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1996_横浜のお嬢様_part1.../全話1~10話
文字数は約17,000文字で、所要時間は約34分です。
1996横浜のお嬢様part1 主な登場人物
(年齢は1996年時)
会澤耕一 大手住宅会社 営業所 建築技術者 1970年(27歳)
渡邊雪江 大手住宅会社 営業所 事務 1965年(32歳)
幸田麗華 大介の長女 女子大生 1976年(21歳)
久野幸恵 地方銀行 行員 窓口 1971年(26歳)
白川萌奈 大手住宅会社 支店 建築担当事務 1974年(23歳)
幸田大介 輸入商事 社長 麗華の父 1940年(57歳)
あらすじ
会澤耕一は、大手住宅会社の建築技術者で、出先の営業所付きで現場施工管理を担当している。その営業所の同僚に、事務の渡邊雪江や営業の岸野友一がいる。耕一と雪江は、密かに交際をし始めたが、故郷の親から見合いを勧められ久野幸恵と会い、彼女とも交際することになる。
失言で幸恵から婚約破棄され、雪絵と関係を続けるが、支店の白川萌奈と交際を始め、恋人関係になる。横浜支店に転勤後、輸入品を扱う商事会社の跡取り娘・幸田麗華に見初められ、交際を始めて、三角関係になるが、萌奈は妊娠してしまうが、意外にも麗華はある提案をする…
1.トップライトの雪
耕一は、さっきからベッドに仰向けに寝ながら、真上のトップライトに降り積もる雪を見ていた。そろそろ夜が明けてきたのだろう、空が白み始めて来た。
隣に寝ている渡邊雪絵が耕一の横顔を見ている。
どうして婚約者がいるのに、他の女とこうしているのか、自責の念と後悔の念に押しつぶされそうだが、雪絵の涙に心を動かされて、此処に来てしまった自分の軽率な行動にも、我ながら呆れる。
恐らく婚約者の久野幸恵は、昨夜何遍も耕一のマンションへ電話をしただろう。
なんと言い訳したら良いのか、今から頭が痛い。
友人の岸野の所に、泊まったとでも、言うしか無いだろう。
夜、マンションに帰るなり、電話が鳴った。まるでその場で、帰宅したのを見ているかの様に。
幸恵「もしもし、耕一さん、昨日何遍も電話したのよ…」
耕一「ごめんね。岸野の所に泊まっていたんだ…」
幸恵「あっ、そう。なら良いけど、心配したのよ、事故にでもなってるんじゃ無いかって…」
耕一「今度から、泊まる時は、話しするよ…」
幸恵「その岸野さんって、誰?」
耕一「同じ営業所の営業担当で、仲が良い奴なんだよ…」
幸恵「来週は、帰ってこれるの…」
耕一「ああ、帰るから、日曜日にラルーチェに10時で良いかな…」
幸恵「分かった、電話に出なかった罰で、美味しいケーキ食べようと…」
耕一「ああ、分かったよ…」
幸恵「じゃー、来週ね…」
耕一「ああ、来週…」
受話器を置いた耕一は、ほっとため息を吐いた。
危ない危ない、こんな事をしていたら、いつかはバレる。もうやめようと思った。
その矢先、又電話が鳴った。
受話器を取ると雪絵だった。
雪絵「電話長かったわね。彼女…」
耕一、見透かされて動揺しながらも平静を装い「いや、岸野と話してた…」
雪絵「ホント?どうだか、怪しいな…」
耕一「何…」
雪絵「うん、昨夜は、凄く良かったよ。あたし、5回も行ったの、初めて。こーちゃんって、もしかして、絶倫なのかな…」
耕一「何、バカなこと、言ってるんだよ…」と言いながら、満更でもなく、ニヤけている。
雪絵「来週も、Hしたいな。週末会えないの…」
耕一「来週は、予定が入っているから、ダメだけど…」
雪絵「あっ、そう、彼女に逢いに行くのね…」
耕一「いや、親が帰って来いと言うから…」
雪絵「ふーんん、怪しいけど、じゃー再来週なら、良いのね…」
耕一「うっ、う、うん…」
雪絵「じゃ、再来週は、私ね…」
耕一「うっ、うぅ…」
雪絵「じゃ、明日会社でね、おやすみ…」
耕一「ああ、おやすみ…」
嗚呼、この状況は、かなり不味い。何処かで、とんでもない事になりそうな気がしてきた。
かと言って、優柔不断な耕一には、幸恵か雪絵の何方か一方に決める事も、かと言って振ることも出来ない。二人とも、いずれ劣らぬ美女なのだ。
だが、性格や考えていることは、真逆だった。
それが、1997年12月の出来事だった…。
2.恋人と婚約者
耕一と付き合っている二人の女性たち、雪絵と幸恵について、触れたい。
耕一は、1972年6月生まれの24歳。
大手住宅会社の建築技術者で、施工管理を担当している、つまり現場監督である。
容姿は普通、体格も多少痩せ型だが普通で、仕事が多少出来ると本人は、思っているが、これまた普通である。
それなのに、何故二人の女性たちと付き合う事になったのか、多少説明が必要である。
雪絵は、同じ営業所の事務員で、耕一の真ん前の席に座ってる。
だから、顔を上げると雪絵が、微笑んでいる。
1965年11年生まれの、31歳。耕一より七歳年上だ、しかもバツイチで、連れ子もいる。
が、美人で、大体の男は二度見するし、よく誘われると、本人は言う。
多分そうだと思う。渡邊と言う姓は、現在離婚調停中の元旦那の姓で、旧姓は岡田という。
離婚の原因かは、旦那が日常的に暴力を振るっていて、耐えきれず、家を出たと言う。
この話は、耕一と親密になってから聞いたので、本当だと思われた。
もう一人の幸恵は、故郷の親に、急かされて見合いさせられた、相手で先月婚約したばかりである。
