どうも!あばたです。
先週の菊花賞は走法A評価の◎ヤマニンゼストは惜しくも6着。
的中を逃しました。しかしながら、同じくA評価としていたアスクビクターモアが勝ち切り!A評価の馬はやはりきちっと走ってきてくれています。
さて、今週は秋の天皇賞。
素晴らしいメンバーが揃いました。
いつものように走法をキチッと確認して、週末の熱いレースに備えましょう!
なお、本記事は”印と見解”の発表はございません。
また、画面右下❤️マーク(スキ!ボタン)を押していただくと、アルテミスSの走法A評価の馬が見られます。ぜひ押していってください(´∀`)
アブレイズ
追走は緩んでいるときよりも、ある程度スピードに乗せたときの方が身体の使い方が素直になり、全体的な連動性は確保できている。ただし、テンのスピードに乗せるまでの身体の使い方に難があり、掻き込みが強く姿勢の安定感に欠ける。終いもクビが下がり力が入るところは良いが、前脚に過度に体重が乗る分ストライドの伸びやかさに欠け、トップスピード不足。
評価 D
イクイノックス
走法の形としてはやや特殊なバランスで成り立っており、少なくともキタサンブラック産駒の大多数の特徴とは合致していない。特別な馬。母系の方に入っているキングヘイローの血が柔軟性を担保し、硬く強く出やすいキタサンブラック産駒の走法特徴を上手くほぐしているのだと思われる。
身体全体をフルに使い、ダイナミックな形で全身運動を行う当馬にとって、現状のような間隔を十分に開けるローテーションは良く合っているのでは。
良馬場であればコースレイアウトを問わない万能型の走法ではあるが、しなやかさとビューティフルなストライド(ルメール談)を活かすには東京コースが最適解か。追走姿勢も難が無く、非常に安定した回転で走れるため、脚質にもこだわる必要が無いように見える。その反面、早めに蒸かしていくと終いのストライドは綺麗に伸びるがゆえに速度維持に適したフォームに寄りすぎている。グランアレグリアやアーモンドアイのようにどこまでも伸び続けるようなバランスではなく、柔軟性+ストライド+バネを活かした速度維持が持ち味。
焦点としては終いまで加速し続けるような極限のスピード勝負となるか、どれだけ失速しないようにするかの持続力勝負となるか。例年の傾向ではこのレースは後者。だとしたら状態面以外の要素で切ることは難しいのではないか。
評価 B
カデナ
溜めて溜めて終いに脚を使う特化型。
パワー系ディープ産駒の特徴が強い走法で、力を入れて走った際には全体的に力感が強く、少し掻き込むくらいの前脚の捌きの強さを持っている。
ストライドの伸びに欠ける点と近走の走りの硬さから強調し辛い。
評価 D
カラテ
前走はようやく中距離路線へ舵を切り見事1着。
中距離に対応できるようなストライドとトビの高さがあり、特に驚くようなことではなかった。身体の使い方が大きく、重心の縦方向の移動がかなり大きい馬なので、この手のタイプは斤量泣きに注意したいが、本馬は特にそのような傾向はない。
クビがやや高めで脚捌きもかなり強めであるため、本質的には力の要る上がりのかかる馬場で真価を発揮するタイプにも見えるが、やはりG2~G3ではスピード能力も十分足りる。後脚のバネの強さや踏み込みの深さによるものが大きい。追走は問題なくこなしてくると思うが、アガリの速さで足りるかどうか。人気薄からとしては注目度は高い1頭。
評価 C
ジオグリフ
能力は高く評価するが、コース適性に疑問。
大トビの馬すべてが大箱の長い直線向きかというとそうではない。この馬はストライドが大きい割にコーナリングで加速できるのが最大の武器で、直線に入ってからの加速という点ではG1のトップクラスの中に入れば並~上程度。
追走はある程度キチッと身体を使わせた方が走法のまとまりは良いし、トップスピードに至るまでの加速力は良いものがある。終いはキチッとストライドが伸びるが、トビの高さはそこそこあり、回転力(ピッチ速さ)が両立するようなタイプではない。本質的には先行馬と考えている。
締まった流れになりそうなこのレースでは序盤・中盤の適性としては合格点。ただし、終いのスピードはもう1段階の成長が必要となる。
評価 C
ジャックドール
【グラスワンダー ~ スクリーンヒーロー ~ モーリス】の走法特徴を素直に忠実に受け取った馬という印象で良い。ストライドは大きく伸び、前脚の上がり方は美しく、走法的には「走法党大興奮待ったなし」の馬。
この血統のラインの中で、この馬に至るまでにどのような部分が変わっていっているかというのがポイントになる。
本馬は後脚のバネがやや硬い印象で、トビがかなり前方向に向ききっている。強力な推進力によるスピードの持続力特化型。とにかく基礎スピードが高く、前々からワンペース気味に進めていってどこまで持つかというような形を作っていくのが得なタイプの走法。
脚の出し入れ、身体の強弱など細かいことを要求すべき馬ではない。
終いが失速するのは致し方ないところではあるが、この馬はストライドを伸ばし切った後の走法がとても美しく、その失速は最小限に抑えられるのもポイント。東京2000mに対する適性の懸念点はほぼ無い。
評価 A
シャフリヤール
とにかく走法にムダが無い。
追走時のムダな力感が無く羽が生えたようなソフトタッチで軽やかな形。回転は非常にスムーズでこれまた動作に引っ掛かりのない素晴らしいものを持っている。ストライドは中程度でも身体全体の使い方はしなやかで、加速力と持続力のバランスが整った馬。終いは回転力優位に加速して、スピードに乗った後はしなやかなストライドを活かす形。東京2000mはベスト条件に思える。(加速区間で登坂を挟み、その後数百mの維持区間に移行する高速馬場。)
