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2007 彼女の恋人は彼女.../13. 別荘ライフ

[登場人物]
戸川 絵菜  大手製薬会社 つくば研究所勤務 研究員 1976
湯川 百合  (独)農業研究所 研究所勤務 助手1980
福山雅弥  建築設計事務所 所長 元トライアスロン選手
福山由佳  インテリアデザイナー 元陸上選手 雅弥の妻
松山健一  大手出版社勤務 編集者
萩谷要一  弁護士 
東 祐子  弁護士事務所 秘書
幸田 湊  スポーツ用品会社 宣伝部勤務 元トライアスロン選手
松田 雅也 スポーツバイクマツダのオーナー店長
白田 球磨 バイクメカニック 


2010年3月に、軽井沢の別荘が完成した。

3月中旬に、竣工検査と引き渡しが行われた。

雅弥「予定通り、引き渡しが出来て、良かったです。これが鍵と設計監理報告書、施工写真アルバム、取説類、緊急連絡先リストです」

絵菜「まーちゃん、色々お世話になりました。大変だったね。私たちの我が儘聞いて、ありがとうございました…」

百合「お礼に、来月パーティーをしますので、皆さんおいで下さい…」

雅弥「ありがとうございます。喜んでお邪魔します…」

4月中旬に、完成祝いパーティーがリビングダイニングで行われた。テーブルを延長して、盛大な料理が並んだ。施工関係者や友人も招かれた。玄関は、靴で一杯になり、急遽追加の下駄箱まで持ち込まれた。

絵菜が挨拶に立つ。「これまで、この家の為にご尽力頂き、ありがとうございました。お陰で、素敵な家が出来て、私達は大変嬉しいです、

今日は、粗肴ですがお楽しみください。ありがとうございました…」と、隣で百合も嬉しそうに頷いている。

雅弥が立ち、乾杯の音頭を取った。「竣工を祝い、乾杯したいと思います。乾杯!」

参加者全員が乾杯の杯を上げ、宴は始まった。

バイクグループのメンバーも呼ばれて、皆来ていた。

今度は軽井沢で走行会をしようと盛り上がっていた。

パーティーがお開きになったのは、夜の8時過ぎだ、昼の11時に始まり延々9時間も続いた。

流石に、絵菜も百合も飲み疲れた。ユカ達が片付けを手伝ってくれた、今晩はここに泊まることになっている。

明日は早朝から、近郊を皆で走るようだ。絵菜も百合も、ショートで参加すると。

雅弥とユカはリビングのソファベッドで寝るが、他のメンバーは、1階のゲストルームに引き上げた。

寝室で二人になった。

絵菜「これでこの別荘ライフが始まるね。百合との時間ももっと楽しくなりそうで、嬉しい…」

百合「私も、大変だったけど、こんなに素晴らしい家が出来て、嬉しい。夏は毎週来そうだね…」

絵菜「確かに。夏はこっちで長期休暇取れるように、調整するわ。百合もそうして…」

百合「分かった。嬉しい…」

絵菜が、百合にディープキスをして、舌を絡ませている。

やがて舌がうなじから首筋、胸へ漂う。

ふたりは、雅弥たちが隣の部屋にいることさえ、忘れて没頭していた。

ふたりで、一つの事を成し遂げたことは、感慨深く、その高揚感は二人を燃え上がらせた。

翌日、午前中にメンバーは付近を試走して、ランチを食べて帰った。

絵菜も百合は、月曜日の早朝に出て、朝つくばへ戻った。

これが2010年4月の出来事だった。

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