脱ぐ
あれから、私は沢山の人にアプローチをし、沢山の人とメッセージのやりとりを始めた。
それでも、うまく続かない人とは自然消滅していくので、同時に3人ぐらいとメッセージの交換、電話などでお互いを探っていた。
そんな中で、42歳のCさんと出会った。
cさんは顔の濃い人で、オシャレな人だった。バツイチで、うまく遊んでそうな雰囲気。外資系の会社で営業をしているという。
2週間ぐらいやり取りして、メッセージも楽しいと思っている時に”会いませんか?”とCさんからのお誘いが。
会うまでのメッセージも、お誘いも、すごく自然で好感がもてた。
リアルで会ったCさんは、写真より男前でおどろいた。
もちろんオシャレだったし、余計に緊張した。
ランチにお誘いしてもらい、オシャレなイタリアンでpizzaとパスタを食べた。
支払いの時に、自分の財布を渡してきて、”ここから出しといて、トイレ行ってくる”と!!
大事な物を私に託してくれながらも奢ってくれるの?!
という会計前に男がトイレに行く新しいスタイル
「あなたの事信頼している奢り」を繰り出してくれたのだ。やられた、、、かっこいい、、、
その後、散歩して公園で座ってお話した。
なんて素敵なデート!!!
話も最近の出来事や仕事の話、離婚してからちゃんと恋愛してないっていう話題。
イケメンオシャレ男子に浮かれていた私は、何ともない話も素敵に聞こえてしまっていた。
その後、暑くなったのでカフェに入った。
セルフサービスのお店だったので、出来上がったらベルで呼ばれる。
ベルが鳴ると、Cさんは”お願いしまーす”って変な声で言ってきた。
ん?と思ったけど、取ってきてって事だよな?と思い、すぐに取りに立ち上がった。
コーヒーを取ってCさんに渡した。
Cさんはずっとスマホを見ながら何も言わずにコーヒーを手にして飲み出した。
ん??先程までの紳士的態度はどこへ?!
そういえば、さっきの公園でこんな事言っていたな。
「今日の感じが最大で、これ以上良い事は俺にないよ。」
なるほど。
スルーしていたけど、猫被っていた物を突然脱ぎだす前フリを話していたんですね。
その後はどちらとも自然消滅に終わった。
また違う人を求めて、何も無かったかのようにアプリを開く。この繰り返しがまた続く。
果たして、終わるのだろうか?
それはまた次回。