第47話 4月(44)

 夕月先輩と一緒に部室に向かっている。
 先輩は、

「高宮さんがああいう人なのはわかってて、それが問題なわけではないの。ただ、私がテンパっちゃってて、ごめんね」

 こんなふうに追い込んでいるのは、あいつだし、おれもその片棒を担いでいる。

 部室に行く前に、おれは夕月先輩にジュースをおごった。先輩は「ありがとう」と言って受け取ってくれた。

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