1971年5月生まれで、地方銀行の窓口嬢をしている。
その位だから、彼女も美人と周囲から見られている。
何故そんな美人なのに、見合いをしたのか、聞きたいが、聞けるほど、の関係にはなっていない。
大体、耕一の人間性に魅力を感じて婚約したと言うより、耕一の学歴や大手住宅会社の社員という肩書きで、見ている様な気がする。
それが幸恵に対して不満な点だった。
自分の事を棚上げにして言えば、雪絵と幸恵は、帯に短し、襷に長しの女達だった。
帰省する三日前に、幸恵から電話があった。
幸恵「今度会うときに、友達を連れて行って良い?」
耕一「友達?」
幸恵「うん、銀行の同僚で、真鍋富士子さん。って言うの。仲がいい子なの。」
耕一「分かった、良いよ」
それで、次のデートは三人で会った。元々二人で会っても話をするだけの、清らかなものなので、三人でも、そう変わらなかったが。
幸恵「こちら、真鍋富士子さん。耕一さん。」
真鍋富士子「はじめまして、真鍋富士子です。」
幸恵が連れてきた友達は、何処にでも居そうな普通の子だった。
しかし、彼女の視線は、何処となく耕一を値踏みする様な気がした。
多分そう言う事で、連れて来たのだろう。
三人で、ドライブをし、国道沿いのレストランで食事をし、当たり障りの無い会話をし、それで別れた記憶しか無い。
その中で、幸恵と富士子のやり取りに引っ掛かるやり取りがあったのは、覚えている。
幸恵「どう?耕一さん」
富士子「良いんじゃない。」
みたいなやり取りがあった。それは、富士子から見て耕一は合格レベルですよ。見たいな。
ある意味、耕一を値踏みするような話であり、ふざけた話だし、屈辱的とも言える話だが、惚れている弱みかあり、文句も言えず黙って聞いていた。
耕一は、表面的には、穏やかにしていたが、余り良い気分はしなかった。
そして、そう言う事をする幸恵の無神経さに一抹の不快感を覚えた。
計算高い女なんだと。
唯、耕一は幸恵の美貌には、抵抗出来ない状態だったから、何も言えずにいた。
これが、もう少し赤裸々に言える関係だったら、結果は違っていたのかもしれない。
そして、問題はその次のデートで起こった。
それが、1997年12月の出来事だった。
3.奥多摩道の残雪
人生は、たった一言で大きく変わることもある。
それは、耕一のは、その一言だった。
二人は、その日利根川の岸辺に停めた車の中フロントガラスに広がる夕日を見ていた。
そんなふうに、いつもの様に話をしていたが、いつの間にか、重い空気が二人に纏わり付いていた。
それは、幸恵の話から始まった。
最初、なんでそんな話をし始めたのか。幸恵が唐突に始めたのだろうが…。
幸恵「銀行に片思いの人が居て、でも相手にして貰えなくて..」
耕一「…」そんな話題に、返事も出来ない。
大体、そんなカチンとくるような話題をどうして持ち出すのか。
頭にきた耕一は
耕一「以前、年上の女と付き合ったことがある」と言ってしまった。
その年上の女が雪絵で、今も付き合っているとは言わなかったが..。
そんな話で、その日は、二人とも盛り下がりで別れたが、実はその日を最後に二人は会うことは無かった。
多分、それがその二人の縁の限界だったのだろう。
それとも、幸恵が別れる理由を探していたのかもしれないが、今となっては、どうでも良いことだと思われるが。
その時は、そうは思えなかった。
その日から、連絡も途切れ、2週後に親から、電話があった。
父親「先方から、婚約を取りやめたいと連絡があった。」
耕一「えっ…。」
父親「耕一、お前何か先方に話をしなかったか?」
耕一「…いや」
父親「なにか人妻と付き合ったことがあるとか」
耕一「…」
父親「なんでそんな話をするんだ」
耕一「…」
父親「一方的な破棄なら、結納金の倍返しだが、お前がそんな話では、それも言えないかな..」
耕一「..」
電話は、それで終わった。
余りに唐突な終わり方に、耕一は呆然としていた。
少なくとも、結婚という二文字まで、話が進んでいたのに、突然のこの仕打ち。
気が付いたら、車を持ち出し、深夜の奥多摩道を走っていた。
小雪が舞い散り、道路路肩に、残雪が残る道を走っていた。
夏タイヤなのに、夜のそんな状況で走るなんて、普段ならまず走らないだろうが…。
半分やけ気味だったのだろう。下向きのヘッドライトが照らすのは、黒く汚れた残雪が積もった路肩だけだった。
良く、スリップも事故も起こさず、帰宅出来たものだ。
翌朝、営業所へ出勤すると、いつもの様に雪絵が笑顔で挨拶を返してきた。
もしかして、自分はこの女性と結ばれる運命にあるのだろうかと、その時は思った。
それが、1998年2月の出来事だった。
4.ポルシェ911タイプ930
しかし打算的な幸恵との唐突な別れから、暫くはそのショックは引きずった。
が、雪絵が何かを察知したのだろう、電話を掛けてきた。
雪絵「最近、様子がおかしいけど、どうかしたの?」
耕一「いや、別に」
雪絵「そうなの、ホント?」
耕一「…」
雪絵「明日、何時もの店で会いましょ」
耕一「ああ」
翌日、何時ものレストランに行くと、既に雪絵は来ていた。
雪絵「何か食べる?」
耕一「ハンバーグとライス、とコーヒー」
雪絵「じゃー、あたしも同じの」
ウエイトレスを呼んでオーダーする。
雪絵「どうしたの?正直に言いなさい」
耕一「…、どうせ言わさせるから、言うよ」
雪絵「なんなの?」
耕一「婚約を破棄された」
雪絵「破棄?」
耕一「そう、破棄」
雪絵「どうして?」
