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2006_横浜のお嬢様_part3.../ 15.あなた好みの女になるわ
登場人物(2007年時点)
幸田麗華 幸田商事 社会福祉LPF社長 1976年(31歳)
幸田耕一 KGC建設 社長 麗華の婿 1970年(37歳)
幸田大介 輸入商事幸田商事 会長 1940年(66歳)
県議の選挙は、定員2名中の2位だったが当選した。上出来だった。後援会は大変だった。国会議員も与野党共、秘書を送り込んでお祝いを言いに来た。正に勝てば官軍、負ければ賊軍なのだ。
流石に疲労が溜まっていたのだろう、幼稚園の開園式当日かつ県議の投票日の夜に体調不良になった麗華は念の為、かかりつけ医で診察してもらった。。
過労といわれた。二つの重大案件で無理を重ねてこなしてきたツケが回ってきたのだから、全ての予定を取り消して、休養を取り回復に専念した。
そんな疲弊した麗華を見て、耕一は態度を一変した。普段よりも早めに帰宅し、直ぐに様子を見に麗華のベットに顔を見せた。
耕一の車の音がすると、起きていてもベットに戻り、寝たふりをして、彼を待った。
階段を上る足音、廊下を歩いてくる気配に、神経を集中した。
耕一がドアを開け入って来る…。
寝具から目だけ出すと、そこに耕一の笑顔があった。
そして、軽いキス。
まるで新婚の時のような感覚を覚えた。
何時までも、こうしていたい。
毎日、そうしていると、自分が元気すぎるから、耕一にプレッシャーを掛けているのかと、思い始めた。
もう少し、大人しくしおらしくしていた方が、良いのかなと思った。
1週間、大人しくして大分回復してきた、とある晩の寝室での会話。
麗華「ねー、あたしって、大人しい方が、良い...」
耕一「そうね、しおらしいれーちゃんも良いかも...」
麗華「しおらしいと、Hの時も、受け身だけなの...」
耕一「知らないよ、そんなこと...でも、しおらしい方が、男の征服欲は満たされるかな...」
麗華「それって、こーちゃんがもっと感じるってこと...」
耕一「うん、そうとも言える...今度、しおらしく演技してみる...」
麗華「うん、しおらしくしてHしたい…、来て…」
耕一「もう、大丈夫なの…医者は、何て...」
麗華「もう普通に生活して、良いって言ってた…、だから久し振りに…」と人差し指で来いとサインを出す。
耕一がベッドサイドからキスをすると、麗華が舌を入れてきた。
久し振りなので、二人とも夢中で、相手のパジャマや下着を脱がすと、麗華は、しおらしくするのを思い出して、耕一のなすがままにさせた。
昔のように、首筋から段段と下へと舌を這わして行くと、麗華は、身を捩る。
何時もは、耕一の息子を責めたりするが、今晩は何もせず、受け身で耕一の愛撫に神経を集中した。
やがて秘部の泉を耕一の唇や舌が刺激し出すと、それだけで行きそうになって、身悶えした…。
その晩は、病み上がりなので、2回戦で打ち止めとなった。
麗華「ご免ね、2回だけで、次回はもっと出来る様に、体力回復に努めます...」としおらしく、上目遣いに言うと、耕一は何故か、愛おしくなり、麗華を抱きしめた...麗華は、実は耕一はこう言う、しおらしい女が好きだということを、結婚8年目にして知った。
今まで、自分は強すぎたのだ...老舗の跡取り娘という気負いが、強すぎて、それが耕一を他の女へ向かわせていたということを、漸く理解した。
耕一を浮気に駆り立てていたのは、実は自分だったのだ...なんて、バカなんだろう。
それが、分かれば、これからの夫への態度や接し方も修正すべきだ。
ここまでの8年は単なる遠回りだった..。
でも、これから、上手く立ち回り、旦那のお好みの女になれると思うと、嬉しい。
これが、2007年4月の出来事だった。