心地良い料理
私が料理する時、考えることの1つに
「どんな状況で食べるか?」がある
車や電車など移動中に食べるなら
卵は黄身が垂れないように
いつもより少し固めに焼くとか
スプーンを使わずに飲めるように
スープの具を細かく刻むとか
ピクニックやパーティーでは
手を汚さず、皆で分けやすいように
ピックに刺したり、ロールにするとか
食べる人達が気づかなくても
「ストレスなく食べられられること」
は心地良さや美味しさに繋がるから
「なんか、しみわたるなぁ」とか
「この人の作る料理、また食べたいな」
と思ってもらえるなら充分🥰
絶対この調理法で!
この温度で、この盛りつけで!
など、自分の食べて欲しいものを
形にして提供するのは
プロが作る外食料理であって
普段のごはん(おうちごはん)
に作り手のエゴは要らない
かといって、嗜好を完全に
相手に合わせるものでもなく
「やさしく寄り添うもの」
だと私は思う
例えば…
あなたの家に恋人が遊びに来るとします
得意料理のスパイスカレーを作ろうと思って
お肉や野菜を買って材料を切っている時に
彼から一通のメールが届きました
「今から向かうね。
ちょっと調子悪くて、寝てたから
出るの遅くなってごめん」
あなたなら、どうしますか?
私なら、すぐに調理の手を止め
「大丈夫?食欲はある?」
とまず、聞いてみる
「あまり食欲ないかも」
返事がきたところでカレーを急遽、ポトフや
さっぱりしたトマトシチューに変更する
(同じ材料で味を変えて作れるものを考える)
そして
「そっか(>_<)
食べやすいもの作って待ってるから
気をつけて来てね(*´﹀`*)」
とだけ、返事をする
この時点で、カレーのことを言わないのは
「せっかく準備してもらってたのに申し訳ない」
という余計な罪悪感を抱かせたくないから
もし、ここで
「食欲はあるけど、ちよっと喉が痛くて」
と返事があったなら牛乳や豆乳を入れて
口当たりをまろやかにしたり
塩分を減らし、生姜をすりおろして
あんかけ風にとろみをつけて食べやすくする
知らずに作ってしまっていた後なら
仕方ないけれど、作る前なら変更がきく
どんなに美味しいカレーを作れるとしても
ここでは自分のエゴを通した特製料理より
「ストレスなく食べられるもの」の方が
相手にとっては何倍も美味しくて有難い
子供の好き嫌い、離乳食なども
食べてほしい気持ちが強すぎると
上手くいかないことが多い
押しつけるのではなく
食べたくなるように工夫したり
どうして苦手なのか考えてみたり
相手の気持ちが動くのを気長に
待ってみることも必要
食べ物に限らず
相手にストレスを与えない
さりげない気遣いができる人は
居心地がいい
相手に変な気を遣わせないよう
やってあげてる感を出さないことも大切
「ふわっとしていて居心地がいい」
自分では分からないけれど
よく言ってもらう嬉しい言葉
思い当たる理由として考えられるなら
きっとそういう、ちょっとした想像力や
相手に寄り添う柔軟性なのかなぁと思う
ちなみに
「カレーを作ろうと思ってたんだけど
変更してポトフにして…」
の説明は食べ終わったあとなら
しても、しなくてもいいと思うけれど
何も言わずに、さりげなく
「心地良い時間」を積み重ねて
いつか相手が自然と気づいてくれたら
感謝も感動も倍増する気がするから
私は言わないことの方が多いです(*´︶`*)
子供たちに作るごはんも
「口内炎ができた」と言われたら
形や味付け、温度を工夫するし
「眠い」と言われたら
短時間で食べられるカレーや丼もの、
パスタなど品数を減らして準備する
きっと今は何も気づいてないけれど
いつか大人になり、自分が料理する時に
「おかあさんの愛情」に
気づいてくれたら嬉しいなぁ…なんて
思いながら愛を込めて作っています🥰❤
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