見出し画像

酒粕のアップサイクル商品!!

今回は新たな酒粕を使用した面白いプロダクトが完成しましたので、noteを書きたいと思います。
大きく2つの背景から誕生した商品です。

商品誕生の背景①


以前に投稿した阿部酒造の粕取焼酎を使った柱焼酎仕込で記載した通り、阿部酒造は使用している搾り機の関係上、非常に酒粕が多く発生するんです。(詳しくは柱焼酎仕込みの記事を見てください。)

はじめに、これからやるプロジェクトや将来やろうとしているプロジェクトを含め、酒粕に注目した形で酒造りや米作りを下記に図解してます。下の図の通り酒粕を「蒸溜」とい作業を加えてあげるだけで、米作りや他アルコール飲料、柱焼酎仕込み(日本酒造りに再利用)、粕取焼酎と様々な用途や循環が生まれます。

蒸溜が入った酒蔵の循環

しかし、1回の仕込で非常に多くの酒粕が生まれる為、まだまだ当社の粕取焼酎や清酒製造数量、米作りの量では余ってしまうんです。

【商品誕生の背景②】

阿部酒造は2017-2018年の製造期から蔵を立ち上げたい人のサポートを行っています。具体的には1-3年阿部酒造として給与も出しながら独立(蔵設立)までの伴走支援を行います。詳しくはこちら↓↓

なんでそんなこと行っているかというと上記のnoteにも書いた通り、「プレイヤーが増えることこそ日本酒の関係人口が増えると考えているから」です。
そしてこの蔵人の支援を行う上で取得した免許が2つあります。
「その他の醸造酒」「雑酒」の製造販売免許です。(2024年10月段階では仮免許)この2つの免許は研修生が蔵を立ち上げる際に取得する免許になることが多いので、研修生が最後に自分で蔵立ち上げの際に造る予定のお酒を阿部酒造で造れるようにと取得しました。(このあたりの詳しいことは上記の記事を読んでださい。)

そして取得したからにはついてくるのがあります。
「最低製造数量」

です。 

これは免許を取得したからには、最低でも年間でこの量を取得したアルコール免許で造ってね、と決まっているわけです。
※ちなみにこの免許の申請時には
 『年間最低製造数量』を製造できること
 『年間最低製造数量』数のL数を販売しきるロードマップ
 『年間最低製造数量』数を製造するための設備
 『年間最低製造数量』数を製造するために必要なキャッシュ
この辺りを記載することが必要となってきます。
当社は清酒製造免許はありますが、新たなジャンルのアルコール飲料を製造する場合(その他の醸造酒と雑酒)は当然上記の通り、『年間最低製造数量』の製造及び販売が必要になってきます。

【背景を踏まえた商品誕生まで】


上記の2つの背景があり『その他の醸造酒』と『雑酒』の製造免許を取得しながら、ふと思い出したのです。
昔オレンジジュースに搾りたての酒粕を入れて置いておいたらあら不思議。炭酸感が出たなと。
(もちろんアルコールは1%未満です)
これ応用したら面白いプロダクトできるし、酒粕の新たな使用方法が確立されて面白いのでは!?と思ったわけです。


酒粕を使った新商品の誕生!?

タイミング的にもちょうどノンアルコールドリンクの「KURACOLA」シロップを販売開始したタイミングでもあったわけです。
なぜ酒蔵なのにノンアルコールドリンクを作っているのか?は
こちらに記載してます↓↓

酒粕を加えた実験をKURACOLAシロップに応用して、そのまま飲めるコーラみたいなアルコール造れるじゃない!?と思って実験を開始。

さらに、当蔵のゆず酒は非常に好評で、ソーダで割って飲むと非常に美味しかったので、これまたゆず酒の酒粕での二次発酵を実験!!

その結果、テスト的に造ったプロダクトが旨い、、、最初は僕たちの遊びくらいで造ったプロダクトが旨い、、

しかもジャンルは「その他の醸造酒」と「雑酒」!!
最低製造数量の製造が必要な阿部酒造にとっては最高なプロダクトがん完成しました!!

そしてここからテストマーケティング開始。新潟で大きな日本酒のイベントであるにいがた酒の陣でお披露目。都内のイベントでも出店開始。反応めちゃくちゃいい。ということでここに酒粕を使ったアップサイクル商品が誕生し、正式販売開始となったわけです!!

【商品スペック】
①コーラSAKE
アルコール度数 2%
原材料名 コーラシロップ(KuraCola)、酒粕
内容量 350ml

②ゆずスパーク
アルコール度数 6%
原材料名 ゆず酒、酒粕
内容量 350ml

正式販売した後もブラッシュアップをかけていきますので乞うご期待ください!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?