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笑顔の私より

 おじいさんたらいやですよ「君」だなんて若い時みたいに仰って。

 それに「いつもの丘」って言うけど、一緒になってからは、私がお願いしたって一度も二人で行かなかったじゃありませんか。


 夏が来るたびに私の歳を数えるの、いい加減およしになって下さいね。

 それにご自分も良いお歳なのですから、子供達や孫達に心配かけないようにしてくれないと困りますよ。


 ー 風に乗ってあの曲が聴こえてきました。

 色々思い出してしまいますね。


 好きな曲、忘れずにいてくれたんですね。

 お帽子も覚えてくれてたんですね。

 あのお帽子を被っておじいさんとまた手を繋いで歩きたいですね。

 おじいさんの淹れた美味しい珈琲も頂いて。


 そう言えば私はおじいさんの傍でしょっちゅう居眠りしてました。

 そんな時そっと手を握ってくれていましたね。


 私はいつも笑顔にさせられていましたし、

 おじいさんが思うよりずっとしあわせでしたよ。

 

 ありがとう、大好きなあなた。

 ー 笑顔の私より


↑ こちらの企画に参加させて頂きました!

 老夫婦の設定で、もちろんモデルは未来の奥さんを、かなりソフトにした感じのイメージにしました!(笑

 テーマとはだいぶ違ってしまったかもしれませんが、

 参加だけはしたかったので、なんとか書かせて貰いました!

 ありがとごじゃいます♪