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百年の孤独/ガルシア・マルケス...aaltoのちょほほ日記@2025.1.14

実は、図書館から借りた本は、30ページで挫折して返却した…。

で、今Net Flixでドラマを6話まで見た。
勿論、小説を映像化しているから、そのあらすじくらいしか、理解していないと思われるが、その面白さは分かったので、後日小説にも再挑戦してみたい。
コロンビアというと、麻薬や暴力的な事件しかイメージしていなかったが、これを読む(観る)とその地に足を付けて生活している庶民がいることが、分かる。
小説も、アメリカやイギリスなど欧米諸国しか、目にしないし読まないが、実はこう言う南アメリカなど非欧米諸国に優れた作家や庶民がいることを理解するだけでも、素晴らしいと思う。

以下は東京新聞の論説だが、そういう見方もあるのだということで、他意は無い…ちょほほ。

コロンビアのノーベル賞受賞作家、ガルシア・マルケス(故人)の小説「百年の孤独」を1カ月かけて読んだ。昨年、文庫化されただけでニュースになった傑作である。
 ドストエフスキーの「罪と罰」に比肩するとの評価もあるこの作品を、深く理解し評価する自信はまったくない。
 似たような名前の人物がたくさん登場するため「これは誰だったか」と何度もページを後戻りしながら確認し、何とか読み終えた。ただ出てくるエピソードはいずれも奇想天外で、その衝撃は忘れられない。
 舞台はマコンドという架空の街で、そこに住む家族の栄枯盛衰を描いた物語である。
 作中、米国人が経営するバナナ農園が登場する。農園は街の住民たちに雇用を提供する形にはなっているが、労働環境は劣悪である。労働者たちがストライキで抵抗する中、凄惨(せいさん)な事件が起きる。
 マルケスが史実を参考にして書いたといわれるこのシーンを読みながら、ある人物を思い出した。トランプ米次期大統領である。
 自国の利益を最優先し、貧しい国の人々に居丈高に振る舞う。作品を読みながら、トランプ氏が唱える「アメリカ・ファースト」は昔から存在していたのかと驚いた。
 もちろん身勝手な自国第一主義は米国だけではない。大国特有の傾向である。ロシアのウクライナ侵攻はもちろん、中国が経済的覇権を目指す「一帯一路」もその類いではないか。
 小説でマルケスは米国人の振る舞いを直接告発していない。幻想的表現を交えながら人々の動きを克明に描いている。この手法がむしろ大国の身勝手ぶりを浮き上がらせている。小説が持つ彫りの深さを今さらながら痛感した。
 間もなく始まるトランプ政権は中国との対立姿勢を強め、関税引き上げ合戦が再燃する気配である。両大国と深い経済的関係を持つ日本は難しい立場に置かれる。米中双方から不当な要求をされないか、今から気が重い。
 板挟み状態に置かれるのは隣国の韓国も同様である。その韓国で昨年、尹錫悦(ユンソンニョル)大統領が突然「非常戒厳」を宣言して国会で解除を議決された挙げ句、自身が弾劾決議されるという異常事態が起きた。
 日本に駐在経験のある旧知の韓国人記者たちから大統領の行動を嘆き、市民の力を称賛する声が交流サイト(SNS)を通じて届いた。
 大統領はなぜ不可解な行動に踏み切ったのか。愛妻の訴追を避けようとして失敗した「愛の不時着」事件だと、韓国の大ヒットドラマになぞらえた見方も聞いた。万が一本当なら、今の惨状はもはや「愛の墜落」である。
 マルケスには孤独と猜疑心(さいぎしん)に陥っていく独裁者を描いた「族長の秋」という傑作長編もある。尹大統領の心理を探るヒントが見つかるかもしれない。早速、読んでみようと考えている。

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