耕一「理由は色々と有るみたい」まさか人妻と付き合ったことが理由だとは、口が裂けても言えない。
雪絵「ふーん、そうなんだ。ショックね。」
耕一「..」
雪絵「でも、あたしにとっては..」
食事の後、いつものホテルへ行った。
そして、いつもの様に愛し合った。
翌月、いつも懇意にしている工務店の社長から電話があった。
志田大容「会澤さん、突然だけど、911売ろうと思っているんだけど、買う?」
耕一「社長のあのカレラ2?」
志田「そう、あのカレラ2、500で良いよ」
耕一「500か、良いですね。お金調達するから、少し時間貰えます。2週間くらい。良いですか」
志田「ああ、いいよ。待ってるね。後で連絡頂戴」
本当だったら、500万もするスポーツカーなんて、買わなかっただろうし、その金は結婚資金として貯金や財形で貯めていたものだった。
幸恵からの婚約破棄という、ショックからまだ回復出来ていない耕一は、なにか無性にそのカレラ2を欲しくなったのだ。
早速、財形の解約を支店の事務に連絡した。
白川萌奈「ええ、解約するんですか?」
耕一「うん、解約する」
萌奈は、短大卒で去年建築課の選任事務担当になっている。
明るく可愛いので、技術系のアイドルでもある。
萌奈「どうするんですか?土地でも買うんですか?」
耕一「いや、車を買う」
萌奈「えっ、車ですか」
耕一「うん、車」
萌奈「会澤さんのお金だから、どう使おうと勝手なんですが、良いんですか」
耕一「なんで、そんなに言うの」
萌奈「先輩、今度支店に来ますよね」
耕一「ああ、来週会議で行くよ」
萌奈「その時に、呑みに連れて行ってください」
耕一「ああ」
翌週、支店で会議の後、萌奈の所へ行くと廊下へ連れ出されて、言われた。
萌奈「最近良いお店見つけたんで、どうですか?」と
耕一「ああ、良いよ」
萌奈「これ」とお店のメモを渡された。
新宿3丁目の花園通りのバーに連れて行かれた。
萌奈と地下の店に入ると、大人びた店で、どう見ても若い女の子が来るような店には、見えない。
耕一「へー、よく見つけたね。良い店じゃん」
萌奈「そうでしょ、パパから教えて貰ったの」
耕一「パパって、どんなパパ?」
萌奈「せんぱーい、馬鹿なこと言って、本当のパパです。何呑みます?」
耕一「じゃー、スコッチ、オンザロックで」
萌奈「じゃー、あたしはカクテルにしようかな」
二人、それぞれ飲み物を頼む。
萌奈「せんぱーい、ちょっと聞いて良いですか?」
耕一「何かな?恐いな」
萌奈「噂が立ってます。営業所の事務の渡邊さんと付き合っているって」
耕一「ええ、そうなの。それは無いよ」とシラを切る。
萌奈「そうなんですか…。」
耕一「そうだよ、誰から聞いたの?」
萌奈「それは..。噂なんで」
耕一「いるんだよ、そういう詰まらない噂を言う奴が」
萌奈「そうですか、ところで車って何買うんですか?」
耕一「何だと思う?」
萌奈「当てて見ましょうか?当たったら、ドライブ連れて行ってくださいね」
耕一「はは、良いよ」
萌奈「ヒント下さいね」
耕一「ああ、」
萌奈「ドイツ車」
耕一「あっ、当たり」
萌奈「やったー、でスポーツカー?」
耕一「えっ、当たり」
萌奈「じゃー、ポルシェ」
耕一「えええー、なんで分かるの?」
萌奈「ふふ、じゃー、ドライブ連れて行ってもらいますね。そのポルシェで、ふふ、楽しみ」
耕一「なんで、分かったのかな?」
耕一は知らなかった、萌奈は志田社長から情報を仕入れていたことを。
で、その2週後、カレラ2の助手席に萌奈を乗せて、湘南へドライブに行くことになった。
それが、1998年3月の出来事だった。
5.大磯ロングビーチ(R-15)
※この章の後半に、性的な表現があります。ご注意ください。
萌奈とカレラ2で、湘南にドライブに行くと言う事になり、待ち合わせ場所を決めようと、何処に住んでいるのか、聞くと
萌奈「何処に住んで居ると思います?」という、クイズが好きな娘だ。
耕一「ヒントは、無しなの?」
萌奈「京王線…」
耕一「調布…」
萌奈「え〜、正解。何で当たるの‼」
耕一「萌奈ちゃんのファンだから、当然ですよ…」
萌奈「それ、あたしのセリフです…」
耕一「そうなの?」
萌奈「あたし、耕一さんを最初に見た時から、狙ってました。知らなかったでしょ…」
耕一「知らなかった…」
萌奈「結構、そう言う所ありますよね…」
耕一「いや、まいったな…」
萌奈「耕一さん、あたし今晩、別れたく無いな…」
耕一「えっ、だって明日は仕事だよ…」
萌奈「じゃー、湘南は一泊旅行という事で…」
耕一「まいったな…」
萌奈「ふふふ、楽しみ…」
翌週の土曜日朝、調布駅前で、萌奈と待ち合わせした。
耕一が駅前ロータリーに行くと、萌奈が可愛い花柄ワンピースで立っていた。
萌奈「えー、コレですかカッコいい…」
耕一「乗って。車高低いから、気をつけて…」
萌奈「ホント、低いんですね…」
萌奈「今日は、二人デート、嬉しい。あの、聞いていいですか?」
耕一「何?」
萌奈「なんで財形崩して、これ買ったんですか?」
耕一暫く考えて、おもむろに「実は、振られてね。志田社長に売るよって言われて、それで…」
萌奈「そうなんですね、じゃー今は空きやですね…」
耕一「そういうこと…」雪絵とまだ付き合っているとか、言えなかった。
車は、甲州街道から環八、横浜新道へ、このカレラ2はデートカーとしても、使える。助手席からクレームは来ない。
江ノ島へ行き、二人で海岸に座り、サーファーをボーと見てた。
