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首里城の今③【2022年2月】

首里城の下御庭にある系図座・用持座(以下系図座)では、琉球王国時代からの伝統的なお菓子とさんぴん茶の呈茶サービスが受けられます。
お菓子4種類とさんぴん茶で500円(税込)。
系図座は無料区域内にあり、呈茶だけでも楽しめます。

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2022年2月17日、首里城に行ってきました。
2月に入ってからは、沖縄は雨が多く寒い日が続いています。
この日も雨が降っていましたが、晴れを待っていたら今月は首里城に行けないかも…と思い、雨が止むのを見計らって行ってきました。
今回は天気も悪く、場所によってはすべるし、寒くて歩き回るのはちょっとつらい。
そこで前々から気になっていた系図座の呈茶に寄ってみました。

2022年2月奉神門と東のアザナから

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再建工事は着々と進んでいます。
首里城正殿が建っていたところに工事用の壁ができていました。壁があると、視界がさえぎられるせいか正殿前の御庭が少し狭く感じます。

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先月(1月)に引き続き、スプリンクラー工事も行われていました。

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こちらは東のアザナからの定点観測。
正殿跡にできた工事用の壁に少し奉神門が隠れています。
上から見ると首里城内のあちらこちらで工事が行われているのが見えます。
先月までは「変化なし」と思っていたのですが、少しづつ、姿を変えていくんだろうなという気がしてきました。

写真を取り忘れてしまいましたが、漏刻門の塗り替え工事はまだ続いていました。
漆の塗り替えは雨が降るとストップしてしまいます。
2月に入ってからの沖縄は雨続き。この天気ではなかなか予定通りにはいかないのかもしれません。

首里城でティータイム

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もう少し城内を歩きたかったのですが、あいにくの雨。そして寒い。
総合案内センターのある首里杜館でもお茶はできますが、せっかくだからと前々から気になっていた系図座の呈茶へ行ってみました。

系図座で下御庭を眺めながら、温かいさんぴん茶とお菓子で一息。
呈茶で出されているのは伝統的な琉球のお菓子です。
お菓子の種類は季節によって変わるそう。

お菓子は「花ぼうる」「くんぺん」「ちんすこう」「きっぱん」「冬瓜漬(とうがんづけ)」「糕菓子(こーぐゎーし/らくがん)」の6種類の中から4種類が出されています。

私が行ったときには「花ぼうる」「くんぺん」「ちんすこう」「冬瓜漬」でした。

写真左の一番大きいのが花ぼうる。花ぼうるの上にあるのがちんすこう、右端がくんぺん。手前の菓子切りが刺さっているのが、冬瓜漬です。

沖縄土産としても有名なちんすこうは昔から食べられていたお菓子です。
花ぼうるは江戸でも食べられていたようですが、切り込みが入った型は沖縄にしか残っていないそう。
くんぺんはゴマとピーナッツのあんを包んだ焼き菓子で琉球国王の戴冠のために来た中国からの使者・冊封使(さっぽうし)にも出された格調高いお菓子です。
冬瓜漬は野菜のトウガンを長時間かけて砂糖で煮詰めたもの。さっぱりとした上品な甘さでさんぴん茶によく合います。

冬瓜漬は店頭で購入できます。店員さんによると、昔の記録を参考にしてできるだけ忠実に再現して作っているとのこと。たくさんは作れないため首里城の系図座での限定販売です。
要冷凍とのことで、保冷剤と保冷バックに入れて渡してもらえました。

きっぱんと冬瓜漬はこの日一緒に行った夫の好物。
夫によると、冬瓜漬は泡盛とよく合うそうです。

冬瓜漬は那覇市の謝花きっぱん店さんでも製造・販売しています。
やんばる産の柑橘・九年母やカーブチーで作られたきっぱんも本当においしくておすすめです。きっぱんは作るのに手間がかかるため、現在は謝花きっぱん店でしか作られていないそうです。
きっぱんを食べてみたいと思ったら、謝花きっぱん店さんもぜひ、チェックしてみてください。

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次回以降、天気が良ければ首里城の祈りの場である京の内を歩いて、首里城内にあるという十御嶽を探してみたいと思っています。円覚寺や弁財天堂、玉陵にも行きたいです。次に行くときは晴れますように。

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