憧れのアーティストに会えた話 〜LUNA SEA編②〜
人生初のコンサートとなるLUNA SEAデビューツアーIMAGE OR REAL
場所は宇都宮市文化会館小ホール公演
INORANファンとなっていた俺は、黒いシャツにブラックデニムと簡素ながらも
せいいっぱい黒を意識した格好で臨んだ。
記憶が正しければオープニングSEはケイトブッシュの嵐が丘
ついに目の前に現れた本物のLUNA SEAのメンバー
10日程前にリリースされたばかりのデビューアルバムIMAGEの楽曲を中心に演奏されたその日のステージは、生で見るアーティスト、生で聴く音、コンサート、LUNA SEA、そしてINORANと、すべてが未知の経験で、まさに圧巻、素晴らしいものであった。
コンサートを終え、放心と興奮が入り混じった状態でホールの外で一緒にいった友人たちと談笑していた。
自分たちの街は宇都宮よりもさらに北の田舎にあるので、終電を気にしなければいけないが、まだその場を離れたくなかった。
「出待ちしてみる?」
と、コンサート初心者の小僧たちは冗談まじりに言った。
明らかに関係者入り口と思われる扉のほうには、先輩SLAVEというか、おねーさん方が出待ちに陣取っていて、
「意外と違うとこから出てくるんじゃね?」
などと自分たちはあえて正面入り口の前に座って談笑していた。
やがて友人のどちらかがガラス越しのロビーにいるメンバーの誰かの姿を捉えた
「やべぇ!!いるよいるよ!こっちだよ!!」
果たしてメンバーはそこから現れた。
まさかの意表をついた正面からの出現にまたも興奮がピークに達する俺たち。
どのような順番で出てきたかは覚えていないが、俺はまっすぐINORANの元へ駆け出した。
INORANは片手にビデオカメラを持ち撮影しながら出てきた。
「わーー!握手してください!!」
なんて言ったかは実際定かではないが、INORANは空いたほうの手で握手してくれた。
メンバー車に乗り込み発車するまで見送り、夢のような出来事を友人とともに喜んだ。
初めて行ったコンサートで、初めて出待ちをし、奇跡的にもメンバーに会えて握手してもらえたのだ。
この夜の出来事は、その後の人生を決定づける大きな要因となったことは確か。
しかし、それから8年後、まさか某メンバーともっと近い形で知り合えるとは想像だにしていなかった。
つづく
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