萌奈「あの、耕一さんって、普段何て呼ばれているんですか?」
耕一「そうね、こーちゃんが多いかな…」
萌奈「私も、そう呼んで良いですか?」
耕一「ああ良いよ、萌奈ちゃんは、何て呼ばれるの?」
萌奈「普通に、モナですよ…」
耕一「モナ、行こうか…」
萌奈「はーい…」
海岸通りのレストランで食事したが、二人とも無口になる。これからのことを考えて、そうなのか。
萌奈「こーちゃん、あのあたし初めてなの。優しくしてね…」
耕一、咽せる。ゲホゲホ。慌ててコップの水を飲む。
耕一「いきなり、言わないでよ、咽せるでしょ…」
萌奈「食事終わったら、ホテル行きましょ…」
耕一、再度咽せる。ゲホゲホ。
耕一は、大磯プリンスホテルに予約していた。
部屋に入るなり、萌奈が抱きつきキスをしてきた。
萌奈「優しくしてね…」
耕一「分かった…」
耕一のテクニックは雪絵から仕込まれていた。だからそれを雪絵以外に使うのは、今回が初めてだった。
耕一が、萌奈にディープキスをして、舌を絡ませる。
ドレスを脱がしベットに寝かせて、耕一の舌が萌奈のうなじから首筋、胸へ漂う。
ブラの肩紐を外して、萌奈の豊かな丘の周囲を円を描くように移動していく、頂上の突起の周りをなぞるが、なかなかそこへいかない。
萌奈が我慢出来なくなって、喘ぐとようやくそこを舌先で転がすように口に含む。
暫くそこで口に含むが、やがて下の平野へ降りていく、臍の周りを経由し、最後の布きれを取ると薄い茂みをかき分けて、十分潤っている泉へ行くと思いきや、そこの周囲を執拗に舐めて、左太ももを開き、内側を舐めていく。
膝までくると、右の腿へ移動し、十分潤っている泉に向かい舌が這っていく。
もう直ぐ、溢れている泉へ行くと思い、よがる萌奈。
が耕一の舌はそこをいかず、また左腿へ。
予想を裏切る耕一の舌の動きに、悶える萌奈。
早く、来て。
早く。
と焦らされた萌奈は、堪りかねている。漸くもう一周して、溢れた泉に、耕一が舌先で舐め始めると、萌奈は体を痙攣し、行ってしまった。
ふたりは、時間を忘れて、愛の行為に没頭していった。
それが、1998年4月の出来事だった。
6.横浜の美女
4月に白川萌奈と深い関係になり、毎週末毎にデートやドライブそして愛を深めるようになると、雪絵からクレームが来た。
雪絵「最近、会ってくれないけど、いい人できたの?」
耕一「いやいや、仕事が忙しいじゃない。週末は疲れててね…」
雪絵「ふーん、前はそんなこと言わなかった。怪しい…」
耕一「そんな、怪しくないよ…」
雪絵「なら、これから来て。大体ポルシェ1度しか乗って無いわよ…」
耕一「これから..行くよ…」
で行くと、しっかりお仕置きが待っていた。
雪絵「そのままでいて」と言って、耕一の顔の上に、花弁を乗せてくる。
耕一は思わず、舌で蜜部を舐めるが、雪絵は腰を上下して、悶える。
やがて、雪絵は行くが、耕一は勃起したまま、放置される。
雪絵「じゃー、今晩はこれでね」
耕一、行かされず、帰ることに。
耕一は心の中で「せめて、もう一度挿入させるとか、口で行かせるとか、あるだろうに」と怒り心頭に、雪絵の自分本位のsexに嫌気が差した。
結局、これが雪絵との最後の行為になったのだが…。
8月初旬、東京支店に呼び出され、辞令が出た。
横浜支店への転勤である。先輩から転勤は多いぞ、と言われていたが、2年半で転勤となった。
下旬に、横浜・東急東横線、白楽駅近くのマンションへ引っ越しをした。支店までは電車で4駅の近さだった。
支店はみなとみらいに有り、物件も多く、仕事は多忙になった。
おちおちデートも出来ないくらいに。そんなある日、萌奈から電話があった。
萌奈「横浜支店は忙しいでしょう。だから、あたしが掃除しに行ってあげる…」
耕一「いや、いいよ。遠いし…」
萌奈「電車でも1時間半。車なら1時間よ。直ぐね…」
耕一「実は、引っ越しの荷物がまだ段ボールにあるんだよ…」
萌奈「そう、ならそれも片づけてあげる…」
と言われ、翌週の土曜日の朝に、萌奈が来た。
萌奈「どれどれ、本当だ…」
耕一「だから言ったじゃないか…」
萌奈「本が多いのね。じゃー、それから片付けようか…」
と、勝手に片付け始める。そのうち、アルバムを見つけ出して。
萌奈「へー、こーちゃんの彼女って、今まで何人居たの?あたしは何人目?」
耕一「なに、言ってんだよ。それ返して。社会人になってから…。忘れた…」
萌奈「ふーん、モテるんだ…」
耕一「別に。普通だよ…」
萌奈「東京支店でも、結構話題になっていたのよ…」
耕一「そんな、勝手に話題にして..」とまんざらでもない顔をしている。
萌奈「ねー、あたし、こーちゃんのお嫁さんに成りたいな…」
耕一「いきなり、何言い出すんだよ…」
萌奈「ねー、お嫁さんにして…」
耕一「そんなに、焦らなくても萌奈はまだ24でしょ…」
萌奈「私は良いけど、こーちゃんがおじいちゃんになっちゃうもの…」
耕一「そんな…」
翌月、耕一は、大型物件の担当になった。
食品輸入商社の幸田商事の倉庫と食品工場の現場を管理することになった。
総額8億の大型物件である。
早速、施主の幸田大介社長と打合せをすることになった。
会社は、日本大通りの昭和初期に建てられたビルにあった。
営業担当と一緒に三人で打合せをしていると、不意に女性が入ってきた。
幸田麗華「あら、打合せ?ごめんなさい…」
大介「おお、麗華か、丁度良い、紹介するよ。こちら今度本牧倉庫の現場監督の会澤耕一さん…」
