2022年8月22日のこと 秘密基地の作り方、車中カフェ、アカヒレのこと
どこか体調不良ぎみな朝。涼しくて過ごしやすいけれどダルい。風邪っぽいかも?熱もないし、喉も痛くないけど、やや心配。夏の疲れが出ただけならいいけど。
魔法瓶に入れてきた新宿ベルクのコーヒーを飲みながら職場の駐車場文学。朝から蝉時雨、吹く風は秋。
昨日は、あまり暑くなくて過ごしやすかったから、家の近くの木陰にミラココアを停めて、車中カフェの実験をしてみた。
実は朝から母とぶつかって、イライラMAXだったので、家出。自宅駐車場の側だったけれど、それでも充分違った。頭を冷やし気持ちを整えるにはひとり時間が大事なんだ。
家にいるとなかなか読書もできないので、読みかけの本を携えて車に乗り込む。風の通り道を確認して窓を全開し、右側のドアとトランクは開けっぱなしにして、磁石を使って目隠し用のレースのカーテンをつけた。
まだ、ちゃんとした机は買えてないので無印良品の収納ボックスを机代わりにする。レースのテーブルクロスをひいて、扇風機、蚊取り線香を設置。雰囲気はいい感じ。
コンビニで買ってきたかっぱえびせん( ヨシタケシンスケのパッケージデザインのやつ)とわらび餅、カフェオレを飲み食いしながら、「秘密基地の作り方」飛鳥新書 を読んだ。
「秘密基地の作り方」の本は、児童図書館コーナーの選書や管理をしていたときに、とある美大卒の方からクレームが入り、「この本は危険だから図書コーナーに置かないで」と言われたことがあり、ちょっと頭にきて自分でも買ったものだった。
たしかに「秘密基地の作り方」の本は危険な遊びの紹介もあるけれど、本の中でも注意するようにとの呼びかけもたくさん書かれてあるし、そもそも分別のしにくい子どもが読める本でもない。
漢字にルビも、ふられてないし、だいたい今の小学生は本を読まない。ぼろぼろになるまで読まれているのは、漫画ドラえもんやワンピース、名探偵コナンだ。
「秘密基地の作り方」を読む層は、中高生か大人になると思う。だもん、平気だよ、と考えていたけれど、このクレーマーにより、本を読んでない上司も忖度しまくりで、この本は図書コーナーから引っ込められてしまった。嫌な思い出だ。
改めて読んでみると、大人こそ、秘密基地は必要だと思った。または、ひとりになれる心の避難所が!
夕方、母と和解。夕飯は母の作ったおむすびを外で食べよう、という話になり海へ行ってみる。車を大洗海岸の駐車場に停めて、トランクを開けてクッションを置いて座り、無地無印の収納ボックスを外に出して2個重ねてテーブルにした。海を見ながらおむすびを食べる。
夕焼けが綺麗で、オレンジ色がだんだん藍色になっていくのを観察。海にはまだサーファーがいて、彼らの波乗りの様子を見たり、行き交う船をながめてのんびりした。
潮風にあたりながら食べるおむすび、それも朝ごはんのあまりのごはんで作った梅干しおかかおむすびなんだけど、いつもより美味しく感じた。外で食べるとなぜか美味しくスペシャルに感じから不思議。
海沿い駐車場には、明らかに車中泊をしようとしている車もあった。車中泊には憧れているけれど、海沿いで一夜を過ごすのは、わたしは怖い。東日本大震災のとき、大洗の海も津波は来たし、あのときの風景はトラウマになっている。
帰りに母が、やはり2人きりで家にいるのはよくないから休みの日は外出して気分転換した方がいいね、と言っていた。そうか、母も秘密基地が必要なんだな。
父を亡くして寂しくなった母は、小さい魚であるアカヒレを1匹飼っている。アカヒレは犬のように散歩などの課題もなく、丈夫だからと飼っていたのだが、最近、調子が悪い。家に帰ると、金魚鉢の下の方で横になって動かないから、死んじゃったのかと思ったけれど、鉢をトントンと叩くとアカヒレは息を吹き返して泳ぎ出す。
でもしばらくするとまた鉢の下で真横になって動かなくなる。そういうのを繰り返して、やはりアカヒレでも死んでしまうのを見守るのは、辛いな、と思ってしまう。父を亡くして一年半になるけど、やはり重なるから辛い。
大河ドラマ「鎌倉殿の13人」を観ていた母は、死ぬかと思ったら元気になった源頼家にアカヒレを重ねて、アカヒレを頼家さま、と呼んでいる。ネットで調べたら、魚は本能に従い、最後の最後まで一生懸命に生きようとすることを知り、感動する。命の本能は、最後までなんとしても生き続けようとすることなんだって。なんか、すげーな、と思った。