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「社会福祉協議会(通称:社協/しゃきょう)」って? 

 皆さんこんにちは、あべのまちセンです!

 この記事では、全国の社会福祉を支える組織「社会福祉協議会」について、その中でも、阿倍野区で活動している「阿倍野区社会福祉協議会」についてご紹介していきます。

 今回は、阿倍野区社会福祉協議会・生活支援コーディネーター大西さん、笹川さんにお話をお聞きしました。大西さん、笹川さん、ありがとうございました。

・社会福祉協議会って?
・阿倍野区社会福祉協議会って?
・ちいきつながり応援隊って?
・"わたし"と"しゃきょう"はどう関わるの?

私たち阿倍野区まちづくりセンターは、「地域活動協議会」の支援を中心に、地域活動のサポートをしています。このnoteでは、地域活動の振興を目的として、地域活動協議会のものを中心に、地域の暮らしを彩ったり、有事に備えるための地域の営みや、それらを担う組織、プレイヤーなどについてご紹介していきます。


社会福祉協議会って?

 社会福祉協議会(通称:社協/しゃきょう)は、「住み慣れたまちで安心して暮らせる社会」の実現を目指して活動している民間組織です。

 社協は、年金制度などの「公的な福祉」とともに、保険、医療、教育など生活に関わるさまざまな分野で、幸福の追求や困りごとの助け合いを進める「民間の福祉」を推進しています。

 営利を目的としない社会福祉法人として運営されていて、社会福祉法に基づき、全国的な活動を統括する「全国社会福祉協議会」、都道府県レベルで活動を管理する「都道府県社会福祉協議会」、各地域で活動する「市区町村社会福祉協議会」という階層構造で運営されています。これにより、すべての都道府県・市町村に社会福祉協議会が設置されています。

 ここからは、阿倍野区の住民の皆さまが日常生活で最も接する機会の多い、阿倍野区社会福祉協議会について詳しくご紹介します。

阿倍野区社会福祉協議会って?

阿倍野区社会福祉協議会事務所と
マスコットキャラの「あいちゃん」

阿倍野区社会福祉協議会
住所:阿倍野区帝塚山1-3-8 阪堺電軌上町線 姫松駅前
電話番号:06-6628-1212

阿倍野区社会福祉協議会


 阿倍野区社会福祉協議会の活動は、大きく二つに分けることができます。

 一つは、地域全体を対象に、ボランティアのコーディネートや福祉に関する教育、イベントなどの啓発活動を行う「福祉のまちづくり」の事業。

 もうひとつは、高齢者や障がいをお持ちの方、経済的な困窮や失業に悩む方、またそのご家族などに個別に対応する「個別相談」の事業です。

 いずれの事業も、社会福祉法や大阪市の定める要件、区役所や地域活動協議会、地域の方々との連携をもとに、地域で必要とされる事業内容を慎重に吟味して実施されています。現在、職員が配置されているものだけでも14の事業が展開されています。

 今回は、地域の皆さまにより広くかかわりのある「福祉のまちづくり」の事業、さらにその中から「ちいきつながり応援隊」の事業・活動についてご紹介していきます。


ちいきつながり応援隊って?

 「ちいきつながり応援隊」は、阿倍野区社協独自の呼び名・取り組みで、正式には「生活支援体制整備事業」という取り組みを指します。(せっかくなので、以下では「ちいきつながり応援隊」と呼んでいきます)

 主に、高齢者のみなさんが住み慣れた地域でいきいきと元気に暮らし続けるためのお手伝いをしていて、精神的・肉体的・社会的な健康を増進し、介護を予防することを目的に、高齢者の居場所づくりを行っています。

 具体的には、居場所づくりを行うにあたっての「人」や「もの」のやりくりを支援しています。

人の支援

 同じ阿倍野区社協内の「あべのボランティア活動センター」とも連携し、地域で活動するボランティア人材、グループを養成しています。最終的には、ちいきつながり応援隊の手を離れ、独立したボランティア団体として活動できるようになることを目指しています。

 例えば、「スマホ倶楽部」という、高齢者向けのスマホ相談ボランティアグループは、ちいきつながり応援隊の後方支援を受けて発足し、現在では独立したボランティア団体として活動しています。

 ほかにも現在、パラリンピックの種目として誕生し、年齢、性別、障がいにかかわらず楽しめると、地域活動にも取り入れられ始めているスポーツ、ボッチャの試合運用を行うボランティアが活動を準備しています。現在、1期生、2期生が養成講座を修了し、実際の活動に向けて練習を重ねているところだそうです。

 ちなみに、こうしたボランティア活動に参加されているのは、現状、アクティブシニアの方々がほとんど、とのこと。ボランティア活動は、支援を受ける高齢者の方はもちろん、支援する側の皆さまにとっても、地域とかかわることができる居場所や生きがいのひとつになっています。

