2004 双子姉妹の恋.../8. 結婚に纏わる一連の出来事...
2月に敦が挨拶に来てから、両家で婚約の儀をすることになった。
敦の実家は、県北なので中間の水戸駅の前の結婚式場の部屋を敦と舞が予約した。
それぞれの家に連絡して、当日親同士の顔見せとエンゲージリングの交換と言うことになった。
自分たちの結婚については、自分たちでやりたいと言う二人の意向にそって行われた。
だから式も親戚や友人関係だけにしたいと言うので、幸太も友梨も同意した。
幸太「結婚式や色々と掛かるだろうから、お父さんたちで援助しようか..」
舞「うん、ありがとう。でも敦さんとも話したんだけど、身の丈にあったシンプルな式にしようと、だから親戚も本当に身近なおじさん位までにして欲しいの、ダメかな...」
幸太「それで、良いと思うよ、お父さんたちの頃とは違うしね。敦さんのご両親は何て...」
舞「うん、やはりそれで良いと…」
時代は少しづつ変わって来ていた、親のバブル全盛期とは違う..。
その月の下旬、友部家と敦の山下家が婚約式で顔見せと紹介をした。
やはり、舞と彩を見て、敦の親たちは驚いていた。
そんなことは友部家の皆は慣れていたが…。
山下康隆「舞さんとは、何回かお会いしていましたが、彩さんとは初めてですが、そんな気がしませんね。大変失礼ですが、お父さんたちは、お二人を間違わないのでしょね…」
幸太「いや、それがたまに間違うことがありましてね…」
友梨「ふふ、間違わないのは弟の聖だけです…」
康隆「聖さん、なにかコツでもあるんですか...」
聖「外見は同じですが、仕草とかは明らかに違います。多分普通の人には分からないと思いますが...」
そんなこんなで、無事終わった。
舞「ふー、疲れた。これじゃ、結婚式も大変ね。簡単にして正解ね..」
敦「あれ、一番力入れていたのは、舞ちゃんだよね..」
舞「ほどほどでいいや、でマンションだけど、春日のマンションで良いの...」
敦「来週、見に行きたいね..」
舞「じゃー、お母さんに言っておく..」
舞と敦が結婚後住むマンションは、母の友梨が所有するマンションの一室である。
友梨はつくば市春日の地主の長女で、そのマンションは実家の土地に建てられていて、その13階建ての10階から上の3層分8戸は、友梨の所有になっている。
娘達には、そのうち最上階12階と13階のメゾネットのペントハウスに住まわせることに、なっている。
今回は舞たちの分だが、あと1層分は彩達の分と決めて居る。
舞のメゾネットは、12階がLDK+1室と13階のペントハウスに2室がある。つまり3LDKと言うことになる。
敦は自分の仕事がら、戸建て住宅を自分で設計してそこに住みたいようだが、現時点で土地の手当てが出来なかったので、当座そこに住むことに同意した。だから、舞に強く出られない立場になっている。
そして、後に同じマンションへ彩・耕一が住むことになり、彼らの関係は、また混迷を増すことになる。
それが、2004年2月の出来事だった。