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オフィス回帰が進むワケ
ご無沙汰しておりますAbility Partners Consulting(APC)の和泉です。
前回のNoteにて1号社員が入社した話をしていたのも束の間、
ありがたいことに、今月も2人目のコンサルタントが入社し、
たった1人の会社から1年にして3人の会社になり、
忙しくも、またチームで働く喜びを感じています。
さて、今回のタイトルは
「オフィス回帰が進むワケ」ということで。
今更と言えば今更な話題ですが、社員が増えたことで、自分自身の実感もあり、改めて筆を執った次第です。
コロナで進んだリモートワーク
各企業、コロナをきっかけにし、リモートワークが進み、
コロナの最中はフルリモートだった会社もありますね。
コロナによって奪われた命もあり、多くの犠牲には心を痛めるようなこともあったので、「コロナのおかげだね」などと軽く口にするべきではありませんが、
実際のところ、コロナが起きなければ、これほど企業のリモート化が進むこともなかったのではないかと思います。
いきなり必要になった在宅ワークに各企業が追われ、
特需もあれば、劇的にビジネスチャンスを失った会社もあるかと思います。
特に、デジタル領域は、コロナ前から進みつつありましたが、
コロナをきっかけに、コミュニケーションツールの導入、その他管理ソフトウェア、セキュリティ対策が進み、
さらには、紙ベースの管理からシステム上のデータ管理となり、
データ化されると、データを活用しやすくなり、さらにデータ活用ツールの導入が進む・・・
といった流れで、急激に伸びた産業になるのではないでしょうか。
今もその流れはやまず、デジタル領域の採用は活況になっています。
ポストコロナ
ポストコロナを迎え、やはりコミュニケーションの重要性から、
オフィス回帰が進み、今まで週1~2回だった出社が、
週3回、さらにはフル出社にまで戻った会社もあるかと思います。
私が担当しているお客様では、
「週3出社」
というところが多い印象です。
「オフィス回帰の方針だけれども、引き続きリモートワークをしたい」
という転職理由も昨年から増え、フル出社の会社は不人気株になりつつあります。
オンサイトワークの利点
とはいえ、オンサイトワークの利点として特に大きいと感じるのは、
「社員の教育」という観点かと思います。
新規入社者のOnboardingだけではなく、経験の浅い社員にとって、
様々な社員と顔を合わせて、ちょっとしたやり方の相談ができたり、
周りの人の仕事が間近で見られる環境は、
やはり早期の立ち上がりに大きな影響をもたらすとは思います。
特に、Onboardingでは、同業界から転職するケースでも、
システムややり方が異なったりしますし、その点をキャッチアップする上では、顔を合わせている方が、質問もしやすいですね。
リモートワークでのコミュニケーション不足を補うために、
One on Oneの実施も多くなされていますが、
会話をする相手は上司に限定されやすく、
事務的、固定的な会話になることも多く、話題も広がりにくくなりがちです。
また、限定された相手とのコミュニケーションでは、
情報の多様性も希薄になります。
特に経験の浅い社員には、多くの社員から、様々な手法を盗める環境というのが、早期にパフォーマンスを上げる起爆剤だったりはしますし、
うまくいかない中でも励まし合ったり、アドバイスし合ったりすることができる環境では、課題も解決しやすく、
また、一体感や帰属意識を高めることにも効果的だと思います。
そういった背景もあり、最近は、試用期間中や、教育期間中(概ね半年~1年)はフル出社とする会社も、例として増えてきました。
あとはオンサイトの利点というよりは、リモートの欠点というところになりますが、
どうしても人はサボってしまう、ということです。
ちょっと布団にごろんとしてそのままサボってしまった、
なんていう典型的なものは少ないかもしれないので、
意図的にサボるという表現は適切ではないかもしれませんが、
家にいれば、ついつい家事を合間にやってしまったり、育児をしたり、
ジムに行ったり、などもできるので、
結果的にオフィスで勤務するよりも勤務時間が短くなり、
そこで効率化が図れなければ、成果物も少なくなり、
ということは往々にしてあるかと思います。
会社が大きくなればなるほど、各個人の性善説に頼るだけでは管理が難しいということもあるかと思います。
ベテラン社員が好むリモートワーク
通勤時間の短縮、自分の居心地の良い仕事環境、仕事の中断をされにくい環境、という点から、
自律したベテラン社員にとっては、集中して実務に打ち込める最高の環境がリモートワークなのではないでしょうか。
