見出し画像

2004 双子姉妹の恋.../6. 初めてのWデートは...

登場人物
友部 彩 双子の姉 理科大 薬学部4年     1982年
友部 舞 双子の妹 ハウスビルダー 設計担当 1982年
 
友部 友梨 舞・彩の母
友部 幸太 舞・彩の父
友部 紀  彩・舞の弟
 
山下 敦 ハウスビルダー 設計担当 1976年
高山 耕一 製薬会社 新薬開発研究 1972年
 
舞が彩の振りをして、耕一のマンションへ行った翌月。

彩が思いも寄らないことを言い出した。

彩「まーちゃん、Wデートしない...」

舞「藪から棒に何よ」

彩「だから、Wデートよ、私達と敦さん、耕一さんの4人でどう..」

舞「ええ、どうかな...」

彩「私が耕一さんに聞くから、まーちゃんは敦さんに聞いてみて…」

舞「敦さんは、私たちの事知っているから良いけど、耕一さんは知らないんで、驚くわよ」

彩「だから、良いんじゃない。ドッキリカメラよ」

舞「ドッキリカメラって、お姉ちゃん、何時のひとよ」
 
翌日、それぞれの彼氏に聞いたが、時期も時期なので、海へ行こうと言うことになった。

車は敦が、ゴルフのカブリオレを持っているので、それで行くことにした。

つまり、オープンカーに男女4人である。
青春を絵に描いたようなデートになりそうで、翌週が楽しみだった。

流石に二人は水着を買いに行った。

彩「同じ水着でも、面白いけど、それだと男たちは、まず見分けられないから、別のにしようね」

舞「まー、そうね。大体、耕一さんは、驚くでしょうね」

彩「ふふ、楽しみ」

そんなことで、彩は青地に花柄、舞は紺に白いドットの落ち着いた水着にした。
でその帰り、美容院で、髪型も変えた。そうでもしないと、まず見分けられないからだ。
 
当日、待ち合わせ場所は、イオンの駐車場にした。

敦が一番先に来ていた。彩・舞が着き、最後に耕一が来たが、それからが大変だった。

耕一「えっえっ、どうなってんですか...」
彩「どっちが、彩ですか?」
耕一「...全然、分かりません...」
彩「ふふ、そうよね。でも、どっち..」
耕一「こっちが、彩さん」と舞を指す。
三人、爆笑。

舞「私は、舞です」

耕一「まるで、分からない。山下さん、分かりますか?」

敦「全然、分からないですね。無理ですよ」

耕一「これは、今日はうかつに話も出来ないな」

彩「そうだと思って、水着は違うのにしかたから、大丈夫」

耕一「そう、良かった。向こうで教えてくださいね」

敦が運転したので、舞は助手席に座り、彩と耕一は後部座席に座った。

海へ行く道は、やはり海水浴場へ行く車で、混雑していたが、4人の乗るカブリオレは、周囲の注目の的だった。

前後の美女がうり二つなので、皆二度見した。

それは、海岸で4人居ても、同じだった。
やはり水着を変えて良かった。これで同じだったら、大変な事になっていた。
彼女たちが、ひとりの時は、良かったが、二人一緒になると、周囲から好奇の視線を浴びた。

舞「だから、嫌だったのよ。多分こうなるだろうと思った」

彩「まー、一度経験するとね、次は無いかな」

敦「でも、本当に違う所は無いんですか...」

彩「本当は、幾つかあるのよ、でもそれは秘密なの」

耕一「そうなんだ、秘密ね」

彩「そう、秘密。簡単には、教えられない。そうね、耕一さんが、私のお婿さんになるなら、別だけど」

耕一「じゃー、その秘密を知るときは、結婚するときなんですね」

舞「その話は、また次の時にね」
 
敦「そうか、姉妹の秘密は、結婚後に分かるんだ...」

舞「余り、真剣に受け止めないでね」
 
これが、2003年8月の出来事だった。

いいなと思ったら応援しよう!