お楽しみ会


私は1度も親に誕生日を祝ってもらったことも、
家族の誕生日を祝ったこともない。

それは宗教上の理由で。

なので組織から離れ、友達の誕生日を祝ったときはしばらく罪悪感さえ覚えた。



小学校に入り、クラスで誕生日をやることになった。
もちろん参加するなと言われた。
母「先生に参加できないと言いなさい」

やっぱりな。
嫌だな…

でも言わないと怒られる。
先生より母の方がよっぽど怖い。比にならない。
言わない選択肢はない。
言うしかない。


先生は理解できなかった。
なんで?なんで誕生日がダメなの??

今思えば先生が普通だよね。

私にもわからない。親に言われたことをそのまま言っていただけだし。
で、返す言葉がなくなる…。
先生は少し怒っていた。
うる覚えだが、一回じゃ納得してくれなかった気がする。。



先生は誕生日会を
【お楽しみ会】に名前を変更した。
これなら参加できるでしょ、って。
初めて誕生日を祝う人を見た小学1年生だった。
祝うのは参加せず、ただ、その場にいるだけだったが。

当時はあらゆることを参加できないことに食い気味で理由を問い詰めてくる先生が嫌で嫌で仕方なかったけど、今思えば生徒思いの先生だったんだな、とふと思えた。

学校に行きはじめ初めて世の中の人と関わり、こんな事をみんなはしてるんだ〜
と新鮮だった。そしてうらやましかった。。



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