造語の天才 加藤純一から学ぶ言葉の才能
此方の動画の中身になります。
どうも今日はあべしんです
今日は、加藤純一から学ぶ言葉の才能について触れていきたいと思います。
※検索から来られた方のために、記事の最後に「ホワカマルンルン」の元ネタ解説載せてあります
全容
加藤純一についての説明
8月Youtube総再生回数日本TOP10入りを果たした、日本一のゲーム配信者。
独創的な企画が大人気。詳しくはあべしんの過去動画をチェック!
まずはこちらの動画を見てみてください。
【人狼殺】自分が作った用語を試す加藤純一【2019/02/15】
要約
オンライン人狼ゲーム「人狼殺」に挑む加藤純一。人狼殺は、とにかく専門用語の多いことで有名。
「グレラン」「PP」などなど、初心者はおろか人狼ゲームを少し遊んだことがある人でも初見では難しいのではないでしょうか。それを逆手に取り「もしかしたら、自分が適当に作った造語でもそれっぽく言えば通用するのではないか」という検証企画。
実際に、加藤さんは「ホワカマ」「バイパス」「マタギ」などといったオリジナル人狼用語を使用し、人狼殺に参戦。最終的には、他プレイヤーに聞いたことがない用語だと看過されてしまいますが、途中まではかなり騙せていました。
なんとそれだけでなく、その用語の使い勝手の良さから、実際に「ホワカマ」が人狼殺の専門用語として使われるようになりました
人狼で「ホワカマ」がマジで流行ってる件【2019/06/04】
思い付きで急造した言葉なのに、なぜかなんとなく意味が分かってしまう。この不思議な現象を考えてみようというのが、今回のテーマです。
「ホワカマ」流行のヒミツ
この出来事において、最も特筆すべきなのは造語の質の良さではないでしょうか。人狼ゲームは、村人と人間になりきった狼「人狼」が騙し合って戦うゲームです。
騙し合いの展開によっては、一定の決まったパターンが存在します。囲碁や将棋でいえば、定石と呼ばれているような、この展開になったらこうするという一種の正解のようなものです。
先ほどの、「グレラン」や「PP」も、一種の定石的展開の事を指します。今回の「ホワカマ」も、「人狼が村人であることをアピールする」という展開を言い表す言葉になります。
「人狼が村人であることをアピールする」という展開は、村人と人狼が騙し合う人狼ゲームにおいてすごく基本的な展開です。他のもので例えるなら、サッカーをするならボールを蹴る、野球をするならボールを投げる、というくらいの基礎です。
しかし、当たり前すぎて逆に誰もそれを専門用語にしようとはしていませんでした。その、だれもしていなかった言語化を、初めて行ったのが加藤純一の「ホワカマ」ということになります。
誰も行なっていなかった言語化により、「人狼が村人であることをアピールする」という展開に改めて注目することができるようになりました。サッカーでいう、「ボールを蹴る」という行為も、人に渡せば「パス」という呼び方になりますし、ゴールに向けるなら「シュート」という呼び方になります。
同じく「蹴る」という行為も、より細かな言語化によって意味が変わってくるのです。人狼ゲームにおいても、ただ単に「人狼が村人を騙す」という行為から、「人狼が村人を騙って騙す」という詳細なニュアンスを掴むことが可能になったわけです。「ホワカマ」の流行は、こうした意味によるものが大きいのではないでしょうか。
加藤純一の才能
先ほどは、造語の鋭さについて語りました。次に、なぜこのような芸当が可能なのかということを解説していきます。
人間の心理的能力を細分化したユング心理学・タイプ論という学問があります(難しくないようにしゃべるので安心してください)。タイプ論では、人の持つ心理機能の中で、最も強い才能を分類します。この理論で加藤さんを分析しますと、「直観」と「感情」という2つの括りが浮かび上がります。
「直観」は、可能性に気づく能力です。誰も思いつかないような企画を思いついたり、だれもが常識だと思っている概念をひっくり返してしまう才能です。
今回でいうと、「難しい言葉ばかり使うのなら使うほうもよくわかっていないはず。なら自分で言葉を勝手に作ってもバレないのではないか。」ということに気づいたり、「誰も人狼が村人アピールすることを専門用語にしていない。」ということに気づいていました。
こうした才能はよく、本能(野生)的嗅覚と呼ばれたりします。巷でADHDと呼ばれている特性も、これに近かったりします。
次に、「感情」です。これをわかりやすく伝えるならば、女性的な脳の使い方ということになります。男性は理屈に基づいた話し方をし、女性は共感に基づいた話し方をする。という話は、けっこう有名なのではないでしょうか。タイプ論では、男性的な脳の使い方を「思考」と言い、女性的な脳の使い方を「感情」と言います。
共感能力が高いということは、言葉の使い方が上手ということになります。会話とは一種の共感作業であるという僕の説を話したいところですが、あと3000文字くらい必要になるので割愛させていただきます。代わりに簡単な例を挙げると、
これを「ぴえん」と呼ぶセンスの事になります。僕のような、ちょっと堅苦しい思考を持った人間だと、「泣き顔」だとか、「困っている泣き顔」なんて表現したくなります。
ですが、これを共感能力の高い人がやると「少し困りながらジワリとした涙を浮かべているが、しかしどこか可愛らしい」というニュアンスを平仮名3文字文字で「ぴえん」と表現します。
三文字しか使っていないのに、言わんとしていることが見事に伝わっている。とてもすさまじい能力ですよね。今回の「ホワカマ」も、同じ文脈の上に存在しているのではないでしょうか。
まとめ
以上の事から、今回の「ホワカマ」に関する出来事は、「直観」と「感情」という才能が産んだものであると言えるのではないでしょうか。これこそが、加藤純一の言葉の才能の正体と言えるはずです。これからもこうした独自の考察など挙げていきますので、良かったらチャンネル登録お願いします!Twitterもあるよ!
※ホワカマルンルンの補足
先日話題になった「ホワカマ」「ホワカマルンルン」の検索でこの記事にたどり着く人が多いみたいですね。せっかくなので補足しておきます。
「ホワイトカマキリ」登場シーン【2018/03/03】
やまだひさしさんがホワイトカマキリに似ているというネタから、ドラクエモンスターズでカマキリせんしに出会った際、即興で歌い始めた歌が「ホワカマルンルン」です。
おまけ
僕が飲んでいる1本79円のエナジードリンクです
味普通、カフェインほどほどで愛飲しているのでよかったら買ってください