農家の長男|2020/08/07
私は農家の長男で、この言葉は、私にとって魔法の言葉です。
小さい時から、家や土地を守っていくことを言ってくる人たちや、直接は言わないけど言葉の端々に期待していることが伝わってくる人たちが周りにいました。
ただ、両親と親のようにお世話になっている親戚は、私の記憶では、一度も、家や土地を継ぐことは言いませんでした。
そのことが、今でも私にとっては救いです。
それでも、地元を離れると、いっときの開放感と自由と心の安らぎを感じるけど、「地元に戻らなきゃ」という言葉が頭に居座って、心がザワザワします。
東京や他の土地に、定住するタイミングはありましたが、そういう時は、一度、全てを終えて青森に戻ってきていました。
私にとって、地元は離れたいけど離れられない、奇妙な場所でした。
「農家の長男」という魔法の言葉の上で、人生を歩んでいますが、両親と親戚は、私がどこに居ようとも幸せであることだけを願っていてくれました。
もう伝えられない人もいるけど、いつも感謝しています。
居場所を問わずに、仕事をして生きる可能性に触れた今は、青森は、今までと違う場所に感じます。
今は、いつでも居られる安心な場所です。
このことを一過性のことにせず、選択し続ける環境を創っていくことと、この選択肢を、誰でも手に取れる仕組みを創っていきます。
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