 その他には、教員を目指す大学生や、長期休暇などの際にお子さんに社会経験を持ってもらいたい保護者の方、また、最近では外国出身の住民の方からのお問い合わせも多いそうです。


ものの支援

 続いて、「もの」の支援として、高齢者の居場所づくりにかかわる物品などを貸し出す「あべの健康づくり備品貸し出し事業」を行っています。

 上述のボッチャのほか、現在、阿倍野では「健康麻雀」がブームになっていて、阪南、阿倍野、丸山、高松地域で定期的に健康麻雀が開催されています。ちいきつながり応援隊では、こういった活動に必要な備品のレンタルなども行っています。

 健康麻雀の流行の背景には「男性高齢者の孤立」という課題があります。地域活動では、一般的には、男性よりも女性の方が積極的に活動に参加している、という現状があります。

 特に、家庭と仕事がはっきりと分かれていた現在の高齢世代の皆さまの間では、リタイア後、仕事の肩書などを失った男性が、社会に参加するきっかけを掴みにくい、という状況があります。そういった課題を解消するべく、男性が取り組みやすい健康麻雀などの催しが増加してきています。(もちろん、健康麻雀には女性の参加者の方もたくさんいらっしゃいます)


協議体

 また、こうした個別の事業・取り組み以外にも、地域の福祉増進に向け、地域で活動するプレイヤーと意見交換を行う場として、年に数回の「協議体」を開催しています。

 協議体には、阿倍野区全体について話し合うものと、北部(高松・金塚・文の里・常盤)、中部(丸山・阿倍野・王子)、南部(長池・晴明丘・阪南)それぞれの地域に分かれて話し合うものがあります。主に、地域活動協議会、町会、民生委員や女性部長といった地域活動の参画者の皆さんが参加します。

 2023年は、阿倍野区全体の協議体として、現在の地域活動の主な担い手となっている「アクティブシニア」をどのように支援・応援するか、が話し合われました。地域活動の継続のためには次世代の担い手を育成することも大切ですが、まずは、現在、地域活動で大きな役割を担っているアクティブシニアの皆さまに注目し、どうすればより長く、負担なく地域活動に従事することができるのか、について議論が交わされました。

 また、阿倍野区内10地域で行われている、主に高齢者向けの「食事サービス」について、現場のボランティアの皆さまが集まり、各地域間で情報交換を行う、という協議体も開催されました。

 一つの区内といっても、地域ごとに様々な特色があります。そのため、このように横のつながりを構築し、情報交換・共有を行うことで、より多様なケースに対して、柔軟な対応ができるようになります。


"わたし"と"しゃきょう"はどう関わるの?


 地域住民の皆さま(これをお読みの"あなた")が社協と関わるには、主に二つの経路が考えられます。

・相談者として関わる

・ボランティアとして関わる

相談者として関わる

 社会福祉に関する幅広い分野を取り扱う社会福祉協議会は、(区)役所と並んで、幅広い相談ごとを受ける第一の窓口となっています。

「両親(祖父母)の様子が変わってきた……認知症かもしれない」
「子育てが大変……子どもの発達についても少し不安がある」
「地域や学校で『福祉』に関する講座やイベントをやりたい」

 などなど、生活における困りごとがあれば、ぜひ阿倍野区社会福祉協議会にご相談してみてください。

ボランティアとして関わる

 続いて、ボランティアにご関心のある方は、お気軽に、ちいきつながり応援隊や、あべのボランティア活動センターまでお問合せください。

福祉の困りごとやボランティアに関してのお問い合わせ先:
阿倍野区社会福祉協議会 06-6628-1212




 以上、社会福祉協議会(通称:社協/しゃきょう)と、阿倍野区社会福祉協議会について、概要をご紹介しました。

 地域には、社会福祉協議会をはじめとして、様々な分野(医療・教育・福祉・介護など)における専門の支援機関や支援団体、支援者がいます。

 こうした地域の仕組み、困ったときに相談できる・頼ることができるひと・もの・ことについて、頭の片隅にでも置いて頂ければ嬉しく思います。

 最後までお読みくださりありがとうございました。

参考文献:




 ※本noteの文章は、「まちづくりセンター」の活動に相当するような公共性の高い取り組み、市民活動・地域活動における啓発・教育目的の使用かつ、発信に際して費用を徴収しない場合(Webサイトなどにおける無料公開や、無料で配布するチラシやパンフレット、プリントなど)のみ、引用元を明記のうえご自由に引用していただけます。引用を行う場合は、「阿倍野区まちづくりセンターのメール: abeno-machikyou@wonder.ocn.ne.jp」までご一報いただけますと幸いです。