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【ダンジョン・ハーレム・ロードレス】核決戦決闘~赤の悪魔の恐怖、だがしかし【序章プロトタイプ】
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「オオオオオォォ」
雄叫びが響いた。
雄叫びは地を震わせ、人類を恐怖させた。
「聞け、人間共」
闘技場の観客達全てを圧壊させるかのように赤魔は宣言する。
「全員殺す。貴様ら人間を全員だ!」
「全員殺す。誰一人としてにがさない!」
「この戦いが終われば核が手にはいる!第六魔王軍は無敵だ。誰も止められん!
その前哨戦!世界の侵攻の祝杯として、この決戦都市を捧げる」
全員の全身を砕くほどの圧力と殺戮の宣言。
彼の言っている事は嘘でもホラでもない。
――只の事実。ぞれは四天王に敗北し死亡した強者達の屍が語っている。
この戦いの後、彼らは言葉通り決戦都市の人間を皆殺しにするだろう。
「貴様らの血と生を魔軍に捧げ永劫の苦しみを与えてやる」
決戦都市の現有戦力であの魔性に勝てる者は存在しない。
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「あっ……」
圧倒的な恐怖が少女の総身を支配する。
勝てない負ける絶対に。
「おおおおおおおぉぉ」
魔軍観客が地を震撼させる。
――ヴィラ!ヴィラ!ヴィラ!ヴィラ!
魔軍の斉唱に空間が震える。天井知らずに上昇する魔軍の士気。
この四天王が魔軍に根づき絶大な信頼を得ているという事実。
第六魔王軍の誰も彼もが彼を知っている。だから応援できるし揺らがない。
片や人類側は違う。
――馬の骨。
圧倒的に馬の骨。
どこの誰かもわからない。
誰も彼を知らない。わからないし、彼個人を応援しようがない。
「――国敵討滅」
瞬間風が吹いた。瞬間、魔族の称揚がとまる。
狂炎の狂熱を薙ぎ払うような蒼風。
知らないわからないはじめてだ。
――だがら?
――それで?
そうだ、と人類側は本能的に理解する。
「神風無道」
一つわかっている事があった。彼が現れた時になした所業。
敵をぶち殺すという事において……
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彼ほどの存在はいないという事を。