4コマ劇場 第一部(全50話まとめ)

 おれは地元の学校に入学した。そこでは同じ中学のやつらがグループを形成し、そこから逃れたい奴は入念なキャラづくりにいそしむ。そんな思惑が交錯する場所におれはおれでいるための国を作ることを決心する。

 校門で誰かを待つような感じの女の子。その子の妄想に励みながら、入学式は終わる。そしておれは、自分が王になるためへの道を探るべく、どの部活動に入るかの試行錯誤をはじめる。

 王になるために自分は彷徨う。そんなときに校門にいた女の子がおれを生徒会へと誘う。女の子は生徒会長を値踏みし出ていく。その女の子についていく。「どうしてあんたはついてきてるの?」と尋ねられる。

 彼女、女の子は、ハルナという。彼女は何かを求めていて、それがきっと「帝国部」という言葉に出た。おれは、王になりたい。彼女は女帝になりたい。向かうところはきっと同じだと思っている。

 おれはここで王になれるのか。ハルナは自分のことを女帝といった。おれも彼女のことを女帝だと思う。でも、それを皆に広めることはできるだろうか。「帝国部」は部活を超える。ハルナの言う先に自分が王になる道があるのか。

 帝国部の構成員を増やすためにハルナがとった行動。放課後の玄関口でティーパーティーを催すことだった。案の定先生に止められてしまう。というよりも、生徒指導の先生に絡まれてしまい、ハルナの狙い通りに物事が運ばなかったのだ。先生方に気づかれずにしなければ。

 帝国部としての活動するためにどこかに拠点がなければならない。その隠れ蓑としてどこか学内活動をしている組織に属すことをかんがえる。情報を発信できるところだと広報委員会だが、もう委員会への入会期限が過ぎていることに気づいたおれたちは新聞部に目を付ける。

 どうやら新聞部は今部長一人という状況だった。それをきいてからやばいとは思っていた。そして案の定、高宮ハルナはこの新聞部を乗っ取ろうとする。か弱そうな夕月先輩の明日はどっちだ!

 高宮の乗っ取りがうまくいったわけではないが、新聞部での活動がはじまる。夕月先輩の話だと年度初めの部活動記事を書こうという話だったが、高宮の気合が入りすぎた行動で、新聞部の記事の締め切りが危うくなっていく。

 迫る締め切り、終わらない作業。暴走する高宮。新聞部部長としての責務を果たそうとして憔悴する夕月先輩。そして調整役に回る俺。結局、締め切りは守れた。でも、俺は王になれたのか。高宮は女王になれるという。俺は高宮と、一緒に歩けるのだろうか。(了)

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