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2004 双子姉妹の恋.../26(最終話).和解

登場人物
友部 彩 双子の姉 製薬会社 新薬開発研究課 1982年
友部 舞 双子の妹 ハウスビルダー 設計担当 1982年
友部 聖(あきら)  彩・舞の弟 医学類学生 1985年
友部 友梨 舞・彩の母

山下 敦 ハウスビルダー 設計担当 1976年
高山 耕一 製薬会社 新薬開発研究課チーフ 1972年
山辺 早奈江 不動産会社 営業課長1980年
本田 香織 不動産会社 営業担当 1986年
半田 幸恵 つくば市要の地主    1975年
半田 充 幸恵の長男 TX大自然学類学生   1984年

舞が長男 翔を産んで丸1年になる。

翔は順調に成長し、体重も10kgを超し、大きな病気もしなかった。舞はこの1年間育児休業していた。

聖と早奈江邸は、ほぼ早奈江が自分でデザインしたし、香織の家も早奈江に任せた。

あと1年、育児休業する予定だ。

出産直後は、敦もパパ育休を取って、育児をした。

結構楽しんでいるようだった。こんな楽しいことを、女性だけに任せるなんてとかも、言っていたが、それからも、寄り道しないで帰宅して、協力的だった。

敦のそんな変わりようには、驚いたが、そんな敦を選んだ自分も褒めてやりたい。

育児へのサポートについては、フィンランドでは二人の親が会わせて14ヶ月の育児休業や17歳まで毎月支給される児童手当など、を手本にして行政も取り組んで欲しい、現状日本は遅れている。

更に産休後の女性の賃金の低下や出世の機会が不平等であるとか、問題が多い。

政治家は出世率が低いと言う前に、そういう問題を解決して欲しい。

これは政治・行政の問題で有る。女性の問題では無い。

2月に、翔の誕生を祝い、舞と敦邸に親戚知人達が集まった。

既にパパ・ママと話し始めており、今日の主役はアイドル状態で有る。

聖と早奈江も翔の相手をすると、子供が欲しくなるようだ。勿論彩・耕一夫妻もだ。

彩「耕一さんの努力が足りないんじゃない」と耕一を責め始めているが、耕一は困った顔をしている。

舞「さーな、余り責めないの。病院へ行っているんでしょ」

彩「うん、治療しているの。後はタイミングだっていうのよ」

舞「二人目はさーなの後にするわね」

彩「そう、ありがとう」

相変わらず、仲が良い姉妹で有る。

彼らの後ろで見ていた早奈江も、勿論欲しいが、聖の学業と研修医の時期を考えると、後4,5年は我慢と思っている。

そうなると33だが、まだ十分間に合うので、毎月産婦人科へ通院するなど、慎重に対応していた。

翌3月に彩の妊娠が確認された、12月出産予定と言われた。

舞「おめでとう。良かったね、耕一さんも喜んでいるでしょ」

彩「そうね、涙ぐんでた。中々出来なかったからね」という彩も涙が零れていた。

そうなると、舞と敦は、増築を進めた。

取り敢えず自分たちの寝室の先に子供部屋を2室増築する計画をした。

元々、その増築プランは予定通りなので、簡単に進んだ。

彩と耕一の増築は出産後ということになった。

彩・舞姉妹はベビーブームである。

聖の件があり、つくばに足が遠かった、友梨と幸太も姉妹を訪ねてきた。

友梨「二人ともおめでとう。舞、来るのが遅れてご免ね」

舞「良いわよ、でもそろそろ和解したら」

彩「私もそう思う、あの二人を裂くのは無理よ」

友梨「...」

幸太「母さん、そうしよう」

友梨涙ぐむが、幸太の言葉に頷く。

翌週、舞と敦の家に、家族が集まった。
聖と早奈江も来ている。

敦「今日は、お父さんたちも来ていますが、今までのことは水に流してと、お二人も言っているので、聖君と早奈江さんもそれで良いね…」

聖と早奈江は頷く。

1年5ヶ月間、拗れた母親達と息子夫婦の関係は修復された。

多分、彩・舞姉妹が居なければ、こんなに早く修復されなかったろう。

やはり、この姉弟の絆は強い。

多分一番喜んでいたのは、早奈江だと思われる。

舞「早奈江さん、良かったね」

早奈江が涙ぐみながら、舞に抱きついた。
それを見て彩も二人を抱きしめた。
まるで3姉妹の様に。

それが、2008年4月の出来事だった。

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