長野県 原村・八ヶ岳・富士見で過ごした4日間の記録(2021年の夏休み)
※投稿は2023年の2月ですが、日記を書いたのは2021年の夏です。今更の投稿ですみません。忘れてました。原村にあるペンション「イメージハウス」に四日間滞在した記録です。
メンバーは、ヤストモ(私の旦那)、ジェイミー(奈良在住のスコットランド人)、私の3人。7月18日~21日。本格的な夏がスタートした頃の記録。
ペンションはジェイミーが予約してくれた。70代のミネさん、そしてその奥様が経営されていて、私が想像する「理想の別荘像」を具現化したようなペンション。モモちゃんという老犬もゆったりと暮らしていて、ここで流れる時間は、普段の生活を忘れ去るほどのスローなスピードで動いていた。すごく素敵!
ミネさんはとっても優しく気さくな方で、いろんなことを私たちに教えてくれた。「夜バーベキューをするならここで買い出しをするといいよ」とか、「夜遅くまで営業しているレストランならここがオススメだよ」とか、自分の暮らしが今楽しくて仕方ないということを、満面の笑みで話してくれた。あぁこれは100%真実だなぁと思える笑み。
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1日目(7月18日)
日中は富士見パノラマリゾートで、ヤストモとジェイミーはマウンテンバイク、私は入笠山の散策をした。たくさんの高山植物が元気に育っていて安心した。生きているなーって。自分がプランターで育てる花とは勢いが違った。自分の力で生きていたし、強かった。
散策に疲れたら、ジェイミーが貸してくれたハンモックを2本の木にくくりつけて、本を読んだりお茶したりして涼んだ。吉本ばなな。私の精神安定剤。最高すぎる〜っと小さい声で叫んだ。マジカルラブリーの野田君がコントの最初にネタを伝える時みたいに叫んだ。(例えがマニアックでごめん)
\最高すぎる〜っ/
夜は、ミネさんがお勧めしてくれた「ペチカ」と言うレストランに行った。私はペチカで、ラビオリ(小麦粉を練って作ったパスタ生地の間に、挽き肉やみじん切りにした野菜やチーズなどの食材を挟み、四角形に切り分けたパスタのこと。イタリア料理。) というイタリア版餃子スープみたいなやつを食べた。中にほうれん草とお肉のミンチが入っていて、青々しい野菜味とお肉のジューシーさが口の中でコンパクトに広がり美味しかったな。量が多かったから残したけれど、食品ロスが嫌いなヤストモが残りは平らげてくれた。
ジェイミーとヤストモはチキンピラフを頼んだ。私も味見させてもらったけれど、お茶碗2杯半の米にバターとチキンが一緒に炒められて、子供がいかにも好むような味がして美味しかった。こちらも量が多かったのでジェイミーは三分の二くらい食べてギブアップ。出番ですねと言わんばかりに、残りはヤストモが食べた。涙目で。食品ロス嫌いは辛いね。。
私たちはペチカまで自転車で来たので当然帰りも自転車。行きは下りしかなく、ほとんどペダルを踏まないで来たから疲れなかったけれど、そのかわり帰りは…と考えると恐ろしくなった。しかもここは原村というど田舎。街灯が全くなくペンションまでは暗い山道を走って行かなくちゃいけない…しかも上りで。
私たちはスタートを切った。ジェイミーは「Eバイク」と言う電動マウンテンバイクに乗っていたため、上りもスイスイ。「うんこしたい」と言って、さっさと登っていってしまった。
街灯のない登り山道はきつかった。いつ獣が飛び出してくるのか…と考えると恐怖だった。だから私とヤストモは爆音で賑やかな音楽をかけながら進むことにした。
「こんな事は一生に1度だけだよ。」とか、「これから先、こんな経験できないよ。」とか、2人で励ましあいながら進んだ。
でもさすがに「振り向いてよ。僕たちこんなに進んだんだよ」とヤストモの励ましの言葉を受けて振り向いた道が、漆黒の闇に包まれていて、私たちをも飲み込みこもうとした瞬間は、もう一生経験したくない恐怖だった。その時ちょうど、友達(スイくん)が作った音楽流れてて、単調な音程をスピリチュアルに刻み続ける曲だったもんだから、もう恐怖を煽る煽る。これから先、こんな経験しなくていいと思った。でもたまに思い出したい、思い出すと笑っちゃういい経験だったとも思う。