耕一「会澤耕一です。お世話になります。よろしくお願いします…」
麗華「麗華です。よろしくお願いします…」
大介「会澤さんは、独身ですかな?」
耕一「はい、まだ独身です…」
大介「麗華は、どうですか?我が娘ですが、美人でしょ…」
麗華「パパ、馬鹿なこと言わないの。会澤さん、お困りでしょ…」と、顔を赤らめて、部屋を出て行ってしまう。
大介「男手ひとつで育てたので、少し我が儘にしてしまったんですが…」
確かに、麗華は美人でも「かなり」と冠詞が付く美人だった。
何処となくエキゾチックな雰囲気もあり、日本人離れした容姿が印象的だった。
それもそのはずで、曾祖父はフランス人だったと、後から知った。
翌月、現場で建て方があり、鉄骨の構造体が立ち上がり、簡単な上棟式があった。
幸田親子も出席して、詔や祝杯が挙げられた。
大介「こう立ち上がると、大きいですな…」
麗華「会澤さん、これから大変なんでしょ。よろしくお願いします。時々見に来ますね…」
耕一「はい、工期厳守と安全第一で進めていきます…」
それが、1998年12月の出来事だった。
7.山の手通りの邸宅
12月の上棟式に麗華が来てから、毎週麗華は現場に、差し入れを持ってくるようになった。
職人や耕一に、飲み物や自社の焼きパウンドケーキを持ってくるので、いつの間にか、現場の人気者になり、皆麗華がくるのを楽しみにするようになった。
なにせ美人なので、なおさらである。
電気工「会澤さん、今週はまだ幸田さん来ませんね。待ち遠しいですね…」
耕一「何言ってんですか…」
と話していると、当の本人が、白のレンジローバーに乗って来る。
電気工「おっ、噂をすれば、なんとやら、ははは…」
麗華「こんにちは。今日は冷えますね。今日は、ホットコーヒーとシュークリームを持って来ました。皆さんに配ってください」と耕一にケーキを手渡し、自分は、ポットからコーヒーを紙コップに注ぎ、職人達に配り始めた。
耕一「いつも、すいません。余り無理しないでください…」
麗華「無理してません。父が無理な工期でお願いしているので、これくらいしかできませんが…」
耕一「今年の工事は、今日で終わり。来年は1月7日からになります。工程は予定通りで、引き渡しも間に合いそうです…」
麗華「そうですか。父も喜んでいます…」
耕一「はい、社長さんにも、そうお伝えください…」
麗華「あの、今晩、会澤さん予定ありますか?」
耕一は怪訝な表情で「いや、特に有りませんが…」
麗華「お世話になっているので、父がお食事にと、言っております。如何でしょうか…」
耕一、如何もなにも、施主の招待を断る訳にも行かず
「はい、お招きありがとうございます。お伺いします…」
麗華「家で用意していますので、おいでください…」
耕一「あのフェリス女学院の傍の?」
麗華「そうです、これ地図です。7時で宜しいでしょうか…」
幸田家は、山の手通りのフェリス女学院の傍の大邸宅である。
話には聞いていたが、ご招待とは驚いた。
横で聞いていた、職人達は、驚いていた。
麗華が帰った後、大騒ぎになった。
電気工「これは、凄い。大邸宅で晩餐会か。いやー、会澤さん、後でどんな料理を食べたのか、教えてくださいね…」
確かに、これは凄いことなのかもしれないが、耕一はどうも、今一実感が湧かなかった。
その晩、耕一は、麗華から貰った地図を片手に、幸田邸の門の前に立っていた。
確かに邸宅だった。高い塀で囲まれた、洋館で、3mはある門塔のインターフォンを押すと、男性の声がする「はい、どちらさまでしょうか..」
耕一「会澤と言います…」
インターフォンの声「はい、お待ちください。今開けます…」
門が自動で開いた。
玄関先に、執事らしき男性が立っている。
男性「いらっしゃいませ…」
耕一「どうも…」
男性「中へお入りください…」
中に入ると、吹き抜けのホールで、良く映画で見るあの洋館そのままである。
麗華がローズピンクのドレス姿で出てきた。
麗華「いらっしゃい。直ぐ分かりましたか?」
耕一「ええ、大丈夫でした…」
麗華「父も待ってます、食堂へどうぞ…」
食堂といっても、それだけで100平米は有りそうな大ホールだった。
そこに3人である。グラスが置かれている席に座り、麗華も反対へ座る。
麗華「こんな部屋で落ち着かないでしょ。別な部屋でと言ったんですが、父が此処でというので、あの通り頑固で…」
耕一「いや、素晴らしい部屋、お屋敷ですね。洋館は初めてです…」
麗華「そうですか、それじゃ、後で家の中を案内しますね…」
そうこうするうちに、大介も来て、食事が始まった。
玄関先にいた、男性はどうも執事らしい。更に、メイドらしき女性も、飲み物や料理を運んでいる。
大介「現場は、順調だと聞いています…」
耕一「はい、お嬢様にもお話ししましたが、予定通り進んでいます。引き渡しも早めに出来そうです…」
大介「そうですか。早いことに越したことは無い…」
麗華「パパ、仕事の話はそれ位でいいでしょ。後で耕一さんが家を見たいというので、案内するわね…」
大介「ああ、それがいい…」
食事の後、麗華に案内されたが、あまり記憶にない。何時幸田家を出て、自分のマンションに戻ったのかも、何か夢うつつだった。
それが、それが、1998年12月暮れの出来事だった。
8.愛の奴隷
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会澤耕一は、大手住宅会社の建築技術者で、横浜支店で現場施工管理を担当している。
