入れ替わっても気にせんみたいな話泣く
入れ替わりと言えど、
『君の名は。』のことではない。
念のため、ネタバレタグを付与。
一部ディズニー映画『塔の上のラプンツェル』の内容を含む。
昔、日曜日の朝にやっている戦隊シリーズで、
レンジャーのブルーと悪役が入れ替わる話を見た。
毎週欠かさず、その番組を見ていたわけではなく、たまたまやっていたのを見た。
うろ覚えでの記憶のため、誤りが多かったら申し訳ない。
悪役の能力らしきもので戦隊のブルーと入れ替わった。
ブルーになった悪役は、うまく擬態して他の隊員たちとコミュニケーションをとる。
一方、悪役の姿になったブルーは、入れ替わっていることを必死に他の隊員に伝えるが聞いてもらえない。
もう二度と一緒に戦うことができないのかと、落ち込むブルー。
ブルーのふりをして、隙をついて他の隊員を倒そうとする悪役。
ラストには、他の隊員が気づき、悪役を返り討ちにする。
悪役の姿のままのブルーが、他の隊員たちとポーズをとるシーンがあった。
最終的にブルーは元の姿に戻れ、一件落着した。
当時子どもながら、悪役の姿のまま、他の隊員とポーズをとるシーンに、 ものすごく感動した記憶がある。
どうせ元に戻ってからしか、そんなシーンあらへんやろ、と思っていた。
あの似た形の色違いスーツを着ていないと、同じ戦隊として認められないと心の底で思っていた。
全く姿形の違う悪役の姿のままだとしても、中身だけを重要視され、同じ戦隊員だと表現されたシーンだった。
結局ブルーは元の姿に戻りはしたが、自分にとっては悪役の姿のまま、他の隊員とポーズをとるシーンは、戦隊シリーズの中で最も好きなシーンになった。
この戦隊シリーズの話を見る前に、少女漫画でも入れ替わりを読んだことがある。
雑誌の『ちゃお』で掲載されていた少女漫画で、吸血鬼の男の子とのラブストーリーだった。タイトルは忘れてしまった。
ヒロインが怪力で、血が美味らしく吸血鬼の男の子に気に入られる展開がある。
ラストのほうに、吸血鬼の男の子に恋している、吸血鬼の女の子がヒロインと入れ替わった。
人間になった恋敵の女の子は、これで吸血鬼の男の子と一緒に入れると喜ぶ。
しかし、吸血鬼の男の子は、いつものヒロインと違うと気づいて、入れ替わった、吸血の女の子の姿のヒロインを探す。
吸血鬼同士は、血を吸えないらしく、吸血鬼の男の子は他の血を吸わないことを誓う。互いに心中してもいいなど言っていたような気がする。
まあ、この話も結局は元に戻って、ふたりは恋仲になっていた。
どちらの話についても、見た目が変わっても、大切な人からの対応が変わらないことに感動した。
見た目が変化しても、変わらずに愛するなんて、口で言うのは簡単だが、実際にはとても難しいことだと思う。
ルッキズム問題など昨今は取り上げられるが、
生まれたばかりの赤ん坊ですら見た目の良い方を選ぶというのだから、すぐには、この問題を解決できないように思う。
年齢の変化については、時間を共に過ごし、徐々に変化していくものである。
ある日急に見た目が変化することは多くはないため、戸惑ってしまうことが多そうと思う。
そんな状況でも慌てたりせず、いつも通り話しかける展開に感動する。
見た目でなく、性格を認めてもらえていることを実感できることは嬉しい。
見た目が好きと言われることも嬉しいこととは思うが、
性格が好きと言われることの方が喜ばしいことと思う。
性根を褒められる機会は少ない。
前提として、ある程度の時間を一緒に過ごさなければならないこともある。
だからこそ、こういう話が好きなのかもしれない。
入れ替わり系の話といえば、男女ばかりで最近では上記のような話は見かけていない。
最近の戦隊シリーズでもブルーと悪役が入れ替わっていたが、前のような話ではなかったはず。
入れ替わりではないけれど、最近だと『塔の上のラプンツェル』が似ていた展開だったなと思った。
ここから先の記事では、ディズニー映画『塔の上のラプンツェル』のネタバレを含むため、ネタバレを食らいたくない方は読まない方がいい。
映画のラストに、ヒロインのラプンツェルが長い髪を失う。
超長い髪がショートカットになったことに加え、金髪が茶髪になっていた。
確か相手役のユージーンは髪の変化について、全然気にしていなかった気がする。
これも見た目の変化があっても、対応が変化しないにあたるなと思った。
でも、本編のネタバレになるからかもしれないが、
ラプンツェルが上映された後も超長い髪の金髪の状態ばかり見る。
売られている関連商品も、ラプンツェルはロング金髪しか見たことない。
なんなら続編で、髪が何故かロング金髪に戻っていた気もする。本編では、元に戻らん言うてたやんけ。
茶髪だと人気がないからなのか。
もしくは、本編にあったように茶髪は魔法がない状態だからなのか。
特別な特徴や能力がないヒロインはダメなのか。
本編が良かっただけに、続編や関連商品、新たに開いたファンタジースプリングスのラプンツェルなどに結構もやもやした。
やっぱり世間的には見た目の変化とともに、対応も変化されてしまうものなのだなと感じた。
もし、自分が知らないだけで茶髪ショート状態での関連商品があったり、ファンタジースプリングスにも茶髪ショートのラプンツェルがいたら、申し訳ない。
まあ、見た目が変化しても、大切な人の自分への対応が変わらなければ、それだけでいいのかもしれない。