奪われる体力、肝試し的な恐怖からくる冷や汗でTシャツがぐしょぐしょになったころ、私たちはやっとペンションに到着した。6.1キロメートル。40分ぐらいかかった。行きの3倍ぐらいかかった。だから、帰ってきたらボードゲームをしようと言っていたジェイミーの誘いには答えることができず、さっさとシャワーを浴びて泥のように眠った。そんな1日目だった。
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2日目(7月19日)…
私はこの日も入笠山を散策した昨日みたく、お一人様を満喫するスケジュールを入念に立て1日をスタートさせた。まずペンションから歩いて5分のところにある八ヶ岳美術館に行った。外観は、アリの巣が外に飛び出たみたいなボコボコした形をしていてまるで洞窟。どこが入り口なのか少し迷った。迷っている最中にたくさんの彫刻作品を見た。どれもこれも素晴らしかった。木の陰にいたり、どーんと日光を浴びていたり、作品自身が他に比べられるものもいない世界で、自信を持った表情をしていた。
入り口を見つけ中に入ってみると、ここにもたくさんの彫刻作品があった。縄文土器の展示や、からくり作品の企画展示も行われていて、普通に楽しかった。変なCG映像作品もあった。女の子たちが空飛ぶSLに乗って星になってるみたいな…「なんなんだろうこの不思議な気持ち。無音のせいか感情が入れにくいなぁ。」と思った。
さらに、アリの巣の奥へ進んでいくと、原村出身の芸術家・清水多嘉示による彫刻と絵画の作品が並んでいた。私以外誰も閲覧者のいない美術館。熊よりも大きいサイズの大男の像がじっと1点を見つめ、視線の先の獲物に向かって今にも動き出しそうで本当に怖かった。私はそのコーナーは一瞬で見終わった。怖すぎて。他に閲覧者がいたら、もっとじっくり彫刻作品見れたんだけどなぁごめんね。そんな気持ちだった。
八ヶ岳美術館を出た時、ヤストモからメールが入っていたのに気づいた。「ちょっと大きめの切り傷しちゃって病院に行きたい」そう書いてあった。私は猛スピードでヤスのいる富士見パノラマリゾートまで車を走らせた。
ヤストモは案外元気で、自分の足で階段を下り、助手席に座った。命に別状がなくて安心した。そして病院へ行った。富士見高原病院。針で縫った。病院の先生は「2週間は安静にしていなさい。膝を曲げてはいけないよ。」そう告げたらしい。今日明日とマウンテンバイクを楽しむ予定だったけれど、願い叶わず。かわいそうなヤストモ。
夜はバーベキューをした。食料の調達は自分たちでして、ミネさんが火やトングを用意してくれた。バーベキューは、ジェイミーが母国でやっていたときのスタイル。パンに焼いた野菜や肉を挟む食べ方で、私は家族内でやるBBQよりもこっちの方が好きかもなぁ。そう思った。美味しかった!
寝る前にボードゲームをした。最初すごく眠かったけれど、途中からどんどん面白くなってきて勝つことに必死になっていた。でも負けた。ジェイミーが優勝。そんな1日だった。
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3日目(7月20日)
この日は、ヤストモも一緒に観光の日。すっかり一人ぼっちと思ってたから、なんだか棚ぼただな。ヤストモはただただかわいそうだけど。ジェイミーは一人でマウンテンバイクしに行った。
午前中は病院へ行き、お昼はお蕎麦を食べた!おいしかったなぁ〜。
そしてお昼の後はアルパカ牧場へ!
アルパカダービーが激アツだった。4頭参加していて、スタート直後に全力疾走したアルパカ2頭が優勝争いするかと思いきやまさかの脱線。ゆっくり歩いて歩を進めた2頭の方が先にゴールし、賭けていた人間たちを大爆笑の渦に巻き込んだ。
そして、夜はジェイミーも合流し、ちょっと高級っぽい和食屋産で夕ご飯。
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4日目(7月21日)
原村最終日。ペンションの近くの産地直送野菜などがたくさん売っている大きな施設でたっぷりお買い物した。ペンションの店主のミネさんが、記念写真を撮ってくれた。
楽しかった4日間。終わっちゃうのか…楽しかった分さみしい気持ちも大きい。でもまた来ればいいさ。ありがとう!