてるじゃん。というツッコミはさておき、「のに」という接続詞は逆接を表しているので、「ネイルすること」と「テレビの内容」のどちらかは楽しくない、嫌なこととなるが、まさか自ら進んでしているネイルが嫌なことはあるまい。
スッキリでも言われていたが、彼女が少なくとも山口真帆さんに好意的な感情を持っていなかったことは明白になってしまった。

「アイドルは女子校のような陰湿ないじめとかありそう」という世間はあるが、アイドルはお金をもらっており、プロなのである。女子校のようにいじめをしたりするのであれば、お金をもらわずに学校で勝手にやればいい。(どんな理由があってもいじめはダメなことだが)
お金をもらってアイドルをしている以上、最低限のモラルぐらい守ってもらいたいものだ。

山口真帆さんが襲われてしまった件は不起訴にこそなったが、なんらかの事件に巻き込まれたのは明らかだった。しかし心配するどころかそれを煽るようなことをしている時点で、アイドルとしてのプロ意識は0に等しい。

今回のNGT48の事件の一番の不幸は、「山口真帆さんは被害者であるにも関わらず、組織の中で卒業するまで追い詰められたこと」だが、ある意味「プロ意識の低いメンバーが残ってしまったこと」もまた不幸なのではないか。

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