東京支店の白川萌奈と交際している。施主の社長・令嬢ともまた…
昨年末に、山の手通りの幸田邸に食事に招かれた。
なにか浮世離れした邸宅での食事で、何を食べて、何を話したのか、そして麗華に何を言ったのか、あまり記憶が無い。
翌日、萌奈がマンションへ来た。
萌奈「年末の予定は?」
耕一「特にありません。のんびりしたいです…」
萌奈「そう、じゃー。箱根の温泉にでも、行きたいけど、今更一杯でしょうね…」
耕一「箱根じゃ無くて、日光なら知り合いがホテルやっているんで、利いてみるよ…」
耕一の同級生が、日光のホテルの跡取りで、聞くとキャンセル空きがあるという。急遽、カレラ2で行くことになった。
首都高湾岸線から東北道へ入り、日光有料道で、行く。
あっという間に、日光である。
まだ積雪も無く、無事ホテルに着いた。
萌奈「年末に、ホテルで温泉・料理三昧、そしてH三昧ね。ふふっ…」
耕一「最後は、あれだけど。ゆっくりできるね…」
萌奈「じゃー、旦那様。お食事にしますか?温泉にしますか?それともあたしにしますか?」
耕一「ううー、どれも魅力的だな…」
萌奈「決めないの?決めないなら、私が強制的に決めます…」
耕一「いや、決めます。温泉で…」
萌奈「次は?」
耕一「お食事で…」
萌奈「あたしは一番最後なの?」
耕一「駄目?」
萌奈「駄目。一番最初は、あたしよ…」
だったら、最初からそう言えば良いのに…と思っていると、萌奈が抱きついてきて、ディープキスで舌を入れてきた。
この分で行くと、年始年末、ゆっくり所で無く、疲労がさらに蓄積されるような、気になってきた。
夜は、連続して何遍も萌奈と愛し合った。
この頃になると、萌奈の感じるスポットも分かってきたし、初めは初心者だった萌奈のフェラも上達してきて、それだけで耕一を行かせる迄になってきた。
しかも萌奈は、元バスケットの選手だったので、秘部も感度抜群で、行く時は、しっかり咥え込み、耕一の一物に震えが来た。
二人は飽きもせず、正月3日まで、部屋に籠もり、愛しあった。帰る時は、二人とも下腹部に重りのような倦怠感を抱え込んでいた。
調布に萌奈を下ろし、白楽のマンションに帰ると、麗華から留守電が入っていた。
留守電「麗華です。開けましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします…」と言って切れた。
慌てて、幸田家に電話を入れた。
耕一「会澤です。開けましておめでとうございます…」
麗華「帰省されていたんですか?」
耕一「はい、実家に…」とっさに、そういった。
恋人と年始年末Hばかりしてましたとは、口が裂けても言えない。
麗華「父が、年始の挨拶に来ないのかと、申しております…」
耕一「はい、明日伺いたいのですが、ご自宅でしょうか?」
麗華「はい、明日は自宅におります…」
耕一「はい、お伺いします…」
なにか、最近幸田家の使用人の様な状態に成っているような…
それが、1999年1月の出来事だった。
9.箱根の夜の営み(R-15)
[注意:この回の後半以降には過激な性的表現があるので、気分を害する恐れがあります。ご心配な方は、ここで他のページへ移動することを、お薦めします。]
登場人物
会澤耕一 大手住宅会社 営業所 建築技術者 1970年(26歳)
幸田麗華 輸入商事の跡取り娘 女子大生 1976年(20歳)
白川萌奈 大手住宅会社 東京支店 事務 1974年(21歳)
幸田大介 輸入商事 社長、麗華の父 1940年(56歳)
耕一は、山の手通りの幸田家邸宅の玄関先にいた。
いつ来ても、この雰囲気や豪華さに圧倒されてしまう。
昨年末も食事後、麗華に邸宅内を案内されたが、何を見たのかさえ、記憶が曖昧だ。
今日も既に、浮き足立つっている自分が分かる。
玄関ドアが開き、執事の案内で、待合室へ通され暫く待つと、奥へと言われる。
応接間で待つと、社長の幸田大介と娘の麗華が現れる。
年始の挨拶をし、世間話になる。
大介「年始年末の休みはゆっくり出来たかな?」
耕一「はい、のんびりとしてました…」実はひたすらGFの萌奈とHばかりしていたので、下半身が重い。
大介「仕事始めは?」
耕一「会社は明日からで、現場は7日から動きます…」
大介「実は、年賀の贈り物を用意している…」
耕一「はー?」
大介「年始年末に君と連絡が取れないと、麗華が心配していたので、これを受け取ってくれ…」
麗華「私が勝手に選んだので、気に入らなければ、お店で交換しても良いですから…」と、麗華が差し出したのは、docomoの携帯だった。
麗華「契約者名は幸田商事になっていますから、電話代は気にしないで。仕事用ではなく、プライベート用です…」
耕一「ということは?」
麗華「ふふ、耕一さんと私のホットラインね…」
大介「私は他の用事があるので、これで失礼する…」
耕一は麗華と別な部屋へ移動する。
そこは、様々な観葉植物が置かれている、温室だった。
麗華「ここなら、誰も来ないので、ゆっくり話が出来るわ…」
メイドが紅茶を持ってくる。
耕一「本当に、これ頂いても良いんですか?」
麗華「色もデザインも私が選んだので、お気に召した?」
耕一「ええ、素敵ですね…」
麗華「あら、素敵なのは、携帯だけ?」
耕一「あっ、いや、お嬢様も、勿論、素敵です…」
麗華「あら、お世辞も言うのね…休みは、何をしていたの?連絡も取れず…何処へ行っていたの?誰かと一緒だったの?」
