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大石泉ちゃんの間合い

 大石泉の周囲との距離の持ち方を少し見ていきたいと思います。

・大石泉のコミュニケーション作法

 泉はユニークなギャグでみんなを爆笑させるような話はしませんが、誰かと対話すること自体はかなり好んでいるように見えます。そして他者に対しては基本的に思いやりを持ち、優しい気持ちでやりとりをします。
 ニューウェーブの仲間たちを筆頭に同僚とユニットを組むことも多いですが、それは泉本人が誰かとコミュニケーションをとり意思疎通することに肯定的なものを感じているからでしょう。ひとりでいるよりかは誰かと一緒にいたい、だから泉は対話を好みます。
 優しく接するのも意思のやりとりをスムーズに運ぶためだと思われます。相手を尊重し、発話だけではなく対話という形でコミュニケーションを重ねていくことが泉にとって幸せなことであるようです。

・なぜ大石泉はコミュニケーションしたがるのか

 大石泉がコミュニケーションに励む動機はなんでしょうか。私は周囲を理解するためだと思っています。泉は世界を観察し言葉を交わすことによって対象を理解していきます。苦手なこともどこが苦手なのか整理して理解していきますし、上に書いたように同僚たちを理解した結果、適切な対応をします。そのために対話、コミュニケーションを経る必要があるのです。
 そして泉は対象を理解したあと間合いを計ります。自分と対象の間にある心理的/物理的な距離をベストなところに設定するのです。この点の一例は泉とプロデューサーの距離感にあります。

 泉は自分より年上のプロデューサーにもあまり丁寧な言葉は使いません。プロデューサーに「さん」とかは付けないのです。そしてゲームのプレイヤーもだんだんそれが好ましく思えてきます。この泉自身とプロデューサーの間に適切な間合いを作っているところ、それが大石泉のすばらしいコミュニケーション能力が垣間見えるところです。
 プロデューサーは泉にとって友達という枠には入っていないようですし、泉と気持ちがすれ違うときもあります(たまにプロデューサーは泉にいたずらしたりするし)。それでもふたりはうまくやっています。間合いを掴むことに長けている泉だからこそプロデューサーとべったりくっついたりせず、それでいて互いに助け合ってがんばることも可能にしています。大石泉のそこがグッドなのです。

・アイドル活動との間合い

 泉はアイドル活動を通してスキルを磨いていったり、非日常的な体験をします。そこから泉本人もアイドルとはいかなるものか、ということを理解していきたいのだと思います。アイドルとしての仕事は多岐にわたり、ときにはわけがわからなくなることもあるでしょうが、泉はそうしたことも面白いことだと思っているようです。
 大石泉とアイドル活動の間合いはまだジャストなものにはなっていないのかもしれませんが、泉のコミュニケーション能力ならばやがて自分にとってアイドルとはどんなもので、どんないいところがあって、どんなことを学べるのかということを把握できる正しい間合いを持つことができるでしょう。

 泉の間合いを計るスキルはプレイヤー側にとっても興味深いものに見えますし、もっと泉の活躍を目にしたいものです。だから早く声を付けて! と思うのですが……いろいろ事情があるんでしょうか。アイヤー……

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