医師と看護師と私
(2020/12/30 加筆修正)
こんにちわ。あ~ちゃんです。
部屋とワイシャツと私、っぽいタイトルで始めてみましたが、最近、すっかり看護師の感覚で医師や病院と接することが増えました(仕事上、当たり前なことなのですが)。
しかし、目を患ってからというもの、やはり症状に困っているためなのか、久しぶりに患者の感覚で眼科に通っていることに気づかされた、という話です。
私は『ぶどう膜炎』という病気を患い、視力に異常が出ました。
そこで専門の眼科医に診てもらっているのですが、先日の医師との会話。
医師「あ~、サルコイドーシスではないことがわかりました」
私「あ、そうなんですね」
医師「そうだと思ったんだけどな~(苦笑)。まぁ、この前よりは炎症は治まってますね。また一ヵ月後くらいに診せてください、それj...」
私「あの、これからどういう治療をしていくんですか?」
医師「今の状態であれば、目薬を続けていく感じですね。もし悪化するようだったら、眼球に注射します」
私「注射っていうのは、炎症を抑える注射ですか?」
医師「そうそう。ステロイドの。それj...」
私「あの、視力は回復しますか?結構見えづらくて困っているんですが」
医師「どうでしょうねぇ。もしかしたら、注射すると多少良くなるかもしれませんが」
私「それは、炎症で見えずらくなってる分ですよね?」
医師「そうですね」
私「...わかりました。ありがとうございました」
・・・お分かりいただけるでしょうか?
患者としては、今どういう状態とかなんていう病気にかかっていて、ということよりも、今後どうしていくのか、どうなっていくのか、あと視力に異常がでていれば、視力が回復するのか、ということが聞きたいんです。
言ってしまえば、炎症がおさまるとか注射しないでいい、とかじゃなくて、ぶっちゃけ視力を回復させたいから、珍しく真面目に病院に行ってる(病院薬大嫌いです)のです。
ついでにいうと、どれくらい見えているのかとか、そういうことは聞かれてもいません。
ある程度知識はあるため、水晶体の中に濁りがあるのは、今の医学では元通りにするのは難しいことを知っています。
でも、ちょっとそういうこと・・・医師に対して、患者の気持ちを汲んで寄り添って欲しい、という気持ち・・・を、期待しちゃってたんだなぁ・・・と、振り返って改めて自覚したできごとでした。
チーム医療=分担制=患者に寄り添う職種は?
ただ、この一件、よく言われる「患者を診ないよくない医者」のように見えるかもしれませんが、けっしてそうとは限らない、ということを、現場の人間としてはわかって欲しいところもあります。
もちろん、現場で患者さんの気持ちを汲んで親身に向き合ってくれる医師もたくさんいます。
ただ、最近では『チーム医療』という考え方で医療現場は動いています。
チーム医療とは、専門分野のスタッフが集まってそれぞれが担当する専門分野で連携しあい、チームとして医療に当たることを言います。
その中で医師が専門とするのは、やはり『疾患の診断と、それに対する治療方針の決定、治療(注射・手術等医師にしかできないこと)』です。
つまり、患者の気持ちや生活に則したサポートやアドバイスは、また別の業種の役割分担になっていることが多いです。そして、この役割を担うのは、看護師やケアマネージャーが多いところです。
そうなっているのは理由があります。
患者と寄り添う、まで医師がやってしまうと、他の患者の治療が進まないからです。一日に何人かしかみない、比較的1人に時間がかけられる環境ならばいいのですが、病院としては、決まった診察時間があって、その中でどれだけ多くの患者さんを診れるか、というのは大切になってきます。
そんな状況の中、患者さん1人1人の話をよく聴き、一緒に悩み考えていては、残りの患者さんを診れません。また、医師自身の心身のキャパシティもあります。
今回の件で言えば、その医師は大学病院からの出向のため、より、チーム医療の意識が強いと思われます。大学病院からの出向となると、より専門性が強く、その分出向先で専門診療を必要とする患者さんが殺到することが多いため、やはりできるだけ診察の回転を速くすることは大切です。
そうなると、患者さんに寄り添うのは看護師になってくるのですが、看護師は現場の仕事に追われるケースも珍しくないため、生活レベルで患者に寄り添うことは難しいことも多いです。そうすると患者さんが取り残されてしまう、という・・・。
医療関係者になると忘れがちなのが、病気になった時、患者さんが一番困るのは検査数値とかステージいくつとかそういうものではなくて、生活する上でおきる様々な支障や、疾患とどう付き合っていくのか、なんだなぁ。・・・ということを、改めて考えさせられた一件でした。
患者はどこに行けばいいのか
ただ、それを医療現場に求めるのは限界があるのも、現場の経験ゆえに、わかっているため、疾患によって生活上の困難やわからないことがある場合、相談する場所を提示しておきたいと思います。
まず、私のように、ある程度生活上のことはなんとかなっているレベルだったら・・・そのままでもなんとかなる、で放置してしまいがちですが、私としては、NPO法人関係のサークルやボランティアに参加することをお勧めしたいです。
なぜなら、やはり同じような環境、境遇の人達とその理解者の人達と交流を持つことは、1人で抱え込んだりするよりも何倍も気持ち的に救いがあるからです。様々な予備知識も得られるし、今の状態でよりよい選択ができるきっかけにもつながります。
そして、生活上大きく支障が出て困難が生じている場合。
迷わず自治体、役所に相談に行って欲しい。それで全て解決するわけではないが、少しずつでも前に進むことができると思う。
ただ、これも人と人とのことなので、必ずしも良い人が話を聞いてくれるわけではないのだけど・・・。相談先の人が全然話を聴いてくれない、動いてくれない、という時は、先にも話したNPO法人です。情報や、様々な知識や知恵を貸してくれると思います。
手助けは必要ないから、これくらいで助けを求めちゃ悪い・・・という問題だけではありません。障害の大小も関係ないと思います。
理解者、アドバイザーを様々なところにたくさん持つことが、困難を乗り越えるのに一番よい方法だと私は考えています。