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2004 双子姉妹の恋.../21.公認された同棲生活

登場人物
友部 彩 双子の姉 製薬会社 新薬開発研究課 1982年
友部 舞 双子の妹 ハウスビルダー 設計担当 1982年
友部 聖(あきら)  彩・舞の弟 1985年
友部 友梨 舞・彩の母

山下 敦 ハウスビルダー 設計担当 1976年
高山 耕一 製薬会社 新薬開発研究課チーフ 1972年
山辺 早奈江 不動産会社 営業課長1980年
本田 かすみ 不動産会社 営業担当 1986年
半田 幸恵 つくば市要の地主    1975年
半田 充 幸恵の長男        1984年

聖と早奈江の住宅は、敦と舞の設計で、3月に着工した。

早奈江が会社に居るので、打ち合わせは早く、基本設計から着工まで3ヶ月だった。
しかしながら、設計自体は、シンプルなワンルームだった。

新婚家庭らしく間仕切りは、浴室等のサニタリーだけなので、工事費も工期も最小・最短だった。

その点、早奈江に抜かりはなかった。

このペアは、やはり姉さん女房で、主導権は早奈江だったが、それは聖が早奈江に夢中だったからしょうが無いし、本人たちは何とも思っていなかった。
そんなことを気にしているのは、廻りの人間だけだった。

舞「早奈江さん、現場は順調よ、GWには上棟出来る様ね…」

早奈江「すいません、急がせて。内装決めは、私がやりますので…」

舞「ええ、後は現場にお任せよ。でもたまに聖と見に来てね…」

早奈江「はい、あーくんに言っておきます…」

舞「あと、GWにうちで恒例のバーベキューをやるから来てね…」

早奈江「はい、ありがとうございます…」

GWに、彩・舞邸で恒例のBQがあり、聖と早奈江も今年は参加した。

彩「聖、今日は良く来てくれたわ、ウチのBQは男達がメインで調理するの、だからあなたも頑張りなさい…」

聖「やっぱり、どうせそんなことだろうと思っていたよ…」

舞「流石、我が弟、察しが良いわね…」

敦「さっ、聖君、向こうで火起こしするよ…」

やはり、ここでも女性軍が強い。

舞のキッチンでは、彩と早奈江が加わり、下ごしらえをしている。
舞と彩はいつもやっているので、手慣れているが、早奈江も手慣れた様子で、串焼きを次々とこしらえていく。横目でそれを見ていた舞。

舞「あら、早奈江さん、上手いわね。なんでも上手ね…」

早奈江「そうですか...今度皆さんでうちへ来て下さい。お持てなししますから…」

彩「そうね、連休最終日でもいいかしら。4人で行っていいの…」

早奈江「広くはないのですが、それでも良ければ…」

舞「良いわね…」

用意も出来て、炭も盛んに赤くなってきた。

男3人で、既に飲み始めている。

敦はアルコールに弱いので、既に真っ赤な顔をしている。

耕一と聖は結構いけそうで、聖が耕一にビールを注いでいる。

舞「来週は、皆で聖の家へ行くわよ…」

聖「そうなんだ、姉さん達が来るんじゃ、片付けないと…」

耕一「まるで、母親が来るみたいだね…」

彩「そうね、愛の巣のチェックしなきゃね…」

早奈江「お手柔らかにお願いしますね、ほほほ…」

BQも食材は食べ尽くし、聖は早奈江の運転で帰宅した。

敦「来週のお宅訪問は、興味津々だね…」

舞「あの二人がどんな生活をしているのか、なんか想像できない…」

彩「早奈江さんのことだから、きちんとしていると思うけど…」

翌週、4人は聖と早奈江の愛の巣へ、興味津々で訪れた。

玄関ホールも綺麗に、タペストリーや小物が飾られている。

通されたリビングもダイニングも小綺麗になっている。

まるでモデルハウスの様な、早奈江が不動産営業をしている所為か、そういうインテリアデザインのセンスはあるようで、明らかに早奈江のテイストだ。

これを友梨に伝えたら、渋い顔をするだろう。

4人はダイニングテーブルに座り、聖が飲み物を用意している。

今日は舞も彩も手伝わず、座っている。早奈江のお手並み拝見なんだろう。

早奈江が手料理や刺身の盛り付け皿を持って来る。

早奈江「順番に出しますから、先にこれで食べていてください…」

舞「早奈江も食べようよ。座りなよ…」

聖「座って、乾杯しようよ…」

早奈江も座り、皆で乾杯した。

やはり姉弟なので、そこは仲が良い。

そういう意味で、姉夫婦4人は、聖と早奈江を気持ちよく受け入れている。だから母親が強硬に反対しているが、それはいずれ和解するだろうと、思っている。

追加で出された料理や飲み物もたらふく飲み食いして、皆落ち着くと、酔っ払った舞が核心に迫り始めた。

舞「そろそろ、愛の巣のチェックに入ろうか…」

聖と早奈江が「えっ…」という顔をしている。

彩「そうね、それ見ないと、今日は帰れないね…」

どこまでも、弟を弄るのが好きな姉妹である。

そんな姉達に慣れている聖は、平気だ。

聖「ああ、良いよ、向こうのドア…」と隣の部屋に通じるドアへ案内する。

早奈江は、微笑んでいる。

舞と彩がドアを開けて、中を覗く。

ダブルベッドに黒と白のベッドカバーが掛かっている。

全体にシックなインテリアデザインのセンスは、舞達よりもシックで大人びている。
そのセンスに舞は驚いた。
しばし見とれている。

舞「早奈江さん、今度インテリアの仕事を手伝ってくれる。プロ並みだわ…」

彩「ホント、素敵ね。舞とは違ったテイストがなにか新鮮ね…」

彩が言う通り、舞はナチュラル系のテイストだが、早奈江の大人びたモダン系の雰囲気も、好ましい。

二人感心しているところへ、敦と耕一も顔を出して、やはり驚いた。

ある意味早奈江らしい、センスだと思った。

一言で言うとシックである。

帰路、それに感心した4人は、異口同音に早奈江のセンスを褒めていた。
しかも隙が無いのである。

友梨が喜びそうな、ネタが無いのである。

重箱の隅をつつく様な点が微塵もない、それも凄いことである。

舞も彩も、それから見たら隙だらけである。

しかも中古のマンションであれだけなら、今建築している新築なら、どれほどだろう。

舞は、聖と早奈江の新築のインテリアデザインは、全て早奈江に任せることにした。

それが、2007年5月の出来事だった。

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