聴くことのススメ②【ガイドとなるお役立ちアイテムなど】
前回は聴くことのススメ①というテーマで書きました。
今日はその補足。
前回の話を要約しますと
「まずYouTubeでいいから聴く習慣をつけよう。」
「その中で自分の“好き”(推し)を見つけよう。」
となります。
何でもいいから聴いてみる。聴く習慣をつける。
そうするだけで自然と自分の音楽表現が広がっていきます。
はじめは手当たり次第でいいのです。
何かを買うわけではないので失敗はありません。
さてそんな聴く習慣が芽生え始めてきたあたりで
有効と思えるアイテムも、一例としてご紹介しておきます。
私の手元に大体いつもあるこれらの本たち。
いわゆる「ガイド本」です。
ここでは「ピアニスト名盤500」をパラパラとめくってみます。
この本は、
最初に「大巨匠クラス」(4ページに渡って掲載)
次に「巨匠クラス」(2ページに渡って掲載)
次に「中堅クラス」(1ページ)
…といった具合に掲載されているんですよ。
少なくとも大巨匠クラスの演奏家は、全員知っておいて聴いておいて損はないでしょう。20人が名を連ねていますが、この20人を聴いているだけですでに結構な通だと思いますし、胸張っていいと思います。
この本、刊行が1997年なので、当時まだまだ将来を嘱望されていたブーニンも4ページで掲載されている。そんな現在とはまた一味違ったピアノ界を眺められる意味でも面白い。
そして、20人くらい聴いてくると
「何を聴いても同じように聴こえる」という状態から徐々に脱してきます。
・なんとなく音がキラキラしている(逆にモッサリしている)
・すごく律儀な感じがする(逆にラフな感じがする)
・音が硬い(逆に柔らかい)
そのあたりをキャッチできるようになってくると「自分の好み」が見えてきます。
(硬い音のほうが好きですか?柔らかい音のほうが好きですか?これも好みです)
好みが見えてきたら、焦点をちょっとそのアーティストに絞って深く聴いてみたりしたらいいのです。
例えばアラウだったら、1年かけても聴き尽くせないほどの膨大な録音とレパートリーがあります。それを順々に聴いていくのは無上の喜びです(個人的に。アラウが好きなので)。
例えばキーシンが好みだったら、ある意味これはもっと喜ばしいことかもしれません。なぜなら現役バリバリの演奏家だから。ここをきっかけにコンサートに足を運んでみるのもいいでしょう。
「聴く」をきっかけとして音楽の世界がどんどん広がります。
こうなってくると、例えば最悪自分で弾くのが嫌になってピアノを辞めてしまっても、聴く楽しみによって死ぬまで音楽と繋がっていられます。
私自身、自分で弾く事の情熱は昔のようにはありませんが一生飽きない楽しみが確保されているので、人生つまらなくなる心配がありません。
ああ、ここですね。書いてて思いました。
聴く楽しみを知っていると、仮に弾かなくなってもずっと楽しめる。
究極的にはこれこそまさに「聴く」を勧める理由です。
弾く上では間違いなく活きる。
仮に弾かなくなったとしても楽しめる。
良い事しかない。ぜひ、聴く習慣身につけてみてください。
今日も最後までお読みいただきありがとうございました。
埼玉県幸手市にてピアノレッスンを行っております。オンラインも対応可能です。お気軽にお問い合わせくださいませ。
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