電気自動車の新車販売が年々増えているという事実。〜失速?でも増え続けてるのは?〜
さて、世は電気自動車シフトが鈍化してても進んでいっています。
これはパリ協定の2050年カーボンニュートラルを目標とする国際合意の結果といえますが、この内容を知らない方がほんとに多いですよね。
これは電気自動車だけでなく発電からその燃料まで幅広く取り組みましょう・・という流れで大雑把に書くと再エネ普及と脱炭素となります。
これで大きなテーマは「燃やす」ということをなくしていくこと。
そう考えれば今後の流れはわかりやすいかと。
で、電気自動車の普及が進むのは各国の規制の結果となりますが、それにも猶予があるわけで。
で、少なくとも2030年まではEVのカテゴリーにはPHEVが含まれます。
そしてHEVはガソリン車扱いです。
そのことから言えるのはいずれはガソリン車扱いのHEVは販売停止に。
なので、HEVはPHEV化が必要になるわけですが、ここでBEVへ一気にシフトする可能性も十分にあるわけで。
なぜか?
現状、PHEVもいずれ販売禁止になるので。
それがそれをリードする欧州の予定です。
その欧州で商売するにはEV(BEV+PHEV)は必須なので、アメリカの自動車メーカーも鋭意進めるわけで。
なのでアメリカがトラさんになってもこの流れは基本的に変わりませんし、
そもそもアメリカの州はそれぞれ国みたいなもんで、その州が電気自動車のみと言えばそうなっていくわけで。
そういう市場性の違いを知ることも大事ですよね。
で、日本はいうまでもなく遅れています。
その理由は言いませんが、その流れに反抗する動きが多いわけで。
とりわけ多様性や全方位といいながらBEVは目の敵にするのが客観的に見て滑稽なわけですが、それらの報道にはかなりの歪曲があります。
テレビなどである報じて間違ったらごめんなさいを瞬間に流せば無問題みたいなノリを感じるわけですが、実際はどうなのか?
それをCleanTechnicaがまとめていたのでご紹介。
これは17カ国のEVシェアを2022年と2023年と比較したもの。
見ての通り、前年よりシェアが下回っているのは一部で多くが増加しています。
・・が、日本ではBEVは失速!だの転換だの書いてます。
ほんとに前提関係なくこれらって書いてるんですよね。
先に書きましたが、前提はパリ協定。
それがある限り、BEV化は進む程度が変わっても主流になります。
そしてPHEVはしばらくは電気自動車扱い。
なのでPHEVが増えても電気自動車はダメ・・とはならず、しばらくはこの2車種が増えていくことが予想されるわけで。
もちろん内燃機単体は規制の都合、MHEV化は最低進むわけですが、世のハイブリット、つまりHEVにこれらはカテゴライズされます。
その点、注意が必要ですよね。
例えば、HEVが増えている!・・はEクラスが新型になったらHEVになってた・・という影響があるということです。
決してトヨタのハイブリットがバカ売れしているわけでない・・ということですね。
ちなみにトヨタのハイブリット、日本では新車販売の55%です。
他国で多くても25%、その世界平均は30%です。
つまり7割は純内燃機エンジンの自動車ということですね。
日本のT社ハイブリットファンはその点を知らない傾向が強いのですが、
ほんとこれは謎な話。
ちなみに2024年1月のドイツで一番売れたHEVはVW ゴルフです。
48V MHEVのeTSIがそれですね。
日本でも売っているそれはハイブリットという認識があまりないですが、
ヨーロッパではHEVのカテゴリーです。
こういう違和感を知るべきなんですよね。
あと、その傾向については野村総研もこういうのを発表しています。
アメリカではBEVは300kmの壁があるとされていますが、
これの調査でもそれは明らか。
実際、毎日1日でそれ以上走る一般人はほぼいないと思いますが、その長距離移動の回数についての調査も。
1年間における1回あたり300km以上の平均回数となりますが、抜粋すると
・米国 4.5回
・ドイツ 4.3回
・中国 2.5回
・日本 0.5回
この調査結果からすると、日本では2年に1回、300km以上の移動がある・・といった傾向が非常に多いと言えるということですね。
日本ではなぜか五分で1000kmみたいな標語のようなマウント取りパターンがありますが、そもそも1000km走れるというのは前提が必要なわけで。
そして1000kmを無給油無休憩で走る人もいないでしょう。
となると、それはあまり意味をなさないと言えますよね?
あと冬に凍死みたいな話がありますが、BEVで凍死した話題はわたしは世界のニュースを漁っていますが、BEVだから凍死した・・というのは見たこともなく。
北海道なら確実に凍死ってのも面白い言い方ですよね?
それって札幌市内でもかい?・・となるわけですが、そういう前提がなく、そういう偏った言い方は本当に思考がやばいですよね。
個人的にはこの話題、だから電気自動車よりハイブリットが優れているんだ!・・ということに対し、大容量タンク搭載のディーゼル車が一番優秀・・と言っておきたいです。(物理的な圧倒的な優位性は変わらず)
そんなわけで、結局は価格とインフラの都合次第ということになると思いますが、正直集合住宅でその設備がないからBEVを買えない!・・という主張はみっともないと感じます。
それを選択できるわけですから。
住まいも車も。
ただ文句を言いたいだけなんですよね。そういうの。
え?わたし?
23区内の戸建てで自宅充電楽勝です。
というわけで多少脱線しましたが、世界では鈍化したとは言え電気自動車は増えています。
なにより補助金が減った地域でも増加傾向は続いています。
そして一番最初の目標であるポイント、2035年まではあと11年もあるんです。
11年って長いですよ。
小学校でも6年。
そして中学3年。
高校で3年。
これで12年。
それに等しいといえる時間をかけて変化が進んでいくんです。
ここ数ヶ月の出来事でトヨタは正しかった!・・というのは2035年までスケジュールを立てて計画しているメーカーと比べていったいどうなんでしょう????
ということで、目先の扇動のような報道には惑わされず、その目的などを知っていくことが大事なのかもしれませんね。
え?再エネ増えると電気料金の負担が上がる?
それ、2043年まで増えると言われていますから、文句を言うならそれを決めた国でしょうね。
そのルールがある限り・・となりますが、OPEC+が減産を延長するという話です。
つまり、原油もどんどん価格が上がっていくらしいです。
結局はそれらに対応すべく自分の稼ぎを増やさないと・・という話になっていきそうですね。
本日はここまで。