年末からの怒涛の年始。
彼とその模試の帰りからはまともに会えるのは選択授業のときだけ。
ラインも朝と夜の数通。送らない日もあった。
12月になり、みんなが本番を意識し本腰を入れて勉強していた。
クリスマスも友達と一緒に模試を受けに行き、自己採点をして一喜一憂していた。
でもそれなりに点数は安定して取れるようにはなってきていた。
1月1日この日だけは休暇をとった。
でも初詣は人ごみであり、風邪をもらってきてはいけないので行くのは控えた。
彼からラインが入る。
「美嘉、あけおめ。今日はさすがに勉強休むわ。」
「あけおめ、そうだね笑 おいしい物食べて明日からまた頑張ろう!」
その二通のやり取りだけして、お互い家族と過ごした。
1月2日から塾の自習室が開放されていたため朝一から向かった。
もう本番まで2週間を切っている。必死にセンター試験の対策をした。
1月12日 センター試験3日前に冬休みが明けた。
この日は休んでいる人も多かった。彼もその一人。
私は皆に会いたかったので登校した。高校三年生はこの日だけが登校日であり1月13日から2月28日まで入試休みに入る。
この日に指定校推薦で先に大学が決まっている人たちからたくさんのプレゼントをもらい激励してもらった。
彼に会えるかなと思って学校に来たところもあったので少しショックだった。
1月15日。
私の受験戦争が幕を明ける。
センター試験は問題形式が決まっており、今までその形式で何度も訓練してきているため、
大問1で何分かけられるかというのを事前に計算済みなのだ。
時計を見ながら時間制限内でいかに丁寧に解けるかが勝負であった。
彼とは試験会場も違っており、連絡も年始の連絡から完全に途絶えていた。
私もこのタイミングは彼のことは頭の片隅にはあったがあまり気にかけていなかった。その余裕もなかったからだ。
2日間に渡ったセンター試験も終わりをつげる。
彼から連絡もないし、私もわざわざ送らない。
私はその足で塾に向かい友達と一緒に自己採点をする。
・・・予想をはるかに超えて悪かった。
私は頭をかかえた。
第一志望の国公立はかなり難しいであろう。二次試験で8割以上とれれば問題はないが。二次試験のレベルの高さで8割以上は絶望的だった。
塾の先生から合格圏内の地方国公立大学ならあるよ、と言われたが。実家を離れることになるのでその選択肢はなかった。
とりあえず私立大学の試験を頑張らないといけなかった。
1月末に私立大学看護学部の合格が決まった。
とりあえず浪人は免れた。
なので私は安心して国公立の二次試験対策(数学、英語)を勉強し始めることができた。
でも残り1か月でどこまで伸びるかもわからない。
彼に私立大学合格したと報告しようか迷ったが、今変なプレッシャーを与えるのも良くないと思いやめた。
彼はいまどういう状況なんだろう。彼の合格情報とかを全く知らないまま時は進んだ。
2月下旬。
第一志望校の二次試験の日がきた。
私は内心、もう無理かな、祈念受験かなと思いながら受けた。
2月28日
私たちの学生としての最終登校日。
その日はもちろん彼も居た。
彼は予想通りげっそりしていた。
この二か月どんな生活を送ってきたのだろうか。
今どんな結果なのだろうか。
聞きたいことは山ほどあったがその日も話かけることはできなかった。
そして卒業式がやってくる。
私の青春時代。
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