耕一「いや、茨城の実家で、両親とのんびりしてました…」これは真っ赤な嘘で有る。耕一はこういう、人を傷つけない嘘は、すらっと口から出てくる。
麗華「ホントかしら、怪しいな。ところで耕一さんは彼女さんは居ないの?」
耕一「ええ、振られたばかりです…」これも半分ホントで半分嘘である。
麗華「今度の3連中、箱根へ行きません?」
耕一「箱根ですか、良いですね。でも自分の車は、冬山は苦手なので..」
麗華「私の車で生きましょ、運転は耕一さん、お願いね…」
耕一「あー、はい…」何か、麗華の運転手にでもなったような。
週末、遊びに来たいという萌奈には、仕事だからと断り、横浜・山の手通りにある幸田家を訪問した。
広大な敷地の一角にある巨大なガレージ100坪はあろうか、そこにはマニア垂涎の名車がずらりと並んでいた。
メルセデス 300SL と AMG
ブガッティ
フォード GT40
フェラーリ F40とディーノ
ジャガー Eタイプ
レンジローバー
その他にも別な場所に倉庫があり、全部で30台ほどあるという。
耕一もクルマは好きだが、これほどのコレクションを見るのは、初めてだった。
今日の箱根行きは、レンジローバーで行くので、もう少し見ていたいが、運転席に乗り込んだ。
初めて運転するが、運転席からの視界は見やすく、大きな車体だが、四隅が綺麗に把握できる。やはり名車だ。
耕一「いいですね。キャプテンシートですね。運転しやすい…」
麗華「そう、良かった。ところで、プリンスホテルに予約しておいたけど、良いわよね…」
耕一「えっ…。」不意を突かれ、返事が出来なかった。
有無を言わせない言い方に。てっきり、日帰りだと思っていたのだが、泊まりとは..ということは..。
麗華「プリンスじゃ駄目?」
耕一「いや、驚いて..」
麗華「帰りたいの?」
耕一「いや、その急な話で..」
麗華「大丈夫よ、食べやしないから…ほほほ」
つまり、あっちの方面のお試しということかと、ある意味受け止めた。
それならそれで全力で尽くすと、耕一は逆に居直った。
その晩、濃厚な第1ラウンドで、麗華が数回行って小休止になった。
麗華「耕一さん、凄いわ、何処でこんなテクニック身につけたの?初めて何回も行ったわ。もう、耕一さんを離さない。ねっ、もう一度..」
耕一は、麗華の豊かな丘の周囲から徐々に頂上の突起へ、舌を這わす。
口に含んで転がすと、麗華は悶えた。
それから、丘を降り、臍へ、そして谷へ向かおうとすると、やおら麗華が姿勢を変え、息子を舐め始めた。
へー、そんなこともするんだと感心していると、口いっぱいに頬張り、上下にしごいてきた。
まだ一回も行ってない、耕一だったので、麗華の舌術に翻弄された。
悶える耕一を上目遣いで見ながら、麗華は腰を耕一の顔の方へ持って来た。
察した耕一は、麗華の谷の秘部に顔を埋め、上から下へ向かって舌を這わした。
何回か喘いだ麗華が行ったタイミングで、耕一も放出した。
それが麗華の顔の周りに付くと、麗華はそれを呑み始めた。
上目遣いに耕一を見ながら..。
翌日、部屋を出たのは、チェックアウトぎりぎりだった。
食事もルームサービスで済ませた。
それ以外は、殆ど夜昼問わず、愛し合った。
驚いたのは、麗華の愛の行為は、耕一が今まで経験したどの女達よりも、濃厚だったことだ。
他の女達の倍の体力・精力・知力を必要とした。
軽い気持ちで、この女性とベットは共に出来ないと感じた。
帰路の車中で
麗華「私、耕一さんが気に入ったわ。これから毎週会いましょ。お父様にも話するわ。来週自宅へ来て…」
耕一「はぁ…」
山の手通りへ麗華とレンジローバーを送り届け、白楽のマンションへ戻ると、驚いた事に耕一の部屋の明かりが点いている。
ドアを開けると、驚いたことに萌奈が居て、頬を膨らませ怒っていた。
萌奈「遅いじゃ無い、しかもお泊まりで、仕事じゃないでしょ。誰と一緒だったの?」
耕一「だから仕事の後に、青梅の岸野と家に泊まって、久しぶりに積もる話をしてたの…」さり気なく大嘘を言う。
萌奈「ホント?どれどれ、検査してあげる…」
と、萌奈は耕一のベルトを外し、ズボンを下げて、息子を舌で舐め始める。
下手に停めると、怪しまれるので、そのままにしていたら、膨張してきた。
萌奈「おぉ、よしよし素直だな、お前…」と言いながら、口一杯に含み、しごき始めた。
耕一は、今日はもう十分だよとも、言えず。
萌奈の顔を上げて、キスをした。
すると萌奈はディープキスで返してきた。
で、番外編が始まった訳で、耕一だから出来る話なんだろうが、それにしてもご苦労様で有る。
そして三角関係となる。
それが、1991年1月の出来事だった。
10.奴隷になっても
連休明けに、出社し、設計の吉田愛美に言われた。
愛美「会澤さん、顔色悪いわよ。頬も痩けてるし。もしかしてお盛んなの?ふふっ…」
耕一「そんなことないよ、元気だよ…」と見透かされて動揺した。
愛美「ふーん、じゃ、ランチ付き合ってくれる…」
耕一「いいよ…」
会社の近くのレストラン。
耕一「どうしたの、誘ってくれるなんて、何かあるの?」
愛美「会澤さんがあちこちで女子社員に手を出しているって噂があるわよ…」
耕一「そんな..」
愛美「やはり、そうなのね…」
耕一「誰が言っているだ?」
愛美「会澤さんは、モテそうだからね。モテない奴らが言うんじゃない…」
耕一「..」愛美に不意を突かれて、食欲も無くした。
少し自重しようと思うが、萌奈と麗華との三角関係をどうするか?
