高校生3
高校に入ってから、飲食店でアルバイトをした。
臭いが強烈な場所があり、いつも吐きそうになるのだが
他の人はさほど気にしていないようだったので
「自分は鼻が良いほうなんだ」と気に留めないようにした。
仕事では、触れない物などはなく
洗い物も、ゴミの片付けも、人並みにやって
退勤する時の手洗いも人並みに。
本当は、汚れも臭いも取れていない感覚で洗い足りないので
別の場所に立ち寄って洗うようにしていた。
たくさんシフトを入れてたくさん稼いで
洋服やコスメにお金を注ぎ込んだ。
身の回りの物を自分で調達できるようになると
その分、捨てることも自由になっていく。
なので「汚い、無理」と判断したものは
容赦なくゴミになっていってしまった。
自分で捨てておきながら矛盾しているのだが
想いのある品を捨てなければならないときは「なんで捨てなきゃならないんだろう」と悲しくてたまらなかった。
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