阿部の偉大なる大阪滞在記【第1章】

10月18日(金)


10月19日(土)
昼間に吉祥寺シアターで南大空出演の「大正ロックンロール」観劇。
夜、横浜スカイスパ(サウナ)に行ってととのってから、夜行バスへ。
夜行バスに乗るのは10年ぶり。1人大阪へ‥‥。

10月20日(日)

大阪、到着。

結局、一睡も出来ないまま、心斎橋ウィングフィールドにて東尾咲が出演するオリゴ党「パイライフ」を観劇。
そして、

伊丹のAI・HALLにてかさね咲が出演する舞台を観劇。
この後、カプセルホテルに戻るはずが‥‥、

なんと、オリゴ党主宰の岩橋さんのご厚意で公演の打ち上げに参加させて頂く事になった。打ち上げの現場に着いた時は、大入り中だった。
凄ぇ場違いなタイミングにも関わらず、自分を温かく迎えて頂いたオリゴ党の皆様と引き合わせてくれた東尾に感謝!
そのまま、打ち上げの2次会の会場へ。

オリゴ党さんは1992年に旗揚げ以降、およそ30年以上の歴史がある老舗劇団。劇団員さんには子連れの方も多く。稽古場にも遊びに来てくれるそうで、とても懐の深い劇団さんだと思った。

演劇部顧問兼理科教論かつ今回初舞台の藤岡さんが声を掛けてくれてとても仲良くなった。筋少ファンだった。

入団おめでとうございます。

10月21日(月)


10月22日(火)

10月23日(水)

1人芝居「ピンチ沼カズ子の受難」の稽古スタート。
この日は稽古の方向性の擦り合わせと台詞入れがメインだった。
今回は台本無しで板に立てるまで、演出家もつきっきりなのだ。

10月24日(木)

この日から音響オペの都倉さんが合流。
演劇に関わるのは13年ぶりの現役看護師。
音響オペの経験は無いが、今回、東尾の初めての1人芝居とのことで、参加。尊敬する先輩の為に奔走する姿はとても好感が持てた。

この日の夜は、故郷仙台の劇団「ミチノ-クス」の芝居を観劇。

出演者劇団員だけ。カッケー。
いつかレティクル座もこの規模でやるぞ!

10月25日(金)

前日までドミトリータイプの宿に泊まっていたが、本日より大阪「日本橋」の宿に移動。いわゆる簡易宿泊所でトイレ、お風呂は共用。
布団を敷くだけで部屋が埋まるスペースで30日間過ごす事になる。部屋の壁はコンクリなのに、何故か部屋の扉がスライド式で他の部屋に宿泊している。男のイビキが聞こえて来る。

10月26日(土)

後々、こういう施設に出会っていくことになる‥‥。

10月27日(日)

大岩本さん(おいちゃん)もまた、演劇に関わるのは13年ぶりの元自衛官の現役看護師。

10月28日(月)
インディペンデントシアターの相内さんに会う。
滞在中のスケジュールについて擦り合わせ。
インディペンデントシアターといえば、来年度から東京の王子小劇場の運営会社となる劇場さんだ。

「いつもアグレッシブな劇場」をスローガンに掲げるだけあって、凄ぇ‥‥。
相内さんは音響、照明、舞台監督などスタッフワークは何でもできる人で。
演劇好きのおじちゃんという印象だった。

さて、本日のピンチ沼の稽古では都倉さんに代わっておいちゃんが音出し。
「ピンチ沼」はキューが30以上あるにも関わらず、おいちゃんは網羅していた。そして、音出しに迷いがなく、ためらいが無い。
恐らく、自衛官時代の経験が彼女をそうさせるのだと思われる。(僕は)

その日の稽古後はどうしても行きたかった大阪の大型温浴施設「スパワールド」へ。

10月29日(火)
「INAVA99」が稽古開始。
この日の稽古スケジュールは非常にハードだ。

11:00~14:30 アトリエで「ピンチ」沼稽古
15:00~16:30 インディペンデントシアター2ndで「カヨコの発明」観劇
17:00~21:00 再びアトリエに戻り「INAVA99」稽古

どうしても観劇がしたくて、こんなスケジュールを組んでしまった。

そして悲劇が起きた。
昨日痛いままだった右足の甲がずっと痛い。
足のさきっちょをついて歩けなくなってしまった‥‥。
移動が多い日に限って‥‥。

稽古場で東尾に病院行ってくださいと言われ、渋々行くことに‥‥。
みんなには内緒だったが、明日東京から来る友達とユニバに行く約束していて、行けなくなるのが嫌だった。