来週は幸田家へ行くことになっているし。
狭い会社世間に、嫌気も起きた。
独身の自分が、女性達と恋愛をして、何が悪いのか。
不倫をしている訳でもないし。何か不条理なものに対して、嫌悪感を持った。
愛美「ところで、今晩暇?」
耕一「ああ、大丈夫だけど…」
愛美「少し、付き合わない?」
耕一「良いよ…」と言ってから、反省した。
この軽い乗りが問題を複雑化している原因なのかと..。
その晩、ホテルのバーのカウンターで愛美と呑んでいる耕一
愛美「ね、耕一さん、今何人の女性と付き合っているの?」
耕一「藪から棒になんだよ…」
愛美「ちょっと聞いただけ…」
耕一「別に何人でも良いだろう…」
愛美「そうね、良いけど。もし余裕があればなと、ちょっと思っただけ…」
耕一「....」
愛美「良いわよ、聞かなかったことにして…」
耕一「....」
愛美「でも、今晩は空いているわよね…」
耕一「....」
帰りそうにない愛美と、上の部屋へ行った。
こんなことをしていて良いのかなと思いつつ。愛美を抱いた。
週末、麗華から連絡があり、幸田家に行った。
麗華が何を考えているのか、今一理解出来ていなかったが。
大介、麗華と耕一の3人が部屋に座っている。
麗華「お父様、私、耕一さんとお付き合いしますので…」
大介「会澤君、娘はそう言っているが、そうなの?」
耕一「..はい..」
麗華「で、お父様、耕一さんをお婿さんに出来ない?」
大介「急な話だな、それも耕一君、聞いているの?」
耕一「…」
麗華「じゃー、婚約期間を無事過ごしたら、結婚というのはどう?」
耕一「少し、話をしようよ。社長も困っているよ…」
大介「麗華、少し耕一君と話をさせてくれないか…」
麗華「分かった、席を外すわ…」麗華が部屋を出て行く。
大介「参ったな…」
耕一「すいません、麗華さん、急に話を言い出して....」
大介「君にも迷惑掛けるね。何せ男手一つで育てたので、我が儘になっているから…」
耕一「そんなことは、無いと思いますし、少し急ぎ過ぎていると思います。僕からも、良く話をしますので、今日はこれで…」
大介「そうか、そうしてくれ。娘のこと、よろしく頼むね…」
耕一「はい、大切にしますので…」
大介「うむ…」
耕一は部屋を出ると、執事に麗華の元へ案内して貰った。
麗華「お父様は、どうでした?」
耕一「別に、反対している訳ではないので、少し時間を掛けて進めた方が良いと思うよ。僕にも時間は必要だし…」
麗華「そう。そうね。分かったわ。じゃー、私の部屋へ行きましょ…」
耕一「えっ、ここは違うの?」
麗華「2階よ」と耕一の手を引き、階段を上がる。
部屋に入ると、部屋を見る間も無く、ディープキスをしてきた。
耕一「ここでするの?」
麗華「駄目なの?」
耕一「だって、皆居るし…」
麗華「平気よ、さっ、脱いで…」という間もなく、全裸になる麗華。
箱根でも感心したが、麗華のプロポーションは完璧だし、魅惑的なボディだ。
それに抗える男は居ない。
耕一が脱ぐと、ディープキスから麗華の唇と舌は、耕一の胸から下へ向かった。
息子を一通り舐めると、口内に咥え込み、前後に動き刺激し始めると、膨張してきた。
結局、耕一は麗華の部屋に泊まり、翌朝朝食ルームでコーヒーを飲んでいる。
麗華はまだ部屋で寝ている。
朝食後、耕一はガレージへ行った。
先日見た名車が並んでいる。
いずれも耕一のカレラ2の数倍はする。
ここには7台あるが、別のガレージには23台あるという。ここだけで総額で5億はするだろうし、ジャガー Eタイプのように、売り手市場的なクルマもある。
普段乗りのクルマでは無いが、ガレージにあるだけでも、満足できるコレクションだ。
耕一はこれだけでも、幸田家に婿入りする価値はあると思った。
多分、将来自分の好きな高額のクルマを購入することも出来るだろう。
それなら麗華の奴隷になっても良いと思った。
麗華が眠そうな雰囲気を纏い、歩いてきた。
麗華「多分、此処だと思った。こーちゃんは、どれが好き?」
耕一「これは、みんな走れる状態なの?」
麗華「うん、走れると思う。ドライブに行く?」
耕一は、暫く名車群を見て。
耕一「ジャガーが良いね…」
麗華「そう、じゃーそれで行こうか…」
麗華がキーを持って来て、耕一に渡す。
ドアを開け、シートに座り、イグニッションを押すと直列6気筒4.2Lのエンジンはスムーズに回り出した。
耕一「何処へ行く?」
麗華「じゃー、山中湖へ行く?うちの別荘があるの、でも少し掃除しないと泊まれないかな。それでも良ければ…」
耕一「そうなんだ、16号から東名で御殿場で降りていくと、2時間かな」
麗華「じゃー、お泊まりセット持って来るわね。コーちゃんはそのままで、向こうにパパのガウンくらいならあるから…」
それが、1999年1月末の出来事だった。
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