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ロッツォが好き

皆さまは「ロッツォ」をご存知だろうか?

トイストーリー3に出てくる赤いテディベアのぬいぐるみ。
ハグすると苺の匂いがする可愛いぬいぐるみ。

ロッツォって映画では悪役として描かれてるんだけど、グッズは沢山あるし、トイストーリーホテルではレストランのメインキャラとして盛大に活躍なさっていらっしゃるんですね。

てかそもそも悪役じゃなくね?確かに悪いことはした。けど性根から悪だったわけではなくて、後天的に僻んでしまった、むしろ被害者であって、不器用な性格が故裏切られたことのショックを自分なりに解決しようとまっすぐに生きすぎてしまった。なんてかわいそうなくまなんだとこの通りロッツォへのクソデカ感情を日々抱えておるわけです。


そもそもロッツォがどういうキャラクターなの
か?
トイストーリーを知らない・観ていない方にも、私の脚色をまじえてわかりやすく解説していこう。
ちなみに私はウン何年前に1回観たきりなのであんまり覚えていない。




ーーーとある国で、"ロッツォハグベア"というぬいぐるみが発売された。赤いテディベアで、抱き締めるとストロベリーの香りがするとても可愛いぬいぐるみだった。


ある日、1体のロッツォハグベアがとある子どもの元へ迎え入れられることになった。

その子どもはロッツォをたいへん気に入った。どこに行くにもロッツォと一緒だった。ロッツォも心からその子のことを愛し、仲良く遊んでいた。


ある日のこと、子どもとその家族はピクニックに出かけていた。例によらずその子どもはロッツォを連れ出し、他のおもちゃと一緒に遊んでいた。

しかし不幸なことに、ピクニックから帰る際、子どもはロッツォと他のおもちゃを公園に置き忘れてしまった。

ロッツォと他のおもちゃたちは忘れられてしまったことに悲しんだが、またあの子の元へ戻ろうと、自分たちの足で自分の家へ向かった。大好きなあの子が待つ家へ。

しかし、そこで彼らが観たのは、別のロッツォハグベアを与えられて嬉しそうに抱き締めるあの子の姿だった。

大好きだったはずなのに。
大好きでいてくれたはずなのに。
ずっと一緒にいたはずなのに。


俺じゃなくてもいい。

似たような見た目なら誰でもいい。


代えの効く存在。


もう俺のことなんか好きじゃない。
もう俺のことなんか忘れてしまった。
もう俺のことなんかどうでもいいんだ。


そうか、あの子にとってはそうなのかーーー







☆☆☆ロ☆ッ☆ツ☆ォ☆闇☆堕☆ち☆☆☆



(スミマセン)



はい!どーん!!!
最愛の人に裏切られたロッツォ!!
ここで降りしきる土砂降りの雨!!!走る稲妻!


ーーーおい、お前ら、行くぞ。


そしてロッツォは取り巻き(他に一緒に忘れられたおもちゃたち)数名を連れて、近くの幼児施設に乗り込むのであったーーー



ここからは、自分の折れてしまった心、ぽっかりと空いた穴を埋めるための日々が始まる。

幼児施設にはもちろんおもちゃが沢山ある。

ただ、幼児というのはおもちゃを"大切に扱う"ということがわからないほど小さい年齢の子も存在する。

いわゆる「年少クラス」。

ここに配属されたおもちゃは投げられ飛ばされ、散々な扱いを受けてしまう。

逆に年長クラスに配属されれば、比較的丁寧な遊び方で遊んでくれるため危険な目に遭うことが少ない。

ロッツォはこれを利用した。


施設に乗り込むなり、自分に逆らう者は年少クラス送り。
独裁者となり恐怖政治で完全に施設のドンに成り上がった。

そこにウッディ達がやってきてーーー




ほい!いかがでしょうか!


どう?


え?


ロッツォ


悪くなくね?????????


ね!!!そうだよね!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!



てか子どもが悪いだろ!!!!!!!
てか親だろ!!!!!新しいものを買う前に!!!!!探しに行けよ!!!!!!!!!!物を大事にする心を!!!!!!!大事にしてくれよ!!!!!!!!!!!!!

とまあここがトイストーリーという作品のテーマではあるから致し方ないんだけど。


ね。折られた自分のプライド。自尊心。満たされていたはずの心がかけがえのない人、そう、かけがえのない!人の裏切りによって100が-100にも-100000000にもなる瞬間。

そんな彼の心を保つためには、他者を支配下に置き従えることで、コミュニティ(それがたとえどんなに小さなコミュニティでも)の中でトップに立ち、
理由は関係なく、自分を敬い付き従ってくれる存在がいる立場にならざるを得なかったのです。


そうでないと彼の心が壊れてしまうから。

そんなことをしても別にあの子は帰ってこない。
でも、そうでもしないと自分が保てない。


孤独にはなりたくない。


そのためには他者が必要。


その他者はどうやったら自分のそばにいてくれる?
どうやったら自分を必要な存在として認めてくれる?


その手段が、「自分に逆らうと罰を与える」という


率直な、なんとも粗末な、

不器用な彼が出した答えだったんです。




ね!!!!????????????
ロッツォハグベア愛おしいだろう!!!!!!!???!!???!!!?


これね、最後どうなるか気になるじゃん、

ネタバレすると、


ロッツォはなんやかんやで最終的に施設を追いやられてしまって、また捨てられてしまうのね。なんて悲しいの。

ゴミ捨て場に置かれたロッツォ。

近づいてくるゴミ収集車。


車から人が降りてきて、ロッツォを収集車に放り込もうとするーーー


「お?なんだこのぬいぐるみ、まだ使えるじゃん」


ドンドコドンドコ…

ロッツォは、ゴミ収集車のナンバープレートの横に括り付けられ、
かわいい飾りとして再利用されるのであったーーー



うん!うん!!!!!!

なんて素晴らしいラスト!!!!!!!!!


まあそりゃね恐怖政治敷いてブイブイ言わせてたことはそりゃ褒められたことじゃないから多少の罰は与えられるべきだと思うよ物語的にもね??

でもさそれがゴミ収集車で粉々にされるとか焼却炉で燃やされるとかそこまでの罪かとは思うじゃない?ロッツォも可哀想な立場やし。

そこから導き出された答えが!!!

また可愛いくまのぬいぐるみとしての役割を与えられるなんて!!!!!!!!




うっうっ、、、
ピクサー、、、、、、、ありがとう、、、


こうして私はロッツォのぬいぐるみを即座にお迎えしてから、
毎晩この子だけを抱きしめて寝ております。


8年くらいになるのかな、だいぶへたってきたけど、
お前のことは私が一生大事にして幸せにやるからな!!!!!!!!と日々クソデカ感情をぶつけながら強く抱きしめて寝ております。


という話でした。


きちんとしたファンの方、大変申し訳ございません。

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