2004 双子姉妹の恋.../12.自邸の竣工
登場人物
友部 彩 双子の姉 理科大 薬学部4年 1982年
友部 舞 双子の妹 ハウスビルダー 設計担当 1982年
友部 友梨 舞・彩の母
友部 幸太 舞・彩の父
友部 紀 彩・舞の弟 1984年
山下 敦 ハウスビルダー 設計担当 1976年
高山 耕一 製薬会社 新薬開発研究 1972年
野村 慎吾 工務店社長
6月に彩・耕一が挙式を上げて、その後2週間ハネムーンへ行った。モルジブのリゾートでノンビリすると喜んで行った。
舞と敦は、翌月自邸が着工するので、確認申請が下りるのを待っていた。地鎮祭は、舞と敦が出席して行った。
予定より2ヶ月早い7月に着工した。
基礎工事は、暑中になり、温度補正や亀裂防止に注意し進めていった。
問題も無く、8月下旬に上棟した。
敷地はマンションから歩いて3分なので、朝夕と休日は設計監理で舞と敦は、またしても休日返上だった。
敦「野村工務店は優秀だね。大きな問題も無く、事前の打ち合わせも漏れも無く、この分で行けば、年明けには引き渡し出来そうだね」
舞「お姉ちゃん達にも、話しておくね。よく見に行ってるらしいわ」
翌週、4人で食事して、その話題になった。
耕一「思ったよりも大きくて驚きました」
彩「こーちゃんったら、一番に寝室の所へ行って、ここにベットとか言ってるの。でもね、書斎にもソファーベッドを置くって言うのよ、何故要るのってきいたら、ケンカしたときにそこで寝るって...」
敦「そうか、僕もソファーベッド買おうかな...」
舞「何言ってるの、ダメよ。別室なんて、書斎は机と椅子だけよ」
敦「厳しいな...」
彩「そうよね、内も禁止しよう...」
舞「耕一さん、そうよ。ダメよ」
相変わらず、姉妹の共闘プレイは健在である。
舞「インテリアの色決めもそろそろなんだけど、例えば漆喰壁でも白のホワイトだけじゃ無くて、アイボリー、ベージュ、淡いグリーン、薄めのピンクもあるので、サンプルを持って現場で決めようと思うの、来週はどう...」
と言うことで、翌週舞が漆喰のサンプルや、檜の縁甲板、化粧合板などを持参してきた。
基本自然素材なので、素材を選ぶだけになるが、漆喰なら顔料で淡いトーンにしたり出来る。
舞「サンプルはA4サイズなので、明るい色は面積が大きくなるとより明るく見えるからね。暗い色は一層暗く見えるの。色の面積効果って言うの…」
彩「へー、そうなんだ、流石プロね…」
敦「床材は、檜や杉の無垢材なので、ホワイト系がベースで、グリーンなどはワンポイントで使った方が無難です…」
耕一「そうなんだ、、僕は舞ちゃんと敦さんに任せても良いかな…」
彩「寝室のベットヘッドの壁は、薄いピンクもあるかな...」
舞「そうね、薄めのピンクならありかな、サーモンピンクみたいな…」
彩「ああ、それで..」
彩・耕一の棟は東で舞と敦は西側になる。
間取りは最初は1LDK+Uになる。
LDKは、広めになり、約83平米(50畳大)とした。one on oneも出来る位広い。
敦はガレージも欲しいと言うので、クルマ3台分+バイク2台のスペースで別棟にした。
平面形態は、彩・耕一棟はくの字で南へ開き、舞・敦棟はロの字型になる。
2棟は中央ホールで連結されて、相互に行き来できるが、ここは最後まで色々と検討された。
多分この姉妹だから出来る話で、普通の場合は壁である。
敦「社長、どうですか、順調ですが、年末には出来そうですね」
野村「はい、手直しをして1月中旬には、お引き渡し出来そうです」
敦「外構と植栽は、春になってからやりますので」
年明けの1月15日に引き渡しがあった。
これが2006年1月の出来事だった。