これまでの負けは共同通信杯・神戸新聞杯・ジャパンカップ・英プリンスオブウェールズの4戦。
共同通信杯の頃は身体の使い方がやや硬く、伸びやかさに欠ける印象もあったがその後に走法良化しており、参考外。
神戸新聞杯やプリンスオブウェールズのような渋った馬場や力のかかる良芝では良さは出ないし、ジャパンカップは距離が少し長いのに加えて、負けた相手がコントレイルならば致し方なし。
状態面で問題が無ければ最有力候補と見ている。
評価 A
ダノンベルーガ
世代戦では上等な評価をし続けていたが、この馬が古馬混合戦に向かうにおいて1つ不安な点がある。それは追走時にスピードに乗せた際にかなり一生懸命走ってしまう節があり、踏み込みがやや強い点。緩む区間が出やすい世代限定戦ならば目を瞑れていたが、このレースは特にこの点が気がかり。
また、1週前追切では逆手前でコーナーを回ったり、左右のブレの大きい走りだったりと少し不安要素が多い。
ポテンシャルはイクイノックスと遜色ないと思っているが、上記ポイントを踏まえて評価は割り引いておく。
評価 B
ノースブリッジ
基本的には省エネルギーで躍動感に欠けるが、追走時の形は一つ評価はできる。ややワンペースで終いのスピードに劣るところがあるので、G1の舞台でどこまでやれるか。今回のレースが道悪開催だったら、この馬やポタジェなど、道悪で生きてくる走法の人気薄の馬が居たのだが・・・
現状は武器に欠けるため、このメンバーの中で高い評価はできない。
評価 D
バビット
前走は久々のレースで4着好走となった。もともとはあまりクビが使えなくて動作の硬さが目立ち、脚力にたよった走りが目立っていた。前走のイメージではだいぶ変わってきており、クビが少し下がり、大きく使うことによって、前脚は力強く踏み込み、身体全体を連動させて上手く走ることができるようになっていた。
どちらかというとパワー寄りでワンペースなところがあるため、府中の高速馬場でパンサラッサの逃げのペースを追っかけていくとかなり厳しいところはある。ただ、今までの感じよりは幾分良くなっているところも認めなくてはならないか。個人的には中山外回りで狙いたい。
評価 D
パンサラッサ
踏み込みがしっかりとしており、ストライドがあまり伸びない立ち回り後者の印象。近走は道中の荒々しさが鳴りを潜めており、良さを出し切れていない部分もあるか。札幌記念は適性的にかなりベスト条件に近しいと感じていたので、ここでジャックドールに負けたというのは不満も、やはり"意識させられる逃げ馬"というだけでも価値がある。
背中の動きと身体全体の連動性の硬さを感じる部分から、斤量58kgというのは相対的にきつくなる条件にも思える。Bコース替わり+スピードの出る良馬場というのはプラスに働きそうだが、ジャックドール・バビットの存在だったり、長い直線だったりという要素はマイナス。ストライドの伸びに欠けるところからも2ターンの小回りが良い。
評価 C
ポタジェ
総合力の馬。
相対的に、ストライドはやや伸び足りず、運動の噛み合い方・しなやかさといった視点から見ると1.5流といった印象。ところどころの動作に硬さが見えるのと、後脚の踏み込みかたや前脚の捌き方はバランスが取れている反面、傑出しているわけではなく、東京コースで求められる適性からはややずれている印象は否めない。脚比べになると上位評価の馬とはちょっと差があるように思える。
評価 C
マリアエレーナ
前々から走法を高く評価していた馬で、この舞台にたどり着いたことhなんとも感慨深い。やっぱり走法のいい馬はちゃんと走ってくれるんだ!というのを再確認させてもらった。
さて、本馬は馬格の割にはストライドが綺麗に伸びて身体を目いっぱい使うタイプ。走らせてみると小柄なのがわからないくらいの印象を受ける。
踏み込みにムダな力みが無く軽やかで、しっかりとした基礎スピードがあるし、追走時の走法に難が無いのがストロングポイント。クロフネ産駒ながらダートは全く走らなそうな軽い脚捌きとフワッとしたトビからも、速い馬場に対しての適性は高いように見える。あとは能力的に割って入る余地があるかどうかだが、走法の適性から考えるとかなり向いている一頭になると思う。
評価 B
ユーバーレーベン
待望の左回りかつ前目が引っ張るロングスパート戦となるが、東京の2000mだと少し短いか。もっとタフなレース質の方が良いような持続力の走法。少し硬めのクッションと連動性で、追走時の融通の利かなさがあるため、やはり後方からになってしまいそうだし、トップスピードで言うと極上の切れ味があるような軽いフットワークではない。ストライドは伸びるが1歩1歩がやや重めの踏み込みな分、切れ味はさほどない。
評価 C
レッドガラン
整ったバランスの走法。ポタジェよりもややスピード質寄りの脚捌きで、なかなかの素直なフットワークではあるが、やはり少しずつ物足りなさを感じるところ。
東京のG1でなんらか風穴を開けるならばもう少しストライドの伸びやかさだったり、キレる回転力が欲しい。
評価 C
評価まとめ
A ジャックドール シャフリヤール
B イクイノックス ダノンベルーガ
マリアエレーナ
C ジオグリフ カラテ ユーバーレーベン
ポタジェ パンサラッサ レッドガラン
D カデナ アブレイズ ノースブリッジ
バビット
E
※週中のツイートにて発表したものは機械学習による概算です。
こちらを私の本評価とします。
走法適性表
表中赤い部分は東京2000mで好走率の高い走法ゾーンです。逆に青い部分は好走率の低いゾーンです。素直にストライド・スピード優位なコースと言えます。