病院にて

足の痛みには心当たりがあった。
大阪に行くのと同時に新しい靴に履き替えたのだ。たぶん、それで靴ズレを起こした。前にも東京で同じような経験があった。

東尾の紹介で知人の整形外科へ。
医者には「痛風」を疑われた。
い、いや、待て。確かに大阪のものは美味しかったけど、痛風ではない。
靴の件も必死に説明したが、痛風予防のチラシをそっと渡された。
僕は思った。「大阪の人は優しいけど、医者は俺に厳しい。」
まぁ、いい。シップとロキソニンさえあれば、きっと明日のユニバも越せるはず。

再びアトリエに戻ると、かさね咲と大森が稽古に合流していた。

どんどん仲間が増えて行く感じがして楽しい。

10月30日(水)
シップとロキソニンが効いて何とか歩き回れるようになった。
誤魔化しの足でユニバへ。
念の為言っておくが、遊びに行く為に行くんじゃない。
次回のレティクル座の公演でゾンビものがやりたいので、その取材だ!

10月31日(木)
南大空が合流。
稽古前に「INAVA99」チームで彼の元バイト先の「釜場うどんの一紀」で昼食。
1日10食限定の「本気のカレーうどん」が生涯で食べたうどんの中で一番美味しかった。

四国の職人さんから暖簾分けしたお店らしい。

夜は無名劇団さんの泉くん「ん、」でみんなで餃子を食べた。

大空は衣装を東京に忘れ、翌日現地購入とのこと。

11月1日(金)
朝、大空からタレコミが。

稽古の休憩時間で座組全員でかっぱラーメンへ。

大空「揚げにんにく1人2皿お願いします。」
大空が注文を入れた。おかわり無料なのを良いことに7人分の揚げにんにくの2皿ずつ注文を入れた(笑)

みんな笑った。
久しぶりに演劇やってて楽しかった。
いつもレティクル座の稽古では、出演者が20人ぐらいいるので、稽古の休憩時間で役者と一緒にご飯を食べに行くことなんて無い。というか、いつもそんな時間無かった。

売れたいとか、公演の収支のことばかり考えてたけど、やっぱ演劇ってそれだけじゃないよな‥‥。

みんなにんにく臭いまま、後半の稽古。そしてゲネプロへ。
このゲネプロの時に大空のズボンのボタンが壊れる。
ズボンはおいちゃんが持って帰って修復。
いよいよ明日が初日。レティクル座の初大阪公演である。

11月2日(土)
初めて仙台で「INAVA99」を上演した時、お客さんにキョトンとされた。
その反省を活かして、今回は自分の作品の上演前にレティクル座の作風紹介を入れることにした。
「INAVA99は100人載せたイ〇バ物置が倒壊する話です。いいですか。このあらすじに大きな意味は無いんです。これがナンセンスコメディ。深く考えず、頭を空っぽにして下さい。」
概ねこんなことを舞台上で僕が言った後に「INAVA99」の演目が上演される。

西成の商店街の皆さんはとても優しく、興味を持った様子で僕の作風紹介を聞いてくれたし、作品もよく声に出して笑ってくださった。

初ステ後、大空のズボンの金具が大破する。
こればかりは、おいちゃんに直せなかった。

11月3日(日)

この日は2ステやって千秋楽。
前日に引き続き上演前に阿部によるレティクル座の作風紹介を決行。
誤って言ってはいけないネタバレをしてしまい、気まずい空気になる。
2分しか無い大空の出番のネタバレをしてしまった‥‥。

こうして、無事に(?)2ステを終えたところで、レティクル座の初の大阪公演は終了した。無名劇団主宰の島原さんにも「この演劇祭の為にあるような演目だった。」と言ってもらえて凄く嬉しかった。

この日のレティクル座打ち上げには無名劇団の皆さんも来てくれた。

泉君がいつの間にか僕の腹の上で寝ていた。
久々に演劇の楽しさを取り戻した公演だった気がする。
集客よりも大切なことが大阪にはあった‥‥。

大阪には11月25日(月)まで滞在予定。まだ3週間以上ある!
俺のシアターホームステイは、まだまだ続く!

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