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2021年からナマハゲ伝道師になった話

こんにちは。秋田出身のはるかすです。
※以下の内容は、2021年に下書きしていた文章を掘り起こしたものです笑
ナマハゲ伝道師講習会の備忘録として!


ナマハゲ伝導師を目指したきっかけ

「ナマハゲ伝道師です」って名乗ったら面白いのでは?
という安易な考えと
県外に出ても秋田出身のアイデンティティを大切にしたい、というサブ目的でナマハゲ伝道師取得のための、年に1回の講習会に参加しました!

…とはいえ、この講習会に出て筆記テストに受かると、誰でも伝道師になれます👹

ナマハゲ伝道師ってなあに?

「ナマハゲ」習俗は、今なお多くの謎が残され継承されている男鹿の独自の文化です。ナマハゲ伝導士試験を通して、ナマハゲ本来の持つべき意味合いを正しく理解してもらう機会とし、ナマハゲを深く知ることで内外に対して保存伝承意識の高揚とサポーターの育成に繋げ男鹿の観光振興に繋げることを目的として実施するものです。

もっと男鹿のナマハゲについて深く知りたい。男鹿のナマハゲの本質について探求してみたい。そんな方にお勧めのナマハゲ伝導士試験。講義を通してナマハゲの作法や「しきたり」等その奥深さにあらためて男鹿独特の風習を知ることができるはずです。ナマハゲについて興味があるんだけれど「試験が難しそうだ...」と考えている方には試験に向けた研修会(なまはげ館・伝承館見学)・講義(講師によるナマハゲ全般の解説)に参加し、ナマハゲについて学んで頂くことができます。

出典:https://oganavi.com/dendoshi/

当日

8:40-9:00 で受付


たしか、セイコーグランドホテルにて


事前にテキストもらったものの、全然目を通していなかったw
怖くなったので受付の方に「これってがっつり予習してきたほうがよかった感じですかね?」と聞いてみると「講師の方のお話をちゃんと聞いて覚えていただければ大丈夫ですよ〜」とのことで☺️ひと安心
(予習必要だったら終わってたw ←ちゃんとやれ)

控室にはいると、座敷に座布団が置いてあり自由席


たまたま座った隣の方がももクロのれにちゃん推しのアイテムを身につけてて全身紫だったので、私もモノノフ(ももクロファン)として話しかけてしまった😅埼玉からお越しとのこと。
神戸ナンバーとか、結構県外ナンバーの車が多かった。

なまはげ館での学び

・各地区のなまはげ60種類が飾られている(うち30種類は今も使っているので、年末はここからもっていかれる)

よくみるといろんな種類

・江戸時代以前からあった、とされている(記録があんまりない、1811年の須賀真澄が残した紀行が最初の記録)

なまはげを語り論じた人たち

・ナマハゲには4つくらい伝説ある
異邦人説、山の神説、(お山が共通)
お山の恵みを受けながら暮らしていたので、お山への信仰?
今ナマハゲ文化は国の無形文化財、ユネスコ無形文化遺産になっている。

・ナマハゲの由来=「ナモミハギ」
ナモミ:冬に怠けて暖炉の前に寝転がってばかりの人間についているもの
これに喝を入れて、剥ぎ取るのがナマハゲの由来(怖い…)

なまはげのコスチュームにもそれぞれ意味が

伝承館での学び

・「ケデ」=ナマハゲがまとっている藁🌾
ナマハゲからおちたものは縁起がいいので
ナマハゲから落ちたケデは、その夜は片付けず散らばしておく。
頭に巻くと風邪をひかない、患部に巻くと治る、とされているそう。

⚠️なまはげから直接ケデを抜き取るのはダメ🙅‍♀️

・先立ち:(なまはげのマネージャーみたいな感じの存在)
→なまはげが入る前に、家の人になまはげが入っていいですか?と聞く人

※その年に不幸があったお家にはいかないことになっている

不法侵入になっちゃうとまずいですしね😅笑笑
ナマハゲが入ってくる前にワンクッションあるみたいです(この隙に子供達は家のどこかに隠れる)

〜ここでおみやげを買う〜

かっこいい①


かっこいい②



講習会場のホテルに戻り、講習

講義が始まるよ

講義はゆったりのペース、訛りたっぷりの本場の秋田のおじいちゃんに教えてもらうという感じ(主観)で進みました。

印象的だったのは、
今のナマハゲの脅し方は、果たして本当に合っているのか?という話

最近は、家に入って子供を大声で脅すという点だけがフォーカスされているが、前は違ったのではないか。
今は2階もあり隠れるところがたくさんあるが、昔は茅葺の1階しかない家で、どこかしらなまはげと親との問答が聞こえるところに隠れていた。
そこで、なまはげと親がしゃべって子供である自分のことをかばってくれるのを感じるからこそ親への信頼感・絆が生まれて、なまはげが帰った後に親の言うことを聞くようになるのではないか。と言うのが今との違いみたいです。
※昔はナマハゲが怖すぎて、家族みんな隠れたらしい。主人が代表してなまはげに色々聞いてたとのこと。

最近は、「悪いことをしたらお山に向かって手を3回叩けばナマハゲがくるよ」と脅す恐怖体験としての面が大きい(私も親に言われてたw)が、
教育的な"いましめ"の意味を忘れてはいけないということをおっしゃっていました。

あとは、ナマハゲを継承する人が増えても、大晦日にナマハゲ文化を受け入れてくれる家がなくなっていけば、ナマハゲ文化は続かないというのも印象的でした。
これはナマハゲに限らず、全ての文化に言えることで、演者がいても観客がいないと成り立たないということ…

その他興味深かったこと抜粋


①最近はだいぶナマハゲ行事もアレンジされてしまっているらしい👀
→お神酒がビールとかウイスキーとか(本来は日本酒)

②キバやツノは、怖さを出すためにアップデートされている説
→昔はナマハゲに対して、男鹿に住んでいる人にしか分からない畏敬の念(ナマハゲから来年の豊作・天気のお告げをもらうことで安心するなど)を持っていたようだが、今は教育・戒めのための要素が強い。

総じて、ナマハゲの昔の文化を知っている身からすると、今はナマハゲを色々な面で利用している感じに見えてしまうらしい。

ナマハゲ伝道師の使命は、「ナマハゲ文化を正しく継承していくこと」なので、今後知り合いとの会話にナマハゲが出てくることがあれば、正しい情報を伝えていこうと思います!👹

合格証が後日送られてきた👹

2024年追記)

ナマハゲ伝道師限定のボランティア募集があり、2024年のなまはげ柴灯まつりで巫女のボランティアしました!
お祭りはかなり迫力あって面白かったので、なまはげを見たい方はぜひこの祭りに合わせて秋田にいらっしゃいませ!(2月の秋田の野外会場=劇寒なので防寒対策必須!)
詳細:https://oganavi.com/sedo/


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