ファンドの基準価額の本当の意味を知ってますか
こんにちは、NTTデータエービックです。
投資信託の基準価額の本当の意味を知ってますか。
なにを今更と言わず、少しお付き合いください。
ご存じかと思いますが、基準価額とは投資信託の資産総額の1万口当たりの金額です。純資産総額とは投資家の皆さんが託したお金、そしてそれをファンドマネージャーという運用のプロがそのお金で購入した株式や債券の時価総額です。
なので、株式のように買う人が増えると値上りするといったものではありません。
また、基準価額は運用にかかった運用資産の売買コストなど(以下、運用報酬)が差し引かれた結果の値です。
簡単な質問です。次の3つの投資信託のうちどれが優れていますか。
① 5年で10%値上がりして基準価額15000円。
ただし運用報酬は年1%
② 5年で10%値上がりして基準価額15000円。
ただし運用報酬は年2%
③ 5年で10%値上がりして基準価額15000円。
ただし運用報酬は年3%
答えは「運用成績に差はない」です。
①の年1%を選んだ方はいませんか??
運用報酬を安くしても、その分運用成績に反映しなければ投資家側の目線では変わりありません。
また、③は運用報酬を下げれば基準価額も上がるのでは、と考えるのは誤った見方です。
下のグラフは縦軸に運用報酬率、横軸に年平均収益率を取ったものです。
手数料の安いものが、運用成績が良いといえるでしょうか。
(すでにお気づきの方もおられると思いますが手数料の低いものはインデックスファンド群です)
運用報酬は運用の方法によって変わります。3%に相当する稼働をかけて15000円にしているといった方がよいでしょう。
稼働ってなに?
ファンドマネージャーは会社訪問やマーケットウォッチで大変忙しく働いています。中にはチームで運用するファンドもあります。
もうひとつ、心がけたいこととして、将来の基準価額は予想できない、ということです。プロが運用するのに、と言いたい気持ちはわかりますが、基準価額の上下動は景気、金利、為替などの環境要因が大きく影響します。これは投資信託の中身であるところの株式、債券がこれらに影響されるからです。
それでも、いろいろな運用手法でプラスαの成果を目指しています。
やはり、運用報酬が高いというだけで投資信託の選定の足切りは勿体ないと言えます。