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【対馬】草薙悠弥、穴子寿司を食べて応援【秋田】

「今日は……穴子寿司だ!」

今回も日本を応援する草薙悠弥である。
今回支援したのは――秋田。
今回支援するのは食品関係である。
主に冷凍食品。
日本産の食品、地域の食品を売っている会社である。
「良い会社だ」
日本の活性化に繋がっているのは想像に難くない。

だが、ある日、大陸からの被害を受け経営難に直面。
経営が危うくなっていた。だがこの地方の会社を襲った難はそれだけではなかった。
生産に関わる機能の多くが不全に陥ってしまったのだ。
大陸の被害を受けていた所に、さらに生産機能の不全。
会社がなくなる、もう駄目かも知れない。
会社は危機であった。

――助けて下さい!!

そんな声があったのだ。

「うむ!」

というわけで支援したのが草薙悠弥
日本を助ける男である。

支援金の使い道は会社の存続。
家族の生活や従業員の雇用を守るため。
真剣である、地に足がついている。
それに――

「いい会社だな」

非常時でも美味しいものが食べられる。
そんな志を持った冷凍食品を会社である。
今の日本、非常時が多い。
非常時は心が不安になりやすい。
そんな時に美味いものを食えば心にも体にも一助になる。
そういったものを提供できる会社の危機とあれば、微力ながら助けになろうという
事であった。

草薙は秋田の食品会社をリアルにお金を出して支援した。
食品は
微力な支援。だが店の人はたいそう喜んでいた。お礼の文面ももらった。
そして、送られたきたのが――

「穴子寿司だ!」

穴子寿司である。

この穴子寿司。うまい一品である。
米は秋田。
アナゴは海の地方。

各地方の素材を使っている。

日本味たっぷりといっていいだろう。

醤油、食塩、酵母エキス。合わせ酢。
タレには醤油、水飴、砂糖や酵母、魚介エキスも入っている。

「これはうまそうだ」

艶やかな魚身。
茶色にたれたタレ。
見た目からして美味そうであった。
そして、草薙はこの寿司に覚えがあった。

「これは……やはり」
対馬の寿司だ。対馬名物の一つ、穴子寿司。
(対馬か)
縁深い、そう思う。

だが今は――

「食うぞ!」

穴子寿司を――

「食べて応援だ!」

寿司だ、穴子だ!

穴子寿司はたくさんあった。

まずは……一口。
その味は――

「うまい!!」

穴子がうまい。
粘りのあるうるち米がうまい。
トロっとしたタレが美味い。

美味が口中に広がる。

うまいな!いいぞ!
コクがありながら爽やかな風味。
ウナギ寿司を思わせる穴子寿司味。
だが穴子ならではの味があった。

ウナギはコッテリ、穴子はサッパリ。
一般にはこの傾向がある。

ウナギと穴子、その関係は遠い親戚のようなものだ。
共通点も少なくない。
だが、生態には大きな違いがあるのだ。
ウナギは海に住むときもあれば川に住む時もある。
一方、穴子が住むのは、基本的に海である。

(海の魚というわけだな)

良しである。

この穴子寿司もまた、サッパリとした味だった。
「うまいぞ!」
基本的に、草薙は濃い味付けを好む傾向がある。
爽やかな水菓子も大好きだが、寿司はこってりとしたものが好きな傾向が強め。

だがこのサッパリ穴子寿司は本当に美味かった。
タレがよいのだろう。
ミリンと酵母、魚介エキスや醤油を織り交ぜたこのタレが穴子に爽やかでありながら濃いコクをもたらしている。
濃い目の酢の味も良い。
そして、粘りのあるうるち米も食感に満足感を与える一助となっていた。
味の要素がかみあっているのだ。

どれもう一口。
草薙は更に、穴子寿司に手を伸ばした。

「美味い!:

美味い!

美味い!


くせになる味だ。
一口食べればあと一口。

そんな妙があった。

(――うまい)

日本の穴子寿司は実にうまかった。
草薙は肉が好きだ、魚が好きだ。
食費、一ヶ月一万でも過ごす男だ。
だいたいのものは美味く食べる。
だがそういうのとは関係無しにこの寿司は――

「美味い!

美味かった。

――支援して良かった。
草薙は思った。

ささやかな金額、ささやかな支援。
だが――

「――それもまた良し」

(頑張れよ、秋田!)
(頑張れよ、食品会社!)
(頑張れよ、地方!)
頑張れよ――対馬

草薙悠弥は日本を応援。
日本の地方の会社を支援したのであった。

穴子寿司――美味い!!

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