開放する大石泉
・はじめに
「ジョハリの窓」というヒトの心の内側を説明するモデルがあります。ジョハリの窓は以下の図のようにその人自身の心を四つの領域に分けます。
開放の領域は自分自身もよく知っているし、他人も知っている自分です。
秘密の領域は自分は知っているけれど他人には伏せている領域です。自分は○○が苦手だけれども他人には伝えづらいから隠している……という事柄は秘密の領域に入っています。
盲点の領域は自分は知らないけれども他人は知っている領域です。他人から「あなたはこういうところがあるね」と伝えられるまで気づかなかった自身の考え方の傾向なんかがここに入ります。
未知の領域は自分も他人も知らない領域です。隠された長所、意外な強み、自分がすごく過小評価している点が入る領域です。
・大石泉はジョハリの窓のモデルによく当てはまる
ここで登場するのが我らが大石泉です。泉の行動はジョハリの窓のモデルにかなりわかりやすく当てはまっています。ジョハリの窓のメカニズムの中身は自分も他人も知っている開放の領域を増やしていくとポジティブな効果が得られるよ、というものですが、泉は自分のことを開放・開示したいという欲求を持っているようです。
このように「本当の私に触れてほしい」という欲求を泉は表わしていますし、加えて過去の泉は自分を抑えつけていたようです。
この抑圧から解放されたい、という気持ちが泉を開放に向かわせます。泉は仲間たちに対して献身的で、いろいろな面でサポートをしていますが、そうして他人に対して自分から友好的に行動する、というのは開放の領域を広げる動きです。自分が他人をサポートすれば、他人も大石泉はこちらを手助けしてくれる子なんだ、とわかってくれます。
また、デレステ内イベント「ススメ! シンデレラロード 大石泉編」では泉の盲点の領域が描かれました。このイベントのコミュは亜子がかっこよく、さくらがかわいく、そして主役の泉の苦悩と再起が最高すぎるので是非一度見ていただきたいのですが、そのコミュの中で泉は仲間たちから「泉は謙虚すぎる」という盲点の領域に入っていたものを伝えられます。友達に迷惑をかけたくない、心配をかけたくない、という気持ちは泉自身もわかっていたものの、その振る舞いを他人から見るとあまりに謙虚すぎるのでは……とこれまで気づかなかった泉の心が明らかになりました。
このコミュのラストシーンでは泉がワガママを言う場面があるのですが、これも自分の開放領域を広げる行動でした。盲点に気づき、行動を見直す点でも泉は自分を開放することに意欲的だと思えます。
こうして開放の領域を広げていくと、未知の領域の「気づき」が得られます。
「気づき」は「意欲」につながり「意欲」は「行動」につながり、「行動」すれば「結果」が出ます。「結果」が良ければ「自信」がつきます。「自信」はまた「意欲」につながっていきます。こうしたスパイラルを大石泉は体現しています。気づきを通して新しい自分を見つけること、それが泉の喜びなのかもしれません。
ただし開放の領域を広げていくのには注意点もあります。例えば、いきなり過去の重いトラウマなどを他人に開示してしまったら逆に距離を取られてしまう可能性もあります。ちょうどいい程度の開放を考えるのも大切です。
・まとめ
泉の考え方の原型には自分を開放したい、開示したいという要素があるようです。それをユーザーがどう受け取るかはそれぞれだと思いますが、泉が成長していくモデルとして、ジョハリの窓の開放領域を広げるという形を取っているのはとても興味深いです。今後、大石泉のソロ曲が作られるというニュースも入ってきましたが、これからの泉はどんなふうに自分を開放していくのか、それを楽しみにしたいと思います。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?