漂えど沈まず「闇三部作」開高健/電子全集
暑い夏に読むのに、これ程ふさわしい書はない。
1960年代のベトナム戦争の従軍記である。
今読んでいるのは、最初の章、輝ける闇 でまだ戦闘前の緩いベトナム戦線の話であり、弛緩し淀んだ熱気の中の諸事が綴られている。
米軍の将校の奇行やアメリカを嫌悪しながらも、表面的に従っているベトナム人たち、
今となっては、過去のその時の姿であろうが、そこにはリアルな人間や灼熱の気候・風土が、言葉の間から、沸き立つように、表現されている。
以前、著者の「オーパ」を読んだことがあるが、いつか読もうと思い、中々手に取る機会が無く、漸く電子版で読み始めた。
そのボリュームからして、まず図書館の貸し出し期間に読破できる自信は無く、かといい、最近怠惰な姿勢で読むことが多いので、分厚く思い書籍や全集はまず、読み進められないと..そうなると、iPadで読める電子版は、重宝する。
今年の夏の読書は、これだけで十分であろう、なにせ10201ページもあるのだから。
その前に、フィリップ・K・ディックの文庫本を8冊もヤフオクで落札したので、これもまた、出番待ちである。
最近、自分でも[恋愛小説]などを、書いているので、どうしても小説の表現を気にして読むところがある。特にラブシーンは、噛みしめながら読んでいる。いや舐めるようにか?
やはり、プロは違います。アマチュアとは歴然とした差があり。それはエベレスト山とマリアナ海溝の底ぐらいの差でしょうか、それ位隔たりがあります。これは如何ともしがたい、才能の差であろうと、諦めていますが、書く内には、少しでも上手くなろうと日々努力ですね。
書くという行為もやはり、修練や学習が大切でしょうね。暫く、修練・学習しながら読んでいきたいと思う今日この頃です。
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