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考えさせられた小学生の留学

個人的観点

個人的な観点からお話しさせていただきますので、ご了承ください。

ホストファミリー

我が家は、ホストファミリーとしてホームステイを受け入れています。息子は日豪のハーフですが、心身言語共にオーストラリア人。
日本語がほとんど話せないのは、私が日本語教育を怠ったせいなので仕方ないのですが、今後もオーストラリア人として、この地で生活していく息子には日本語よりも英語が必要ということで、それほど気にしてはいませんでした。しかし、息子が小学校に入るタイミングで、やはり自分のルーツも知って欲しいと思い、日本人の学生をホームステイとして受け入れ始めました。

初めて受け入れた10歳の小学生

中学生、高校生の受け入れはそれまでもしていましたが、昨年初めて10歳の男の子を預かることになりました。

英語が全然話せないけど、日本から10歳の男の子が6週間の現地校短期留学に単独でやってくるというのです。英語が全然話せない、ご両親のどちらかが伴っての親子留学でもないということで、うちがホストファミリーとして受け入れることになりました。

日本で外国人の先生の英語塾に通っていたとはいえ、全然話せない、単語すらもわからないという状態。

息子は、屈指のおしゃべり好きで、とにかく誰とでも喋りまくりますが、そのおしゃべりの内容が分からない。一緒に遊んでも、言葉が通じないから、息子もその子もお互いにイライラ。

おもちゃ一つをとっても、貸して、いいよ、というやり取りができないので、勝手に息子からおもちゃを取り上げて遊びだす。
そうすると、息子が”Snatched!” (勝手に取られたの意)と怒りまくり癇癪を起す。そうすると、今度は日本語でその子も文句を言う。
もう、私たち夫婦は疲れてしまいました。

英語ができない小学生は子ども単独での個人留学に向いてない

英語ができないというのは、英語が喋れないというのとは少し違います。
個人差もありますが、小学生でも英語が話せ意思疎通ができる子は、子ども単独での現地留学も良いでしょう。しかし、うちが受け入れたお子さんのように英語も話せない、内向的で覚えた単語を使うのも自信がないからできないという子は、現地校への単独留学はお勧めしません。

その子も、英語がほとんど話せない、英単語能力も、10歳なのにオーストラリアの6歳児以下ということで、学校の授業はほとんど受けられませんでした。授業についていけないからです。現地校の子たちと同じクラス内に席はありますが、毎日コンピューターを使って一人で英語の勉強だったそうです。これでは高いお金を支払って、なぜ現地校に通わせたのか分かりません。

英語が話せない、人見知りや内向的で知っている単語も使ってみる自信がないという状態であれば、オーストラリアの語学学校へ日本の学校の休みを利用し、親子留学するのが良い方法だと感じます。

ホストファミリー費用払っているんだからよろしく

小学生のうちは、まだまだ親が教えなくてはいけない常識がたくさんあります。文化、生活習慣が違う国ではなおさらです。お金を払っているのだから、ホストファミリー何とかしてくれというのは、間違っています。

ホストファミリーがいただいているのは、ただの生活立替費用です。食事代、電気代、ガス代、水道代、ガソリン代、インターネット費用、ホテルの代わりの部屋代などの立替費用。ですから、ホストファミリーがいただいてる代金には所得税はかかりません。働いて得た所得、投資などで得られる家賃収入ではないからです。この立替費用に、親としての責任費用は入っていません。

現地に送ればなんとかなるは大間違い

また、現地に送ればなんとかなるでしょという考えは大間違い。折角行くのだから日本人家庭じゃなくて、絶対英語環境のオーストラリア人家庭にホームステイでというリクエストも考え物。なぜか、絶対英語環境のオーストラリア人家庭が大人気。

しかし、英語環境のオーストラリア人家庭で英語が話せないのにホームステイとなったら、実は、ホームステイしている子供も、ホストファミリーもストレス以外のなんでもないのです。

実際に、エージェントにホストファミリーから、子どもが泣いているけど何言っているのかわからないという連絡も多々入るということ。なので、学校だけじゃなくてホームステイも英語環境でと欲張らずに、両親ともに日本人、子どもがバイリンガルの日本人家庭にホームステイするのは、ステイする子どもにとって、心理的負担が少なくなる一つの方法だったりします。子どもの相手は、実は大人よりも子どもがするもの。子どもがバイリンガルの家庭では、日本語と英語が遊びを含めた生活の中で交錯する為、英語ができない小学生には実はもってこいの環境なのです。

初めての留学で失敗したら、次は行きたいと思わない。小学生単独留学を希望するご両親は、わが子の英語力を見極め、能力に合わせて楽しく過ごせるような環境をエージェントと共に探し出し、子どもの心理的負担を配慮したうえで留学させてあげるといいのではないでしょうか。



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