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メスガキわからせチョコレート


俺は本拠地で身体を休めていた。


だが、その静寂を突き破るように、突如として響きるメスでガキな声——


「あっるじさまーーーー☆ あっそびまっしょ~~☆」


まるで子供が遊びに誘いにきたかのような無邪気なノリ。大人がきけば子供時代を懐かしむような響きがあった。

——メスガキ部隊の少女くノ一、夢依。


「消えろガキ!俺は〇〇〇で忙しいんだ!!」


「あたりつよっ!発言もひどっ!」


だが、全く動じない。だってメスガキだから。


「きょうは~~あるじさまのお話が聞きたくて~~来ちゃったんだから~♥」


ニヤニヤと俺をあざ笑うような視線。くノ一としての腕もアイドルスキルも非凡なものがあるが、生意気さもマジメスのガキ!


「――わからせが必要なようだな」


「あぁーーじゃあじゃあ!あるじさまにはご縁が薄そうな~~チョコレートについて教えてほしいでーーーす!あるじさまとはご縁が薄そうだから~~☆」


強調するじゃんコイツ。


「夢依、チョコレートの栄養価を知っているか?」


「えぇ~? ムイムイ子供だからわかんなーーーい☆」


こうやってムチムチな無知を装うガキムーブしてくる夢依のことは嫌いじゃないが、はりたおしたいなとは思う。


「チョコレートは、媚薬みたいなもんだ。」


「ふーん、エッチじゃん?」


いちいちはり倒したくなる反応を返してくる夢依ちゃん。


「フェニルエチルアミン(PEA)——別名『恋愛ホルモン』。これを摂ると、脳は快感を感じやすくなる。恋をしたときみたいにドキドキするし、性的興奮を高める作用がある。」


「へ~~そうなんだ~勉強になるなる~~♥」


何が嬉しいのかニヤニヤ笑うメスガキ。


「あとはセロトニン。心を安定させる作用もある。幸せホルモンとも呼ばれるものだな」


「夢依ちゃんといるときの主様みたいだね!!」


「ソウデスネー(棒)」


油断ならねぇメスだ。


「テオブロミンも含まれている。カフェインに似た成分で血流を促進し、感覚を鋭敏にする。つまり、普段よりも官能的な刺激を強く感じるようになるわけだ。」


「かんのーてき!?」


「さらに、アルギニンが血流を改善し、興奮を高める。」


「確かに!なんか興奮してきた!」


「まだ食べてないけどな」


「じゃあ食べさせて~~♥」


「…………」


俺はゆっくりとチョコをひとつ摘み、彼女の唇へと近づける。


指先で押し付けるように、チョコを夢依の口の中へと滑り込ませる。


「んっ……♥」


噛みしめた瞬間、ビターな甘さとともに、彼女の表情が一瞬揺らぐ。


「どうだ?」


「おいしい、よ?あとなんか……安心するかも」


メスガキが俺をみてまっすぐ微笑んだ。少女らしい優しい微笑み。


「チョコレートは心にいい成分がけっこう入ってるからな」


「主様と違って“甘く見ちゃだめ”ってことだね!」


軍主だぞ☆


「わかったか?チョコレートの栄養が」


「わかったーーー☆」


~メスガキをわからせた~

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