一筆書き1000 バズーカ
Amazonでバズーカと検索すると、バズーカの名を冠したシャボン玉を連射できるおもちゃがヒットして、違和感を覚えた。突撃銃をガトリングと呼ぶのは理解の範疇だったけど、流石に看過できなかった。寝起きバズーカに倣って欲しい。メーカーに問い合わせると、なかなか爽やかな定型文が返ってきた。電話で、だ。以下メーカーの回答。
{我々調べだと、知名度は「ランチャー<ロケットランチャー<バズーカ<ロケット」。銃器を模したこのプロダクトのネーミングに使うべきは銃器の名前でしょう。詳しいことは私にもわかりませんが、今挙げた4つの中なら、ロケット以外がそれっぽい感じがします。ロケットってなんか宇宙に行っちゃいそうじゃないですか笑。一方で知名度が最も高いのは、ロケットなんです。売る為の命名においては、消費者にイメージしてもらう事が重要なので、知名度の高さは無視できない要素という事になります。ロケットについて、宇宙に行っちゃいそう~なんてことを言いましたが、それ以外にも、大きな金属だとか、物凄いスピードだとか、激しい炎だとか、そういった印象も湧いてくるわけなんですよ。どうです?今挙げた3要素を持った銃器、ロマンをくすぐられませんか?ただ、ロケットとだけ修飾するのでは実態とかけ離れ過ぎている。コンプラと矜持に反する。だから、ロケットランチャーみずでっぽうと、この商品に名付けたのです。要は、ロケットランチャーという語から連想して欲しいのは、ロケットランチャーではなくロケットなのです。ロケットランチャーでもいいけど。あのう、もう切っていいすか?
単語の長さと濁音の数は、それぞれ強そうさと正の相関がある。語感において、ロケットランチャーとバズーカの強そうさは等しい。こじつけるなら、文字数につき1点、濁点1つにつき追加で2.5点とするか、文字数につき1点、但し捨て仮名は0.5点、濁点1つにつき追加で2点とするか。後者の方が好みである。補足だが、強そうさと強さに相関は無い。飢えは2点だし火は1点だ。何でもかんでも数値化する昨今に嫌気がささない。統計は最強のソリューションだ。電卓で水晶玉を砕く。血液型と黄道十二星座を砕く。月占いを砕けばこれが本当の狩るクレーター。カルキュレーターは7.5点。7.5点と聞くと、不意に10点満点なのだろうと予想してしまう。慌てて首を横に振り、無意識を振り払う。ここ数年はこれにお熱だ。あのう、もう切っていいすか?}