忘れられた人々の肖像 2016年4月2日
諏訪敦さんのドキュメンタリーがNHKで放送されていました。
以前、諏訪さんの作品を美術館で見つけて気にはなっていたんですが、やっと人となりを知ることができました。
ひたすら事実を追い求める姿に共感しました。
画家だから感性で描くんだろう、なんて大間違いで、
事前調査で事実をでるだけ明らかにし、
自分の中で消化した後、
今度はそれをどうのように表現するのか考える。
苦闘の日々が描かれていました。
良い印象を持った理由は、
事実を追い求める目線が相手にピッタリ合っていたこと。
上からでも下からでもない、
そして先入観の無い視線でした。
キャンバスに向かうと、
観る人の評価を意識しない姿勢で一貫していました。
娘さんを亡くされたご両親の依頼で、その娘さんの肖像画を描く姿も描かれていました。
相手(依頼人)の気持ち、自分の気持ちに素直に向き合うことのできる方だと思いました。
ともかく非常に面白い番組でした。