出社をすれば、ベテラン社員は、何かと上司からも同僚からも相談をされ、話しかけられ、そのたびに中断されるので、実務を行う上では、出社をするよりも圧倒的にリモートワークの方が効率が高いと感じるベテラン社員の方は多いのではないでしょうか。
私自身も、まさにその通りでした。
ただ、先に述べた、「教育」という観点では、
部下を育てるのは上司の仕事、という向きがより強くなり、
これまでのベテランも含めたチームで育成をするという体制が脆弱になるのは必至。。。
これは、会社やマネジメント層からすると頭の悩ませどころになっているのです。
3人そろってオフィスワーク
当社では社員も少ないですし、全員経験者ですし、オフィスのリソースという観点からも、
現状は全員フルリモートで働いています。
今月、2人目の社員が入社したこともあり、顔合わせと入社祝いも兼ね、
ランチと、オフィスで3人そろって、仕事をしてみたのですが、
思った以上に「よかった」というのが個人的な感想です。
「あれ?そんなところでつまづいていたの?それだったらこうすればいいですよ」
なんてことも、対面だからこそ気づけたり、
雑談ベースでマーケット情報の共有ができたり、
新しいアイデアも出せたり、
何より人と働く楽しさ、を実感できました。
人と働くことに、飢えていた私だからかもしれませんが(笑)
やはりこれが私にとって会社でやる意味だな~と思えた一日を過ごすことができました。
勿論、私も含め、小さい子供がいる社員もいますので、
リモートワークは最大限活用しつつですが、
個別状況に応じ、社員の増加に応じ、オフィスも整えて、よりコミュニケーションが活発になればということが今後の期待になりそうです。
ポストコロナのトレンド
さて、余談にはなりますが、
ハイブリッドワークが当たり前となったポストコロナの今。
様々なトレンド変化があったと思いますが、
人材業界において、個人的に特筆したい点を列挙してみました。
すでに他記事でも述べられていることもあるかと思いますが、再掲ということで・・・
【デジタル(DX)領域の需要増による採用増】
言わずもがな。コンサル、SI、プロダクトベンダー、事業会社・・・
どこもかしこもデジタル案件で湧いている昨今。
今年は採用のしすぎで、やや一服感はあるものの引き続き活況なのは変わらずです。
【技術営業やベテラン営業の需要増】
顧客に足を運び、接待も交えながら、人間力でじっくりお客さんと関係性を構築して・・・という営業スタイルから、
「はいっ!オンラインミーティングで!」
となると、アイスブレークもすっ飛ばして、早速用件からという商談も増えたのではないでしょうか。
そうすると、新人・若手、知識が薄い営業には圧倒的に不利。
「技術営業に確認します」「上司に確認します」
ばかりで、オンラインミーティングで詳細説明ができない営業よりも、
さくさく説明ができ、質疑に答えられる技術営業やベテラン営業には圧倒的有利な時代になったのではないかと思います。
もう、それであれば文系営業はいらない、むしろプリセールスをしっかりできる、エンジニアを営業にしてしまおう!
なんて話も少しずつ増えてきています。
【海外駐在・出張の減少】
日本でもグローバルスキルを持つ人が増え、
海外で働きたい!という希望を持つ人が増える一方、その機会は減少。
あえて現地に行かなくてもリモートでできてしまう背景や、
地政学リスクやコストを考慮して、ローカル化を進める海外拠点は増えてきているのが実情。
【人間関係ストレスや労働環境負担の転職理由が減った】
上司と合わない、残業が多すぎる、という理由での転職は減った気がします。顔を合わす頻度が少なければ、「まあ、いっか」と我慢できることも多くなるのでしょう。
【転職活動がしやすくなった(人材紹介の仕事もホワイト化!)】
上記のように、切迫感があり深刻な転職理由が減った一方で、
自分のキャリアをじっくり見直す時間もでき、
積極活動はしていないが、オープンに話を聞いているという人の割合は増えたかと思います。
面接やエージェントとの面談も日中に行いやすいのも転職しやすさにつながっているかと思います。
それに伴い私たちエージェントも、
「面談は、18:00以降の定時時間後がゴールデンタイム!」
と残業ありきだった働き方から、ホワイト化しずいぶん働きやすくなったかと思います。
さて、ここまでつらつらと書いてきましたが、
リモートワーク、オンサイトワーク、どちらも利点・欠点それぞれです。
それは、会社や、個人のフェーズやスキル、仕事の内容によっても変わります。
会社を選ぶ際には
「リモートが整ってるから自由でいいな!」だけではなく、
ご自身の能力、状況を考慮し、会社選びをしていただくことをおすすめしたいところです。